概要:
高専で学ぶための情報工学全般の基礎知識と技術を習得する。
授業の進め方・方法:
情報工学全般の基礎知識と技術を習得するために、情報教育センターにおける実習を含めた講義を実施する。
注意点:
本講義では、ITパスポート試験(情報処理の促進に関する法律第7条第1項に基づき経済産業大臣が行う国家試験である情報処理技術者試験の一区分。スキルレベル1に相当)の出題範囲(経営全般:ストラテジ系、IT管理:マネンジメント系、IT技術:テクノロジ系)の知識を習得する。ITパスポート試験はCBT方式で随時行われているため、本講義終了後の受験計画を各自で積極的に立て、実施することを望む。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
到達目標および評価方法について理解する。
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2週 |
基礎理論(離散数学、応用数学) |
テクノロジ系(基礎理論) 基数、集合、確率と統計の基本的な考え方を理解できる。
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3週 |
基礎理論(情報に関する理論) |
情報量の単位を理解できる。情報のディジタル化の基本的な考え方を理解できる。
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4週 |
社会におけるデータの活用 |
与えられたデータを適切に処理することで内容を理解し、説明することができる
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5週 |
データ構造とアルゴリズム |
データ構造、アルゴリズムと流れ図の基本的な考え方を理解できる。
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6週 |
アルゴリズムとプログラミング言語 |
プログラム言語とプログラミングの役割を理解できる。代表的なマークアップ言語の種類とその基本的な使い方を理解できる
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7週 |
コンピュータ構成要素(プロセッサ、メモリ、入出力デバイス) |
テクノロジ系(コンピュータシステム) コンピュータの基本的な構成と役割を理解できる。メモリと記憶媒体の種類と特徴を理解できる。入出力デバイスの種類と役割を理解できる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
学習内容の振り返り、システム評価指標 |
システムの性能、信頼性、経済性の考え方を理解できる。
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10週 |
ソフトウェア |
OS、ファイルシステム、開発ツールの必要性、機能、種類を理解できる。
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11週 |
ハードウェア |
コンピュータ、入出力装置の種類と特徴を理解できる。
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12週 |
ヒューマンインターフェース技術、設計 |
テクノロジ系(技術要素) インターフェース設計の考え方を理解できる。
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13週 |
マルチメディア技術、応用 |
音声や画像の符号化の種類と特徴を理解できる。情報の圧縮と伸張の特徴を理解できる。マルチメディア技術の応用目的や特徴を理解できる。
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14週 |
データベース方式、設計 |
データべース方式の意義、目的考え方を理解できる。データの分析・設計の考え方を理解できる。データベースの抽出やその他の処理方法を理解できる。
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15週 |
学習内容の振り返り、ネットワーク方式、プロトコル |
ネットワークを構築するための接続装置の役割を理解できる。通信プロトコルの必要性や役割を理解できる。
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16週 |
前期期末試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ネットワーク応用 |
セキュリティ管理の考え方を説明できる。通信サービスの特徴、伝送速度などを理解できる。
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2週 |
情報セキュリティ |
情報セキュリティの必要性を理解でき、対策を理解し、必要最低限な対策を講じることができる。
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3週 |
システム開発技術 |
マネジメント系(開発技術) ソフトウェア開発の基本的な流れ、見積もりの考え方を理解できる。
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4週 |
ソフトウェア開発管理技術 |
マネジメント系(プロジェクトマネジメント) プロジェクトマネジメントの意義、目的、基本的な流れを理解できる。
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5週 |
プロジェクトマネジメント |
マネジメント系(サービスマネジメント) ITサービスマネジメントの意義、目的、考え方を理解できる。
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6週 |
サービスマネジメント、システム監査 |
システム監査の意義、目的、考え方、対象、基本的な流れを理解できる。企業における内部統制、ITガバナンスの目的と考え方を理解できる。
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7週 |
企業活動,法務 |
ストラテジ系(企業と法務) 企業活動や経営管理に関する基本的な考え方を理解できる。問題解決の代表的な手法を理解し、活用できる。知的財産権、セキュリティ関連法規、技術者倫理、労働関連・取引関連法規に関する基本的な考え方を理解できる。標準化の意義を理解できる。
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8週 |
後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
経営戦略マネジメント |
ストラテジ系(経営戦略) 代表的な経営情報分析手法に関する基本的な考え方を理解できる。
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10週 |
技術戦略マネジメント |
ビジネスシステム、eビジネス、民生機器・産業機器やAIに関する基本的な考え方や活用方法を理解できる。
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11週 |
システム戦略、システム化企画 |
ストラテジ系(システム戦略) 情報システム戦略の意義と目的の考え方を理解できる。
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12週 |
AIの活用領域 |
社会で利活用されているAI技術について理解できる。
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13週 |
AIの歴史とAI技術の基礎知識 |
AIが発展してきた歴史とその技術の仕組みについて理解できる
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14週 |
AI利活用における留意事項 |
データ・AIのり活用における負の事例や留意事項について理解できる。
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15週 |
AIを用いたデータ処理 |
AIを用いてビッグデータを処理できる。
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16週 |
学年末試験 |
学年末試験
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。 | 3 | 後9,後14 |
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。 | 3 | 後10,後12,後14 |
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。 | 3 | 後12,後13,後14,後15 |
社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 3 | 後9 |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | 後9 |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | 後9 |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前1,前2,前4,前11,後4,後10,後11,後12 |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | 前3,前4 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前9,前10,前12 |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 3 | 前1,前13,後4,後5,後6,後7 |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 3 | 後1,後2 |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 3 | 後1,後2 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 3 | 後2 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 3 | 後2 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 情報通信ネットワーク | 無線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 2 | 前15,後1 |
有線通信の仕組みと規格について説明できる。 | 2 | 前15,後1 |
その他の学習内容 | コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
基本的な暗号化技術について説明できる。 | 3 | 前13,前15,後2 |
基本的なアクセス制御技術について説明できる。 | 3 | 後6 |
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。 | 3 | 後1,後2 |
データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。 | 1 | 前5,前14,後15 |
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。 | 2 | 前12,前13 |
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。 | 2 | 前3,前15,後1 |
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。 | 2 | 前3 |