オペレーティングシステム

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 オペレーティングシステム
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「情報工学レクチャシリーズ・オペレーティングシステム」森北出版、 補助教材:自学自習用プリント15回、 参考図書:OSの基礎と応用(タネンバウム著,ピアソンエジュケーション社)
担当教員 重本 昌也

到達目標

コンピュータの最も基本的なソフトウェアであるオペレーティングシステムが、どの様な仕組みで動いているのか、どう構成されているのかを理解する。具体的には以下の目標を達成授業である。
(1)五大装置それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れと、コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。
(2)プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。
(3)コンパイラの役割と仕組みと、処理形態の面でのコンピュータシステムの分類である集中処理システムと分散処理システムについて、それぞれの特徴と代表的な例を説明できる。
(4)ネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態、デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目1コンピュータ内のデータの流れ、OSの歴史的な変遷、集中と分散処理の違い、について専門用語を用いて説明できる。コンピュータ内のデータの流れ、OSの歴史的な変遷、集中と分散処理の違い、について図などを用いて説明できる。コンピュータ内部および周辺装置、オペレーティングシステムが複数あることを知らない。
評価項目2CPUの仮想化とプロセスの関係を図と数値を使って具体的に説明できる。CPUの仮想化とプロセスの関係を論理アドレス、物理アドレスなどを使って説明できるCPUの仮想化、プロセスという専門用語を知らない。
評価項目3コンパイラー、リンカー、ページングを図と数値を用いて具体的説明できる。コンパイラー、リンカー、ページングを図を用いて説明できる。コンパイラー、リンカー、ページングという用語を知らない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(05) 説明 閉じる
本校 (1)-a 説明 閉じる
情報 (4)-a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータの最も基本的なソフトウェアであるオペレーティングシステムが、どの様な仕組みで動いているのか、どう構成されているのかを理解するための授業である。
この科目は,企業にてICの論理回路設計に従事していた教員が,その時利用していたUNIX OSや大型コンピュータ用OSの使用経験に基づき,これらOSの特徴を説明するだけでなく,現在のコンピュータの利用形態と比較するなどして,OSの目的や内部構造について講義形式で説明する。
授業の進め方・方法:
本講義は自学自修単位であり、十分な自修をする必要がある。そのため、事前に配布する自学自習プリントと用いて各自で学習範囲を予習する。講義では自学自修プリントの内容について詳細に説明する。自学自習プリントは中間および期末試験日に提出しなければならない。このプリントの成果に対して,3割の評価をする。
注意点:
(1)授業の度に用意する自学自修プリントを家庭で完成し、必ず提出すること。本科目は自学自修単位で、自修時間は時間割に組み込まれていない。そのため週4時間の自習が必要である。
(2)講義では黒板をノートに写しながら理解し、教師が与える質問を考えること。
(3)7月30日講義動画によるレポートを中心とした授業であったため,評価方法を 定期試験50%,レポート50%とする

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス説明とOSの役割と歴史 シラバスを理解し、コンピュータ内部・周辺の構成と、OSの役割を説明できる。
2週 ネットワークとデータの処理方法 コンピュータネットワークの発達によるデータ処理方法の違いを説明できる。
3週 ハードウェアの仮想化とプログラムの処理形態 ハードウェアの仮想化とプログラムの処理形態ついて説明できる。
4週 プロセスと割り込み プロセスと割り込み
5週 割り込み処理の詳細とプロセスの3状態 割り込み処理の詳細とプロセスの3状態について説明できる。
6週 プロセススケジューリング プロセスのスケジューリングの種類とその性能についせ説明できる。
7週 主記憶の管理と仮想記憶 ページングを使った仮想記憶について説明できる。
8週 前期中間試験 1~7週までの内容を理解している
2ndQ
9週 コンパイラーとダイナミックリンク コンパイラー、ダイナミックリンク、ライブラリーについて説明できる。
10週 ファイルの基礎 ファイルシステムとOSの役割について説明できる。
11週 ファイルシステムとデータ管理方法 FATとiノードについて説明できる。
12週 ファイルシステムの高速化とRAS機能の向上 RAIDシステムの種類と違いについて説明できる。
13週 ディレクトリの相対指定とLinuxの利用 Linuxを使ったファイル操作をコマンドレベルで利用できる。
14週 コンピュータネットワークと分散処理1 Linuxとネットワークを使った環境におけるデータやユーザの管理方法について理解できる。
15週 Linuxとディストリビューション LinuxのディストリビューションとそのGUIを利用できる。
16週 テスト返却 成績を確認し,待ちたった箇所を確認する.

評価割合

試験レポート授業への参加度合計
総合評価割合603010100
基礎的能力0000
専門的能力603010100
分野横断的能力0000