電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 0072 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「物理学基礎」 原康夫(著) 学術図書出版社 
担当教員 笹岡 秀紀

到達目標

(1)クーロンの法則やガウスの法則に基づいて、真空中の電荷による力や電場、電位が計算できる。
(2)電場中にある誘電体の分極を理解し、誘電体をキャパシタに利用した場合の電気容量や電極間に働く力を計算できる。
(3)電流によって生じる磁場、磁場中の電流が受ける力を計算できる。
(4)コイルと磁場による電磁誘導を理解し、具体的問題へ応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1真空中の電荷による電場、電位に関する応用問題を解くことができる。真空中の電荷による電場、電位に関する基本的な問題を解くことができる。真空中の電荷と電場、電位の関係を理解できず、クーロンの法則、ガウスの法則が使えない。
評価項目2キャパシタ中に誘電体がある場合の電極に蓄えられる電荷と内部電場について理解し、電気容量を計算できる。キャパシタ中の電場と電極にある電荷の関係を理解し、電気容量を計算できる。キャパシタに蓄えられる電荷と内部電場についての関係が理解できず、電気容量も計算できない。
評価項目3電流により生じる磁束密度、磁束密度中の電流が受ける力に関する応用問題を解くことができる。電流により生じる磁束密度、磁束密度中の電流が受ける力に関する基本問題を解くことができる。ビオザバールの法則、アンペールの法則、ローレンツ力が理解できない
評価項目4電流により導体に生じる起電力を正しく理解し、自己インダクタンスや相互インダクタンスを計算できる。電流によって導体に作用する起電力に関する基本的な問題を解くことができる。電流と磁場の関係を理解できず、電磁誘導による起電力を計算できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電気工学の基礎科目である電気磁気学のうち、静電場、静磁場、ローレンツ力、電磁誘導の各現象を扱い、その基礎を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
内容は教科書に沿って授業を進めるが、スライドと自作プリントでそれを補って授業を行う。定期的に演習や、レポートを課し、出席、授業態度を重視し、定期試験、レポート、演習を含めて総合的に評価する。
注意点:
・特別な事業によって成績が悪い場合、授業態度を考慮して、レポート等で補うことがある。
・授業態度が悪い者、注意が多いものについては、特別補習や特別課題を課すものとする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業についての説明と物理学における電磁気学 物理における電磁気学の位置づけ等の説明によって、これからの学習の概要が理解できる。
2週 電荷とクーロンの法則 静電気の基本的特徴を習得し、それを利用した計算ができる。
3週 電場と電気力線 静電場の定義と特徴を理解し、それに関連して電気力線の特徴を理解できる。
4週 ガウスの法則Ⅰ ガウスの法則と電場、電気力線の関係について理解できる。
5週 ガウスの法則Ⅱ ガウスの法則を利用した計算問題を解くことができる。
6週 電位と仕事 仕事と電場の関係から、電位の意味が理解できる。
7週 電位と電場 電位の具体的な計算問題を解き、その結果について理解できる。また、等電位面と電気力線の関係から、電位と電場の関係が説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 導体の電気的性質 導体の定義と特徴を理解し、説明できる。
10週 キャパシタⅠ キャパシタの定義を理解し、説明できる。
11週 キャパシタⅡ 具体的なキャパシタについて理解し、それに関する問題へ応用できる。
12週 電場のエネルギー キャパシタに基づいて、電場のエネルギーを理解し、具体的な問題を解くことができる。
13週 誘電体 誘電体の定義と特徴を理解し、それに関する定数の意味を説明できる。
14週 誘電体とキャパシタ キャパシタに関連した誘電体の問題に取り組み、電気回路における誘電体の特徴を説明できる。
15週 まとめ 問題演習に取り組むことでこれ前の理解を確実なものとする。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 電流、ジュール熱 電流の定義とその仕組みについて理解し、具体的な問題を解くことができる。また、其れと関連してジュール熱の意味を説明できる。
2週 磁荷と磁場 静磁場の各定義を習得し、静電場との類似点と相違点が理解できる。
3週 電流の作る磁場 直線電流、円電流、ソレノイド電流について、それらが作る磁場の特徴を理解し、それらを踏まえた問題を解くことができる。
4週 フレミングの法則とローレンツ力 電流と磁場の相互作用の特徴を理解し、さらに電流と磁場の相互作用について理解できる。また、それらに関する具体的な問題に応用できる。
5週 電流間の相互作用 電流同士の相互作用を、より基本的な法則から説明できる。また、その具体的問題を解くことができる。
6週 磁性体 磁性体の特徴とそれに関する各定数について理解できる。
7週 物理と電磁気学 電磁気学と力学の関連問題や物理の基本問題に取り組む中で、これまでの学習を確認する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 電磁誘導 動的な磁場による現象を理解し、電磁誘導に基づいて説明できる。
10週 ファラデーの法則Ⅰ コイルと磁場による電磁誘導をそれぞれ理解し、具体的問題へ応用できる。
11週 ファラデーの法則Ⅱ ファラデーの法則を利用した問題を解くことができる。
12週 自己誘導と相互誘導 自己誘導と相互誘導をそれぞれ理解し、具体的問題へ応用できる。
13週 電磁場のエネルギー 電気回路におけるコイルの特徴から、磁場のエネルギーを理解し、電場のエネルギーと合わせて理解できる。
14週 電磁場 電磁波と電磁場の関係を理解し、その特徴について説明できる。
15週 まとめ 問題演習に取り組むことでこれまでの理解を確実なものとする。
16週 学年末試験

評価割合

試験演習レポート態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合6010102000100
基礎的能力0000000
専門的能力6010102000100
分野横断的能力0000000