コンピュータシミュレーション

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 コンピュータシミュレーション
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作教材
担当教員 岩崎 寛希

到達目標

本科目はVisual-Basic言語(以下、V B )を用いて、物理やカ学で習った質点、剛体の運動のリアルタイム、ファーストタイム、スローモーションなどのシミュレーションを行う。具体的な学習到達目標は以下のとおりである。
1)物理、力学での質点の運動方程式を立て、解析的に解くことができる。
2)V Bでコーディングされた2次元グラフィックライプラリを用いて2次元の描画を行うことができる。
3)V Bのオプジェクトである"タイマー"を用いて、微小時間ごとの数値積分を用いて、ボールの自由落下、バウンドのシミュレーションを実行
4)演算的な2階微分方程式の解析方法であるルンゲクッタ法によって、単振り子のシミュレーションを実行できる。
5)シミュレーションによって得られる動画の吟味のため、運動緒元をログファイとして残す。このログファイルをオフラインで工クセル等をいて時系列的にグラフにでき、吟味作業を行って、プログラムコードを修正しながらシミュレーションを完成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1質点の力学例題の運動方程式を立式でき、数学的に解析して緒元の時間変化を解くことができる通動方程式は立式できるが、一部数学的解析ができる。運動方程式を立式できるが、数学的解析がまったくできない。
評価項目2与えられた2次元グラフィックライプラリを使いこなし、グラフや運動軌跡を描画できる。教員の手助けでグラフィックを描画できる.コンビュータ画面に2次元の苗画ができない。
評価項目3オプジェクト″タイマー″を用いて、リアルタイム、ファーストタイム、スローモションなどを駆使しながらボールの自由落下、バウンドのシミュレーションを完成できる。シミュレーション動画は見様見真似で完成したが、うまくいかないときの問題解決力が劣る。こちらがプログラミングコードを示さないと、シミュレーション動画ができない。
評価項目4こちらが与えたルングクッタ法例を単振り子解析に応用でき、シミュレーション動画を作れる。ルングクッタ法の事例を単振り子に応用するのにてこづる。単振り子シミュレーション動画を教えても完成できない。
評価項目5動画完成までの過程で生ずる問題点の原因を見つけ出し、解決策を講して完成まで持っていける.問題点は理解できるが、原因や解決方法を見出す力に欠ける。問の原因はもちろん、解決策も見いだせない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(03) 説明 閉じる
本校 (1)-c 説明 閉じる
専攻科 (5)-c 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目はVisual-Basic言語(以下、V B )を用いて、物理やカ学で習った質点、剛体の運動のリアルタイム、ファーストタイム、スローモーションなどのシミュレーションを行う。
授業の進め方・方法:
マルチメディア室で各自マシンに向かいながら、スクリーンに投影した教員用画面を見ながらプログラミングを行っていく。
本科での物理、力学での通動方程式の解析はホワイトボードに板書しながら、グループデスカッションして講義する。
注意点:
中間、期末試験では、ますは教員と学生1対1でロ述試験を実施、3問連取で合格とする。授業理解度の高い学生は早い段階でロ述合格するであろう。一方、理解カ乏しくても口述試験に繰り返し合格するまで再チャレンジすることで、問題意識が補われ、理解達成する。その後行う筆記では、こうして難儀して口述合格した学生ほど対応できるようになる。一方、早く合格した学生は口述試験の出題内容を追いかけながら筆記試験に臨む必要がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シミュレーションの意義、効用 講義で行い、ノートにまとめさせる。
2週 物理、力学における質点運動の連動方程式とその数学的解析 講義で行い、ノートにまとめさせる。
3週 加速度の変化が一定の場合、v Bを用いた微小時間ごとの数値積分による逐次解析プログラムの作成 教員画面を見ながらのプログラミングができる。
4週 与えた2次元グラフィックによる動画描画テクニック 教員画面を見ながらのプログラミングができる。
5週 ボールの自然落下と地面でのバウンドシミュレーション シムレーションでき、動画によってバウンドする様子を再現できる。
6週 「単振り子」の運動方程式と数学的解析 講義で行い、ノートにまとめさせる。
7週 ロ沐試驗並びに筆記試験の実施と返却レビュー 口述試験は放課後に、筆記は授業時間に実施する。
8週 「ルングクッタ法」の例を単振り子シミュレーションに応用、空気抵抗の導入① 教員画面を見ながらのプログラミングができる。
4thQ
9週 「ルングクッタ法」の例を単振り子シミュレーションに応用、空気抵抗の導入② 教員画面を見ながらのプログラミングができる。
10週 振り子のシミュレーション中の連動緒元をログファイルに残し、オフラインで時系列グラフを描かせ、シミュレーションの吟味を行う。① 教員画面を見ながらのプログラミングができる。
11週 振り子のシミュレーション中の運動緒元をログファイルに残し、オフラインで時系列グラフを描かせ、シミュレーションの吟味を行う。② 教員画面を見ながらのプログラミングができる
12週 座標変換を用いた回転連動シミュレーション(坂道転がりながら落下)① 剛体の回転連動について講義で行い、ノートにまとめさせる。
13週 座標変換を用いた回転連動シミュレーション(坂道転がりながら落下)② 教員画面を見ながらのプロクラミングができる。
14週 座標変換を用いた回転運動シミュレーション(坂道転がりながら落下)③ 教員画面を見ながらのプロクラミングができる。
15週 回転シミュレーション中の運動緒元をログファイルに残しオフラインで時系列グラフを描かせ、シミュレーションの吟味を行う。 教員画面を見ながらのプロクラミングができる。
16週 ロ述試験と筆記試験および返却 ロ述試験は放課後に、筆記試験は授業時間に実施する。

評価割合

口述試験筆記発表出席状況態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合306010000100
基礎的能力10201000040
専門的能力1020000030
分野横断的能力1020000030