概要:
工学系の技術者がいろいろな分野で数学に接し,実際の場面で数学を積極的に使えるようになることを目標にしている。
3年生の「数学5」を引き継ぐ科目であり,従来の「応用数学」の内容を継承している。
授業の進め方・方法:
技術者に必要な工学的な問題の解法に内容を集中したため,科目名称を「工学リテラシー」としている。
2つ以上の変数に依存した関数の微分・積分に関する問題を扱い,工業技術に関係することがらを数学的な考え方で見直せる能力を養う。
講義のあった翌週に講義内容に関する小テストを実施する。または,講義の後半で講義内容に関する演習課題を実施する。
注意点:
進学を希望する学生は,「工学リテラシー」だけでは微分方程式に関する内容が十分とは言えないので,自学自習することが望ましい。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
確率・統計(1) |
いろいろな確率を求めることができる
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2週 |
確率・統計(2) |
条件付き確率を求めることができる
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3週 |
確率・統計(3) |
平均・分散・標準偏差・相関係数・回帰曲線を求めることができる
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4週 |
定積分の応用(図形の面積) |
直交座標表示,媒介変数表示,極座標表示の図形の面積を求めることができる
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5週 |
定積分の応用(曲線の長さ) |
直交座標表示,媒介変数表示,極座標表示の曲線の長さを求めることができる
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6週 |
定積分の応用(立体の体積) |
断面積が与えられた立体,回転体,媒介変数表示の回転体の体積を求めることができる
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7週 |
有限区間における広義積分 無限区間における広義積分 |
有限区間における広義積分の問題が解ける 無限区間における広義積分の問題が解ける
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8週 |
前期中間試験 |
前期1~7週の設問に解答できる。
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2ndQ |
9週 |
2変数関数とそのグラフ 極限値と偏導関数 |
関数のグラフがxyz空間内のどんな図形かがわかる 関数の極限値を求めることができる
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10週 |
偏微分係数・偏導関数 |
偏微分係数・偏導関数の問題が解ける
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11週 |
高次の導関数 2変数関数の合成関数の微分法
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高次の導関数を求めることができる 2変数関数の合成関数の微分法の問題が解ける
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12週 |
2変数関数の平均値の定理 全微分と接平面 |
2変数関数の平均値の定理の問題が解ける 全微分と接平面の問題が解ける
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13週 |
偏微分の応用(極値問題) |
偏微分の応用問題(極値問題)が解ける
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14週 |
陰関数の微分法 |
陰関数の微分法の問題が解ける
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15週 |
条件付極値問題 |
条件付極値問題が解ける
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16週 |
前期期末試験 |
前期9~15週の設問に解答できる
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後期 |
3rdQ |
1週 |
2重積分の定義 |
2重積分の定義が理解できる
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2週 |
累次積分 |
累次積分の問題が解ける
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3週 |
累次積分と順序交換 |
累次積分と順序交換の問題が解ける
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4週 |
2重積分と座標変換 |
2重積分と座標変換の問題が解ける
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5週 |
重積分の応用(体積) |
重積分の応用問題(体積)が解ける
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6週 |
重積分の応用(ガウス型積分) |
重積分の応用問題(ガウス型積分)が解ける
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7週 |
重積分の応用(重心とモーメント) |
重積分の応用問題(重心とモーメント)が解ける
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8週 |
後期中間試験 |
後期1~7週の設問に解答できる
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4thQ |
9週 |
微分方程式の一般解,特殊解,特異解 微分方程式の初期値問題と境界値問題 |
微分方程式の一般解,特殊解,特異解を理解し,微分方程式の初期値問題と境界値問題が解ける
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10週 |
1階微分方程式(変数分離形,同次形) |
1階微分方程式(変数分離形,同次形)が解ける
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11週 |
1階微分方程式(線形微分方程式,定数変化法) |
1階微分方程式(線形微分方程式,定数変化法)が解ける
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12週 |
2階微分方程式(階数降下法,1次独立の判定) |
2階微分方程式(階数降下法,1次独立の判定)が解ける
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13週 |
2階微分方程式(定数係数同次線形微分方程式) |
2階微分方程式(定数係数同次線形微分方程式)が解ける
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14週 |
2階微分方程式(定数係数非同次線形微分方程式) |
2階微分方程式(定数係数非同次線形微分方程式)が解ける
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15週 |
2階微分方程式(連立微分方程式,非定数係数同次線形微分方程式) |
2階微分方程式(連立微分方程式,非定数係数同次線形微分方程式)の問題が解ける
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16週 |
学年末試験 |
後期9~15週の設問に解答できる
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。 | 3 | |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 3 | |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。 | 3 | |
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。 | 3 | |
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。 | 3 | |
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。 | 3 | |
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。 | 3 | |
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。 | 3 | |
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。 | 3 | |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 3 | |
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | |
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。 | 3 | |
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。 | 3 | |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | |