通信ネットワーク工学

科目基礎情報

学校 大島商船高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 通信ネットワーク工学
科目番号 0062 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子・情報システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自作資料.参考図書:「オートマトン 言語理論 計算論I(第2版)」J. ホップクロフト他(著),サイエンス社,教科書:「マスタリングTCP/IP―入門編―(第6版) 」井上直也ら(著),オーム社,「シスコ技術者認定教科書 図解でスッキリ!パッとわかるCCNAの授業」林口裕志(著),翔泳社.
担当教員 高橋 芳明

到達目標

通信ネットワーク技術において,TCP/IPは重要な役割を果たしており,情報技術者にとってプロトコルに関する技術を習得することは欠かせない要素の1つとなっている.また,オートマトン理論は計算機科学の重要な核心部分を占めており,その理論やネットワーク分野への応用を学ぶことは,通信ネットワーク工学を多角的に捉えることができ,技術や理論の礎になると言える.そして,近年,情報セキュリティ技術の重要性が指摘され,その技術を学ぶことは情報技術者にとって必須項目となっている.そこで本講義では,通信ネットワーク工学を,TCP/IP技術,オートマトン理論,情報セキュリティ技術という3つの技術・理論から探求し,その基礎技術及び応用技術を習得することを目標とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1TCP/IP技術の階層化を理解し,各層に使われているプロトコルの種類や役割を詳細に説明できる.TCP/IP技術の階層化を理解し,各層に使われているプロトコルの種類や役割を説明できる.TCP/IP技術の階層化を理解し,各層に使われているプロトコルの種類や役割を説明できない.
評価項目2有限オートマトン,プッシュダウンオートマトンの基礎理論を理解し,オートマトンの定義,状態遷移図の作図,各種トランスフォーメーションができ,詳細に説明できる.有限オートマトン,プッシュダウンオートマトンの基礎理論を理解し,オートマトンの定義,状態遷移図の作図,各種トランスフォーメーションができ,説明できる.有限オートマトン,プッシュダウンオートマトンの基礎理論を理解し,オートマトンの定義,状態遷移図の作図,各種トランスフォーメーションができない.
評価項目3情報セキュリティに関して,脅威に対する対策(暗号化,認証,署名など)のしくみを理解し,詳細に説明できる.情報セキュリティに関して,脅威に対する対策(暗号化,認証,署名など)のしくみを理解し,説明できる.情報セキュリティに関して,脅威に対する対策(暗号化,認証,署名など)のしくみを理解し,説明できない.
評価項目4TCP/IP技術,オートマトン理論,情報セキュリティ技術を図や表を交えて,的確に文章でまとめて,分かり易く詳細に発表することができる.TCP/IP技術,オートマトン理論,情報セキュリティ技術を図や表を交えて,文章でまとめて,分かり易く発表することができる.TCP/IP技術,オートマトン理論,情報セキュリティ技術を図や表を交えて,文章でまとめて,分かり易く発表することができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE J(05) 説明 閉じる
本校 (1)-a 説明 閉じる
専攻科 (5)-b 説明 閉じる

教育方法等

概要:
通信ネットワーク工学を,TCP/IP技術,オートマトン理論,情報セキュリティ技術という3つの技術・理論から探求し,その基礎技術及び応用技術を習得することを目標とする.
授業の進め方・方法:
講義中心に行い,与えられた課題に対して3回の口頭発表を行ってもらう.
注意点:
評価方法は,試験30%,口頭発表40%,提出物(態度,意欲・関心)30%とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
到達目標,評価方法,授業の概要について理解する
2週 オートマトン理論(1) 非決定性有限オートマトン,決定性有限オートマトンについて理解し,説明できる.
3週 オートマトン理論(2) 有限オートマトンの部分集合構成法を理解し,説明できる.
4週 オートマトン理論(3) 正規表現,状態数最小化,プッシュダウンオートマトンを理解し,説明できる.
5週 発表(1) 与えられたオートマトン理論に関する課題を調査しまとめて,説明できる.(発表形式)
6週 TCP/IP(1) TCP/IPプロトコルの階層モデル,データリンク技術,Ethernetを理解し,説明できる.
7週 TCP/IP(2) IP及びIPアドレスの基礎知識,経路制御,IPの分割処理を理解し,説明できる.
8週 試験(第1週~第7週までのまとめ) オートマトン理論とネットワーク基礎に関する知識を説明することができる.
2ndQ
9週 TCP/IP(3) ルーティングについて理解し,説明できる.
10週 TCP/IP(4) VLANについて理解し,説明できる.
11週 TCP/IP(5) ネットワーク構築,パケットキャプチャについて理解し,説明できる.
12週 発表(2) 与えられたTCP/IPに関する課題を調査しまとめて,説明できる.(発表形式)
13週 情報セキュリティ(1) 共通鍵暗号について理解し,説明できる.
14週 情報セキュリティ(2) 公開鍵暗号について理解し,説明できる.
15週 発表(3) 与えられた情報セキュリティに関する課題を調査しまとめて,説明できる.(発表形式)
16週 試験 試験

評価割合

試験口頭発表提出物(態度,意欲・関心)合計
総合評価割合304030100
基礎的能力0000
専門的能力304030100
分野横断的能力0000