国語Ⅲ

科目基礎情報

学校	大島商船高等専門学校	開講年度	2019
授業科目	国語Ⅲ
科目番号	0135	科目区分	一般 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	商船学科	対象学年	2
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	『現代文B』（筑摩書房）
担当教員	大久保 健治

到達目標

１）文章を通じ、作者の思想、情感を感得し、豊かな感受性を発揮できる
２）言葉の多彩さ、豊かさに触れ、自らそれを用いることができる
３）コミュニケーションにおける言葉の大切さを理解し、みずからの言葉で関係性を構築できる

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	文章を通じ、作者の思想、情感を感得し、豊かな感受性を発揮できる。	文章を整理しながら読むことが出来る。	文章を理解、整理ができない。
評価項目2	言葉の多彩さ、豊かさに触れ、自らそれを用いることができる。	言葉の多彩さ、豊かさに触れ、概略として用いることができる。	多彩な言葉に目を向けず、自らの言葉のみに固執する。
評価項目3	コミュニケーションにおける言葉の大切さを理解し、みずからの言葉で関係性を構築できる。	コミュニケーションにおける言葉の大切さを理解する。	言葉を閉塞的な使用のみに限定し、作者の言葉に耳を傾けない。

学科の到達目標項目との関係

本校 (1)-a

商船 (2)-c

教育方法等

概要:

文章を熟読し、作者の思想のみならず、関連知識を学ぶ。

授業の進め方・方法:

講義形式を中心とするが、小テストまたは課題の作成と提出を求める。

注意点:

・講義中、理解が不十分な箇所は、質問等により補足し、習熟の度合いを一定に保つこと。　　　　　　　　　　　　　　
・国語の理解を深める漢字テスト等の小テストに対し、高得点をとることを常に意識すること。　　　　　　　　　　　　
・提出物の期限を厳守すること。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	渡邊裕「「生」の音楽という幻想」	キーワードに注目し、筆者が意見を補強するための理由や根拠を理解できる。
		2週	渡邊裕「「生」の音楽という幻想」	彼我関係を理解し、コミュニケーションの理解を深めることができる。
		3週	渡邊裕「「生」の音楽という幻想」	評論の読解方法を通じ文意を正確に把握することができる。
		4週	細田衛士「資源はなぜ枯渇するのか」	科学技術の発展の問題点を理解し、人間の思考の在り方を考察できる。
		5週	細田衛士「資源はなぜ枯渇するのか」	本文の段落に注意して、主張が効果的に展開されているかを確認できる。
		6週	中島敦「山月記」	近代を代表する作家の作品を鑑賞できる。
		7週	中島敦「山月記」	作品中の人物の心情を正確に把握できる。
		8週	前期中間試験
	2ndQ
		9週	野家啓一「物語と歴史のあいだ」	先入観による問題の単純化に疑問を持つことができる。
		10週	野家啓一「物語と歴史のあいだ」	異論や反論を踏まえた論の展開を把握できる。
		11週	若林幹夫「地図の想像力」	視点の相対化の大切さを理解できる。
		12週	若林幹夫「地図の想像力」	具体例と筆者の主張を整理し、全体を把握できる。
		13週	夏目漱石「こころ」	人間の煩悩に触れた作品を客観的に考えることができる。
		14週	夏目漱石「こころ」	人間の煩悩に触れた作品を客観的に考えることができる。
		15週	夏目漱石「こころ」	時系列の整理に合わせ、展開の反転を指摘できる。
		16週	前期期末試験
後期
	3rdQ
		1週	立川健二「記号論と生のリアリティ」	言語活動によるコミュニケーションの不安定さを理解できる。
		2週	立川健二「記号論と生のリアリティ」	会話の重要性を理解し、適切な言葉の使用法を考えることができる。
		3週	立川健二「記号論と生のリアリティ」	抽象的な意見を一般的な意見へとつなげていることを把握できる。
		4週	実用の文章	メディアリテラシーについて考察、理解できる。
		5週	実用の文章	小論文等を要約する文章把握ができる。
		6週	幸田文「濃紺」	手紙の効用について、他の言語伝達手段との相違を理解できる。
		7週	幸田文「濃紺」	小説の冒頭に注目し、その後の展開の理解に役立てることができる。
		8週	後期中間試験
	4thQ
		9週	丸山眞男「である」ことと「する」こと	具体例の対比を整理し、抽象的な考えと接続ができる。
		10週	丸山眞男「である」ことと「する」こと	近代的な言葉の発生を、時代背景から読み込むことができる。
		11週	丸山眞男「である」ことと「する」こと	難解語句を前後の文脈から類推できる
		12週	短歌・俳句	日本の形式美の一つ、短歌、俳句についての理解ができる。
		13週	短歌・俳句	みずみずしい言葉の使用など、特筆すべき言葉を指摘、解説ができる。
		14週	絲山秋子「ベル・エポック」	登場人物の心の動きを、場面、情景、状況から推測できる。
		15週	絲山秋子「ベル・エポック」	心情を含む表現の意味、効果を確かめ語彙力から小説理解ができる。
		16週	学年末試験

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	140	0	60	0	0	0	200
基礎的能力	70	0	30	0	0	0	100
専門的能力	70	0	30	0	0	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0