コンピュータネットワーク

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コンピュータネットワーク
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「基礎からわかるTCP/IPネットワークコンピューティング入門 第3版」、村山公保(著)、オーム社。情報セキュリティ人材育成事業・セキュリティ教材。
担当教員 高橋 芳明

到達目標

情報を相互に送受信するTCP/IPに基づく情報通信ネットワークの仕組みや、これを支える基本的技術を学ぶ。具体的には、以下4つの目標を立てる。
(1)ネットワークの構成、ネットワークシステムの標準化などについての知識を理解し、習得する。
(2)身近な通信サービスがどのように実現されているかを理解し、説明できる。
(3)TCP/IPの役割について理解し,具体的なプロトコルの詳細について説明できる。
(4)情報関連の国家試験などのコンピュータネットワークに関する問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ネットワークの構成、各種プロトコルの種類と役割について理解し、詳細に説明できる。ネットワークの構成、各種プロトコルの種類と役割について理解し、説明できる。ネットワークの構成、各種プロトコルの種類と役割について理解し、説明できない。
評価項目2通信サービスを実現するための技術について理解し、詳細に説明できる。通信サービスを実現するための技術について理解し、説明できる。通信サービスを実現するための技術について理解し、説明できない。
評価項目3TCP/IPの役割について理解し,具体的なプロトコルの詳細について説明できる。TCP/IPの役割について理解し,具体的なプロトコルについて説明できる。TCP/IPの役割について理解し,具体的なプロトコルについて説明できない。
評価項目4学んだ知識を活用して、コンピュータネットワークに関する演習問題を解くことができる。学んだ知識を活用して、コンピュータネットワークに関する初歩的な演習問題を解くことができる。学んだ知識を活用して、コンピュータネットワークに関する演習問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(05) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報を相互に送受信するTCP/IPに基づく情報通信ネットワークの仕組みや、これを支える基本的技術を学ぶ。
授業の進め方・方法:
情報通信ネットワークの仕組みや、基礎知識と技術を習得するために、教室での講義以外にも、講義内容に応じて情報教育センターにおける実習を含めた講義を実施する。
注意点:
授業中は配布プリントの書込みを確実に行い、次の授業までに教科書と合わせて復習すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 到達目標および評価方法について理解する。
2週 コンピュータネットワーク登場の背景 コンピュータネットワーク登場の背景を理解し、コンピュータとネットワーク発展の6つの段階を説明できる。
3週 ネットワークに関するグループ学習1 インターネットの仕組みについて調査し、まとめて、分かり易く説明できる。
4週 インターネットの仕組み データ通信、ルータの役割を理解し、インターネットの仕組みについて、説明できる。
5週 TCP/IPとパケット交換方式 プロトコルの概念を理解し、イントラネット、エクストラネット、パケット交換方式について説明できる。
6週 ネットワーク技術を支えるコンピュータの基礎(1) バスにおけるアドレスとデータの扱われ方、パラレル通信とシリアル通信、全二重通信と半二重通信、光通信について理解し、説明できる。
7週 ネットワーク技術を支えるコンピュータの基礎(2)と前期前半のまとめ バッファー、キュー、スタック、キャッシュについて理解し、前期前半の授業内容を説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ネットワークの基礎知識(1) クライアント・サーバモデル、P2P、データ転送方式、トポロジーについて理解し、説明できる。
10週 ネットワークの基礎知識(2) プロトコルの階層化の概念や利点、OSI参照モデルについて理解し、説明できる
11週 ネットワークの基礎知識(3) ネットワークの性能、輻輳とパケット損失について説明できる。
12週 ネットワークの基礎知識(4) 物理的な通信とデータリンクについて、理解し説明できる。
13週 インターネットプロトコル IPの役割 インターネットプロトコル(IP)の役割、IPの制限事項、IPアドレスについて理解し、説明できる。
14週 IPとルーティングテーブル,ルーティングプロトコル(1) ルーティングテーブルとパケットの配送について理解し、サブネット分割に関する問題を解くことができる。
15週 問題演習と前期のまとめ ここまでの授業内容に関する演習問題を解くことができ、前期の授業内容について説明できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 TCP/IPの理解を助けるコマンド コンピュータを使って、IPアドレスの表示、MACアドレスの表示、通信ルートの表示ができる。また、通信状況や通信確認ができる。
2週 ルーティングプロトコル(2) ICMP、MTU、IPフラグメンテーション、ARP、経路MTU探索について理解し、説明できる。
3週 ルーティングプロトコル(3) 静的経路制御、動的経路制御、メトリック、自律システム、各種ルーティングプロトコルについて理解し、説明できる
4週 TCPとUDPの特徴の違いと問題演習 TCPとUDPの特徴の違い、トランスポート層の役割、ポート番号について理解し、説明できる。
5週 UDPの役割 UDPの役割を理解し、UDPによるデータの信頼性について説明できる。
6週 TCPの役割 TCPの役割について理解し、バーチャルサーキット、シーケンス番号、再送処理、3ウェイハンドシェイク、フロー制御、ふくそう制御について説明できる。
7週 TCP/IPアプリケーションと問題演習 アプリケーションプロトコルについて理解する。また、TCPとUDPに関する問題を解くことができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 Webの仕組み Webの仕組みについて理解し、Webの4つの要素をそれぞれ説明できる。
10週 電子メールの仕組み 電子メールの仕組み、電子メールの3つの基本要素、SMTP、POP、IMAPについて理解し、説明できる。
11週 マルチメディア通信の仕組み マルチメディア通信の仕組みについて理解し、SIP、RTP、リアルタイム通信、蓄積型通信について説明できる。
12週 IPを助けるプロトコルと技術 DNS、ドメイン名の構造と管理、DHCP、NATについて理解し、説明できる。
13週 ネットワークに関するグループ学習2 VLANとVPN、仮想化の技術、ネットワーク管理技術、RASISとフォールトトレランス、集中処理と分散処理、トラフィック理論と待ち行列理論について理解する。
14週 総合評価 総合評価
15週 ネットワークに関する問題演習とまとめ コンピュータネットワークに関する演習問題を解くことができる。
16週 学年末試験

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000