機械力学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械力学
科目番号 0193 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 機械振動学(保坂恵:東京大学出版会)
担当教員 笹岡 秀紀

到達目標

物体の回転、振動などを扱う機械振動学に関して
(1)剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
(2)振動の種類および調和振動を説明できる。
(3)1自由度不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
(4)1自由度減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
(5)調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。
(6)調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1剛体の慣性モーメントを計算し、運動方程式と回転の運動方程式をたて、回転と並進を分けてエネルギーを計算できる。剛体の慣性モーメントを計算し、回転の運動方程式を立てることができる。慣性モーメントを計算できない。
評価項目2重力をうける振動径(振子など)について運動方程式をたて、固有角振動数を計算できる。重力を考慮しない振動系(ばね質点系など)について運動方程式をたて、各々の固有角振動数を計算できる。重力を考慮しない振動系についても運動方程式を立てることができない。
評価項目31自由度不減衰系の自由振動を運動方程式とエネルギー解法の両方で解き、任意時間における運動の様態を説明できる。1自由度不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、それを解いて任意時間における運動の様態を説明できる。運動方程式を解くことができない。
評価項目4粘性減衰系。固体摩擦の減衰系の自由振動を運動方程式で表し、それを解いて系の運動を説明できる粘性減衰系の自由振動を運動方程式で表し、振動波形と減衰比の関係を説明できる。粘性減衰系の自由振動を運動方程式であらわすことができない。
評価項目5調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、それを解いて共振、Q値について説明できる。調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、それを解いて、強制解と基本解の違いを説明できる。調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式を解くことができない。
評価項目6調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、それを解いて、変位計、速度計、加速度計と関連付けて説明できる。調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、それを相対変位を導入して解くことができる。調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(03) 説明 閉じる
本校 (1)-c 説明 閉じる
電子機械 (3)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基本的には授業内容は教科書に沿って進めるが、補足部分を自作部凛とで補う。
授業の進め方・方法:
スライドと学生による書き込みを前提とする自作の配布プリントを使用して授業を進める。授業の後半は演習問題を行う。時間内に終わらない部分については宿題(レポート)とする。
注意点:
履修前に、数学の基礎(特に三角関数や微分積分),物理学(力学)や工業力学を復習しておくこと。
演習、レポートは期日までに必ず提出すること(期日を過ぎた場合は減点対象となる).

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械力学序論講義(スライド、配布資料) 機械四力のなかの機械力学の位置づけを理解し、さまざまな振動について説明できる。
2週 1自由度不減衰系の自由振動 講義(スライド、配布資料)と演習
ばね質点系の運動方程式について解法を理解し、解くことができる。また、エネルギー保存則を利用した運動方程式の導出法を説明できる。
3週 慣性モーメントと回転の運動エネルギー 講義(スライド、配布資料)と演習
慣性モーメントを計算でき、運動エネルギーを並進運動と回転運動に分けて記述できる。
4週 回転系の振動1 講義(スライド、配布資料)と演習 捩り振動と振り子について運動方程式を立て、解くことができる。
5週 回転系の振動2 講義(スライド、配布資料)と演習 円柱の回転振動について運動方程式を立て、解くことができる。
6週 粘性減衰系の自由振動1 講義(スライド、配布資料)と演習 粘性減衰系自由振動の運動方程式を、減衰比によって場合分けして解くことができる。
7週 粘性減衰系の自由振動2 講義(スライド、配布資料)と演習 振動波形と減衰比の関係を理解し、減衰比から振幅、エネルギーの推移を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説とこれまでの総括 中間試験の問題を全て解ける。
10週 固体摩擦による減衰振動 講義(スライド、配布資料)と演習 固体摩擦による減衰振動の運動方程式を立て、解くことができる。
11週 不減衰系の強制振動 講義(スライド、配布資料)と演習 不減衰系強制振動の解法を理解し、解くことができる。
12週 粘性減衰系強制振動1 講義(スライド、配布資料)と演習 粘性減衰系強制振動の解法を理解し、解くことができる。
13週 粘性減衰系強制振動2 講義(スライド、配布資料)と演習 振幅応答曲線を理解し、共振振幅、Q値、エネルギー消費率を計算できる。
14週 変位による強制振動  講義(スライド、配布資料)と演習 変位による強制振動の運動方程式を解き、それを変位計、速度計、加速度計の場合に近似できる。
15週 強制振動についてのまとめと応用問題 教科書、配布資料を見ながら応用問題を解くことができる。
16週 前期期末試験

評価割合

試してくださいドリルお互いに良い評価をします態度ポートフォリオピーター合計
総合評価割合603001000100
基礎の能力0000000
能力の能力603001000100
部門横断能力0000000