デジタル・アナログ集積回路

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 デジタル・アナログ集積回路
科目番号 0205 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書] 使用しない  /  [教材] 自作プリント
担当教員 山田 博

到達目標

(1) 半導体材料におけるキャリヤの基本的性質、金属や半導体の電子物性の基礎を理解し説明できる。
(2) ダイオードやトランジスタのpn接合におけるエネルギーバンド構造を理解し説明できる。
(3) C-MOSを用いたインバータ回路、ゲート回路、複合論理回路の回路構成や動作原理を理解し分析的観点から回路解析や計算ができる。
(4) メモリー集積回路の回路構成や動作原理を理解し分析的観点から回路解析や計算ができる。
(5) A/D変換やD/A変換について回路構成や動作原理を理解し分析的観点から回路動作の説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1半導体材料におけるキャリヤの基本的性質、金属や半導体の電子物性の基礎を理解し問いかけの8割以上を説明できる。半導体材料におけるキャリヤの基本的性質、金属や半導体の電子物性の基礎を理解し問いかけの6割以上を説明できる。半導体材料におけるキャリヤの基本的性質、金属や半導体の電子物性の基礎の理解が不十分で問いかけの4割を越えて説明できない。
評価項目2ダイオードやトランジスタのpn接合におけるエネルギーバンド構造を理解し問いかけの8割以上を説明できる。ダイオードやトランジスタのpn接合におけるエネルギーバンド構造を理解し問いかけの6割以上を説明できる。ダイオードやトランジスタのpn接合におけるエネルギーバンド構造の理解が不十分で問いかけの4割を越えて説明できない。
評価項目3C-MOSを用いたインバータ回路、ゲート回路、複合論理回路の回路構成や動作原理を理解し問いかけの8割以上を分析的観点から回路解析や計算ができる。C-MOSを用いたインバータ回路、ゲート回路、複合論理回路の回路構成や動作原理を理解し問いかけの6割以上を分析的観点から回路解析や計算ができる。C-MOSを用いたインバータ回路、ゲート回路、複合論理回路の回路構成や動作原理の理解が不十分で問いかけの4割を越えて分析的観点から回路解析や計算ができない。
評価項目4メモリー集積回路の回路構成や動作原理を理解し問いかけの8割以上を分析的観点から回路解析や計算ができる。メモリー集積回路の回路構成や動作原理を理解し問いかけの6割以上を分析的観点から回路解析や計算ができる。メモリー集積回路の回路構成や動作原理の理解が不十分で問いかけの4割を越えて分析的観点から回路解析や計算ができない。
評価項目5 A/D変換やD/A変換について回路構成や動作原理を理解し問いかけの8割以上を分析的観点から動作説明できる。 A/D変換やD/A変換について回路構成や動作原理を理解し問いかけの6割以上を分析的観点から動作説明できる。 A/D変換やD/A変換について回路構成や動作原理の理解が不十分で問いかけの4割を越えて分析的観点から動作説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(05) 説明 閉じる
本校 (1)-a 説明 閉じる
電子機械 (3)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
デジタル回路とアナログ回路を合わせもつシステムLSIは、自然界のアナログ信号とコンピュータのデジタル信号を同時に扱うことができます。現在、工場やビルの電気設備や、自動車、家電、携帯電話の電子回路などに幅広く使われています。このようなデジタル素子とアナログ素子の混在するLSI設計の基礎を学習します。
授業の進め方・方法:
講義はオリジナルプリントで行い、重要キーワードがブランクになっています。
注意点:
専門性の高い授業ですので授業には集中して望むこと。居眠りや授業と関係のない私語は謹しみましょう。
追記1:遠隔講義、遠隔演習をTeamsやWebClassにて実施する場合があります。
追記2:定期テストをWebClassにて実施する場合があります。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス / 日本のデジタルエレクトロニクス産業 日本のデジタルエレクトロニクス産業とLSI産業について現状を理解し説明できる。
2週 不純物半導体のバンド理論 pn接合のエネルギーバンド構造を理解・分析し説明できる。
3週 pn接合でのキャリア注入と整流特性 ドリフト速度、半導体のオームの法則、キャリア注入を理解・分析し説明できる。
4週 バイポーラトランジスタのバンド構造 キャリアの注入効率と輸送効率、gパラメータ等価回路を理解・分析し説明できる。
5週 MOSゲートのバンド構造とMOS-FETの特性(1) MOSゲートの蓄積状態、空乏層状態、反転状態、MOS-FETの線形領域での特性を理解・分析し説明できる。
6週 MOSゲートのバンド構造とMOS-FETの特性(2) MOS-FETの飽和領域での特性、キャリアの走行時間を理解・分析し説明できる。
7週 CMOS論理ゲート回路 pチャネル型、nチャネル型、相補型、複合論理ゲートを理解して回路を分析し説明できる。
8週 前期中間試験 定期試験に向けて計画的に学習できる。
2ndQ
9週 メモリ集積回路(1) 記憶ノード、DRAM、相安定フリップフロップ、SRAMを理解・分析し説明できる。
10週 メモリ集積回路(2) 浮遊ゲート、EEPROM、FeRAMを理解・分析し説明できる。
11週 アナログ・デジタル変換回路 フラッシュAD変換器、積分型AD変換器を理解・分析し説明できる。
12週 デジタル・アナログ変換回路 抵抗アレイ型DA変換器、R-2R型DA変換器を理解・分析し説明できる。
13週 集積化プロセス(1) 単結晶シリコンインゴッド、シリコンウェーハ、平滑化、熱酸化を理解し説明できる。
14週 集積化プロセス(2) CVD成膜法、スパッタ成膜法、真空蒸着法、ソグラフィを理解し説明できる。
15週 総合演習 達成目標の自己チェックと各種試験対策ができる。
16週 学年末試験 定期試験に向けて計画的に学習できる。

評価割合

定期試験授業態度合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000