海上安全学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 海上安全学
科目番号 0237 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 商船学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新訂 船舶安全学概論(船舶安全学研究会著:成山堂)・自作プリント
担当教員 千葉 元

到達目標

(1)海上安全に対する新しい考え方、海難や船内労働安全発生のポテンシャルを少なくする方策を学び習得する。
(2)不幸にして海難が発生した際にその無害化・被害の極限化を図るための非常応急処置を学び習得する。
(3)船舶乗組員および船舶運航に携わる全ての海事専門技術者に対する船舶運航に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識や技術を体系的に学習し習得する。
(4)船舶乗組員や船舶運航に携わる海事専門技術者に対し、航海に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識及び技術体系を理解できる。
(5)船長・機関長及び一等航海士・機関士としての海難に対する知識を理解できる。
(6)船内労働安全衛生に関する知識について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1海上安全に対する新しい考え方、海難や船内労働安全発生のポテンシャルを少なくする方策を学び習得することができる。  海上安全に対する新しい考え方、海難や船内労働安全発生のポテンシャルを少なくする方策を学び習得することができる。 海上安全に対する新しい考え方、海難や船内労働安全発生のポテンシャルを少なくする方策を学び習得することができる。
評価項目2不幸にして海難が発生した際にその無害化・被害の極限化を図るための非常応急処置を学び習得することができる不幸にして海難が発生した際にその無害化・被害の極限化を図るための非常応急処置を学び習得するできる。不幸にして海難が発生した際にその無害化・被害の極限化を図るための非常応急処置を学び習得することができない。
評価項目3船舶乗組員および船舶運航に携わる全ての海事専門技術者に対する船舶運航に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識や技術を体系的に学習し習得することができる、船舶乗組員および船舶運航に携わる全ての海事専門技術者に対する船舶運航に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識や技術を体系的に学習し習得することができる。船舶乗組員および船舶運航に携わる全ての海事専門技術者に対する船舶運航に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識や技術を体系的に学習し習得することができない。
評価項目4船舶乗組員や船舶運航に携わる海事専門技術者に対し、航海に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識及び技術体系を理解することができる。船舶乗組員や船舶運航に携わる海事専門技術者に対し、航海に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識及び技術体系を理解することができる。船舶乗組員や船舶運航に携わる海事専門技術者に対し、航海に伴って発生する災害の防止に必要な技術に関する知識及び技術体系を理解することができない。
評価項目5船長及び一等航海士としての海難に対する知識を理解することができる。船長及び一等航海士としての海難に対する知識を理解することができる。船長及び一等航海士としての海難に対する知識を理解することができない。
評価項目6船内労働安全衛生に関する知識について理解することができる。船内労働安全衛生に関する知識について理解することができる。船内労働安全衛生に関する知識について理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

本校 (1)-b 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
(1)安全工学の概念を理解し習得し、実際の事故事例より、事故原因・事故対策法を学び習得する。(2)ヒューマンエラーの起源・分析・事故防止策および人間の特性としてのヒューマンエラーを学び習得する。(3)海難の実態と未然事故研究・人的要因による海難実態を学び習得する。(4)SOLAS条約の歴史と海難における人命喪失傾向・生存作業の流れを学習し習得する。(5)生存技術の原則・効果的な船舶放棄作業・救命器具・捜索および救出作業・GMDSSを学び習得する。(6)衝突・浸水・火災が理解できること。(7)乗揚げに対する対処方法,舵故障,油汚染等の海難原因並びに結果が具体的に理解できること。(8)船舶火災の危険を深く理解できること。(9)消火作業全般を理解できること。(10)船員労働安全衛生規則を覚えて,細部にわたり理解できること。
この科目は企業で建設作業所の安全管理,品質管理,工程管理等を担当していた 教員が、その経験を活かし、海上作業における安全工学及び関連法規について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業形式で行なう。
注意点:
(1)海技士(航海)の「運用」,海技士(機関)の「執務一般」に、出題される科目である。
(2)1~3級海技士試験の出題範囲であり,船舶職員として、船の安全運航及び船員と旅客の安全確保のために最も大事な部門であるから、しっかり学ばなければならない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 授業全体についての方針説明、海上安全学・船舶安全学を学習することの意味の説明 海上安全学・船舶安全学を学習することの意味を理解する。
2週 安全の語源・安全の意味・災害と事故、安全工学の概念(定義・対象・船舶安全学と安全工学の関連 安全の語源・安全の意味・災害と事故、安全工学の概念(定義・対象・船舶安全学と安全工学の関連を説明できる。
3週 環境保全の幕開けとなったエクソン・ヴァルディズ号座礁及び原油流出事故 環境保全の幕開けとなったエクソン・ヴァルディズ号座礁及び原油流出事故を説明できる。
4週 日本海におけるナホトカ号の船体折損及び重油流出事故 日本海におけるナホトカ号の船体折損及び重油流出事故を説明できる。
5週 海難タイタニック号の遭難とSOLAS条約 、海難における人命喪失傾向・生存維持作業の流れ 海難タイタニック号の遭難とSOLAS条約 、海難における人命喪失傾向・生存維持作業の流れ を説明できる。
6週 生存技術の原則、効果的な船舶放棄作業・効果的な船舶放棄作業 、生存維持作業における救命器具・救命設備規定の概要 生存技術の原則、効果的な船舶放棄作業・効果的な船舶放棄作業 、生存維持作業における救命器具・救命設備規定の概要 を説明できる。
7週 運輸安全委員会の事故報告書による事例の調査 実際の事故事例により、海難事故が起こる原因及び防止方法を理解する。
8週 後期中間試験 1週から7週の授業内容を理解していること。
4thQ
9週 捜索および救出作業・SAR条約・船位通報制度、GMDSS 捜索および救出作業・SAR条約・船位通報制度、GMDSS を説明できる。
10週 非常,応急処置,海難全般に関する一般注意 海難の一般的なことを理解できる。
11週 衝突・浸水・舵故障時の応急処置 衝突・浸水・舵故障時の応急処置が具体的に理解できる。
12週 船舶火災の特徴 船舶火災の原因が理解できる。
13週 消火剤と消火器,固定消火装置,火災探知装置・消防員装具,検知器具,消火作業,応急手当 消火剤と消火器の名称を覚えることができる。消火作業を理解できる。
14週 船員労働安全衛生規則概説 船内労働災害で船員労働安全衛生規則を知ることがいかに大切かを理解できる。
15週 船員災害の定義,船員災害の特徴,船員災害の原理 船員災害の特徴が理解できる。
16週 学年末試験 9週から15週の授業内容を理解していること。

評価割合

定期試験レポート出席状況授業態度その他合計
総合評価割合8020000100
基礎的能力101000020
専門的能力601000070
分野横断的能力10000010