制御工学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 制御工学
科目番号 0066 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 制御工学,実教出版社
担当教員 増井 詠一郎

到達目標

線形モデルによるフィードバック制御を中心に,制御系の基礎概念,制御の要素技術についての理解を深める。また,出題された課題に対してディスカッションすることで,理解を深めていく。この科目の学習内容は以下の通りであり,具体的な学習到達目標は以下の通りである。
(1)自動制御の概要が理解できる
(2)ラプラス変換が理解できる
(3)伝達関数とブロック線図が理解できる
(4)制御系の応答が理解できる
(5)制御系の安定性 が理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1自動制御の定義と種類,フィードバック制御の概念と構成要素を理解し,詳細に説明できる自動制御の定義と種類,フィードバック制御の概念と構成要素を理解できる自動制御の定義と種類,フィードバック制御の概念と構成要素を理解できない
到達目標2基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を理解し,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解く事ができ,それらを詳細に説明できる基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を理解し,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解く事ができる基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を理解できず,ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解く事ができない
到達目標3伝達関数を理解し,ブロック線図を用いて制御系を表現でき,それらを詳細に説明できる伝達関数を理解し,ブロック線図を用いて制御系を表現できる伝達関数を理解できず,ブロック線図を用いて制御系を表現できない
到達目標4制御系の過渡特性,定常特性,周波数特性について理解し,そららを詳細に説明できる制御系の過渡特性,定常特性,周波数特性について理解できる制御系の過渡特性,定常特性,周波数特性について理解できない
到達目標5安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別でき,詳細に説明できる安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(05) 説明 閉じる
本校 (1)-c 説明 閉じる
電子機械 (3)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
線形モデルによるフィードバック制御を中心に,制御系の基礎概念,制御の要素技術についての理解を深める。
授業の進め方・方法:
制御工学に関する講義を行う。
注意点:
(1)履修には,これまで学習してきた電気回路,物理(特に機械系)の基礎知識が必要不可欠であるため,それらの部分について,復習しておくこと。
(2)レポート等の課題は,指定の期日までに必ず提出すること。
(3)期日を過ぎた場合は減点の対象となる。
(4)レポートの作成にあたっては,解答(数式)の羅列のみでなく,簡単なキーワードのみでも良いので,論理的な記述になるよう心掛けること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入 講義の進め方や制御工学の意義を理解することができる
2週 制御系の基礎概念と制御系の分類 制御系に用いられる用語の解説とシーケンス制御・フィードバック制御の分類を理解することができる
3週 機械系モデル 機械系のモデルについて,それぞれの関係式を立てることができる
4週 演習 機械系システムの課題を解くことで理解を深める
5週 電気系モデル 電気系のモデルについて,それぞれの関係式を立てることができる
6週 演習 電気系システムの課題を解くことで理解を深める
7週 ラプラス変換と演習 工学におけるラプラス変換の役割と,工学で用いられるラプラス変換のトレーニング
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 微分方程式と伝達関数 制御系の解析,設計を進める上で欠かせない伝達関数について理解することができる
10週 基本要素の伝達関数 制御系を校正する制御要素とその表現方法を理解することができる
11週 演習 伝達関数の課題を解くことで理解を深める
12週 ブロック線図による表現 ブロック線図による表現や基本結合について理解することができる
13週 ブロック線図とその応用 ブロック線図の等価変換,伝達関数と状態線図について理解することができる
14週 演習 フィードバック結合の役割やブロック線図の簡略化等について理解することができる
15週 試験対策 試験前の対策として,これまでの演習問題を振り返り,理解度を確認することができる
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 システムの時間応答 過渡応答やステップ応答等について理解することができる
2週 システムの周波数応答 周波数応答とその役割について理解することができる
3週 演習 システムの時間応答および周波数応答についての理解度を確認することができる
4週 システムの安定性の概要 安定の定義と安定条件,その判別法について理解することができる
5週 フルビッツ,ナイキストなど 各種安定論 各種の安定論について理解することができる
6週 フィードバック制御系の特性と演習 過渡状態からの速応性や,定常状態での安定性について理解することができる
7週 演習 フィードバック制御系の特性について理解することができる
8週 後期中間試験
4thQ
9週 PID制御系の設計,演習 PID制御における基本的な演習問題を解くことで,理解度を確認することができる
10週 制御系の設計 具体的な事例を挙げ,その制御系の設計について理解することができる
11週 演習 具体的事例を基に制御系を設計し,理解を深めることができる
12週 シーケンス制御系の制御対象 制御対象と基本的な構成および構成機器を理解することができる
13週 シーケンス制御系の構成と動作 シーケンス制御系を表す論理回路,論理代数を理解することができる
14週 演習 シーケンス制御系における演習問題を解くことで,理解度を確認することができる
15週 試験対策 試験前の対策として,これまでの演習問題を振り返り,理解度を確認することができる
16週 学年末試験

評価割合

試験レポート演習課題その他合計
総合評価割合6020101000100
基礎的能力0000000
専門的能力6020101000100
分野横断的能力0000000