計算機アーキテクチャⅠ

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計算機アーキテクチャⅠ
科目番号 0045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 図解コンピュータアーキテクチャ入門 第3版 堀啓太郎著、 情報セキュリティ人材育成事業・セキュリティ教材
担当教員 北風 裕教

到達目標

(1)五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
(2)プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
(3)メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
(4)入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
(5)コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを理解した上で、複数の選択肢の中から正しい答えを選択することができる。五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れについて、理解していない。
評価項目2プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。プロセッサを実現するために考案された主要な技術を理解した上で、複数の選択肢の中から正しい答えを選択することができる。プロセッサを実現するために考案された主要な技術について理解していない。
評価項目3メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を理解した上で、複数の選択肢の中から正しい答えを選択することができる。メモリシステムを実現するために考案された主要な技術について理解していない。
評価項目4入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。入出力を実現するために考案された主要な技術を理解した上で、複数の選択肢の中から正しい答えを選択することができる。入出力を実現するために考案された主要な技術について理解していない。
評価項目5コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解している。コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフを理解した上で、複数の選択肢の中から正しい答えを選択することができる。コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解していない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(05) 説明 閉じる
本校 (1)-c 説明 閉じる
情報 (4)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在主流となっているディジタルコンピュータのハードウェアの原理や実際のコンピュータに利用されているハードウェア要素について学ぶ。ディジタルコンピュータの構成や実際に用いられる構成要素の機能を理解し、その中で利用されている主要な技術を理解する。
授業の進め方・方法:
テキストを中心に講義、理解度向上のためのレポート課題を適宜実施
注意点:
・講義時に理解できなかった箇所は、質問し持ち越さないようにする。
・レポートや宿題は指定の期日までに必ず提出すること。(期限を過ぎた場合は減点対象となる。)
・講義は真剣に聞き、ノートはきちんととること。
・授業中に終始寝ている学生や、スマートフォンなどをいじって授業に参加していない学生は、評価割合で算出した結果から回数に応じて最終的に減点を行うこととする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータの歴史1 機械式計算機以前の計算手法、機械式計算機、電子式計算機、日本における計算機の歴史について説明できる。
2週 コンピュータの歴史2 マイコン・パソコン・ワークステーションなどコンピュータの分類について説明できる。五大装置の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
3週 課題 演習問題
コンピュータの発展1
コンピュータの発展を支えたソフトウェアの歴史について説明できる。
4週 コンピュータの現在・未来 コンピュータの現在のシステム状況を把握し、未来のコンピュータについて考察できる。
5週 ノイマン型コンピュータの構造と動作1 ノイマン型コンピュータの特徴について説明できる。
6週 ノイマン型コンピュータの構造と動作2 ノイマン型コンピュータの基本動作について、命令実行の流れ、基本動作、サブルーチンの実行などの用語を用いて説明ができる。
7週 ノイマン型コンピュータの構造と動作3 フォン・ノイマンのボトルネックについて説明できる。コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて理解している。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験の解答解説
命令セットアーキテクチャ1 
CPUのもつ命令の基本形式やオペランドの使い方による命令の分類について理解している。
10週 命令セットアーキテクチャ2 プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
11週 ハーバードアーキテクチャ1 ハーバードアーキテクチャの特徴を理解しノイマン型との比較を行うことができる。
12週 ハーバードアーキテクチャ2 RISCとCISCの特徴の違いについて説明ができる。
13週 演算アーキテクチャ1 データの表現方法 2進化10進数、3増しコード、グレイコード、負の数の表現、実数の表現、丸め誤差、文字データの表現を説明できる。
14週 演算アーキテクチャ2 加算・減算アルゴリズムの、コンピュータ内部における基本アルゴリズムについて説明できる。
15週 演算アーキテクチャ3 乗算・除算アルゴリズムの、コンピュータ内部における基本アルゴリズムについて説明できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 制御アーキテクチャ2 マイクロプログラム制御方式の原理や特徴について説明できる。
2週 制御アーキテクチャ2 マイクロプログラム制御方式の原理や特徴について説明できる。
3週 メモリアーキテクチャ1 メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
4週 メモリアーキテクチャ2 ICメモリの分類やSRAM、DRAMの動作原理について理解している。
5週 キャッシュメモリと仮想メモリ1 高速化を目的とするキャッシュメモリの仕組みについて理解している。
6週 キャッシュメモリと仮想メモリ2 メモリの仮想的な大容量化を目的とする仮想メモリの仕組みが理解している。
7週 割込みアーキテクチャ1 割込み処理が実行される場合の制御の流れを説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間の試験解答と解説
割込みアーキテクチャ2
ウォッチドッグタイマの目的と原理などについて説明できる。
10週 パイプラインアーキテクチャ1 デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、システムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。
11週 パイプラインアーキテクチャ2 処理形態の面でコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについてそれぞれの特徴と代表的な例を説明できる。
12週 入出力アーキテクチャ 直接制御方式と間接制御方式の違いについて説明できる。代表的な入出力装置の原理について理解できる。
13週 システムアーキテクチャ モニタプログラムとOSの関係について理解できる。
14週 ネットワークアーキテクチャ ネットワークコンピューティングや組み込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。
15週 コンピュータ設計演習 システム設計に要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成について説明できる。
16週 学年末試験

評価割合

試験発表相互評価定期課題レポートその他(授業態度)減点方式合計
総合評価割合600020200100
基礎的能力0000000
専門的能力600020200100
分野横断的能力0000000