数学C

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数学C
科目番号 0302 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教養 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「線形代数」矢野健太郎 石原繁 (裳華房)、「微分積分 改訂版」 矢野健太郎 石原(裳華房)
担当教員 川崎 敏和,宮本 陽生

到達目標

1. 行列の和・差・積・実数倍、行列式の値の計算ができる。
2. 掃き出し法や行列を用いて連立方程式を解くことができ、逆行列を求めることができる。
3. 1次変換による簡単な図形の像・原像を求めることができる。
4. 行列の固有値・固有ベクトルを求めて、対角化ができる。
5. 極座標と極方程式の基本的な計算ができる。
6. 変数分離形・同次形・1階線形など基本的な微分方程式の一般解を求めることができる。
7. 定数係数2階線形微分方程式の一般解を求めることができる。
8. 変数分離形、線形微分方程式など基本的な微分方程式の特殊解を求めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1行列式の性質を利用して行列式の値の計算ができる。行列の和差積,および行列式の値の計算ができる。4次の行列式の計算ができないし、行列の積も正確に計算できない。
到達目標2掃き出し法により、正方行列の正則性を判定できる。き出し法や行列を用いて連立方程式を解くことができ、逆行列を求めることができる。掃き出し法により逆行列を求めることができない。
到達目標31次変換による簡単な図形の原像を求めることができる。基礎的な1次変換を行列で表すことができ、1次変換による簡単な図形の像を求めることができる。基礎的な1次変換を行列で表すことができない。
到達目標4正方行列の累乗を対角化を利用して計算することができる。2次と3次の正方行列の固有値と固有ベクトルを求めることができ、それを用いて対角化できる。2次正方行列の固有値と固有ベクトルを求めることができない。
到達目標5極座標と直交座標を相互に変換ができ、極方程式と直交座標に関する方程式を相互に変換できる。極座標を直交座標に変換ができ、極方程式を直交座標に関する方程式に変換できる。極座標を直交座標に変換ができない。
到達目標6微分方程式が変数分離形、同次形、1階線形かを判定でき、一般解を求めることができる。変数分離形、同次形、1階線形方程式の一般解を求めることができる。変数分離形方程式を、積分形に変形できない上に定数変化法を理解できない。
到達目標7非斉次項が斉次方程式の一般解に含まれいる場合にも特殊解を求めることができる。斉次方程式の一般解を求めることができ、非斉次方程式の特殊解を求めることができる。補助方程式を求めることができない。
到達目標8初期条件や境界条件を理解し、一般解から特殊解を求めることができる。初期条件・境界条件を利用して特殊解を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
数学は工業高専において根幹となる科目である。本授業では、前期では、工学への応用で重要な役割を果たす行列と行列式の計算およびその応用を学習する。
後期では、 最初に極座標と極方程式について学習し,その後,基本的な微分方程式の解法を習得し,計算力を養う。
授業の進め方・方法:
教科書を基に単元ごとに作成したプリントを用いて授業を進める。例題の解説や計算方法を説明し、関連する問題演習を行う。また、小テストなどを適宜行い習得状況を確認する。
注意点:
1. 授業に集中し,効率的に学習する方法を確立すること。予習復習は必須である。
2. 定期試験の勉強はもちろん重要であるが,平常の小テストの勉強,提出物なども努力を怠らないこと。
3. 課題など提出物は提出期限を厳守すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列式 (1) 2次・3次の行列式の値の計算ができる
2週 行列式 (2) 行列式の展開を利用して4次の行列式の値の計算ができる。
行列式の性質を利用して行列式の値の計算ができる。
3週 行列 行列の和・差・積・実数倍の計算ができる。
4週 行列と行列式 正方行列の積と累乗の行列式の値を求めることができる。
5週 連立1次方程式・逆行列 (1) 2次正方行列の逆行列を求めることができる。
6週 連立1次方程式・逆行列 (2) 掃き出し法により連立1次方程式の解を求めることができる。
7週 連立1次方程式・逆行列 (3) 掃き出し法により3次正方行列の逆行列を求めることができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 1次変換 (1) 対称移動・回転など基本的な1次変換を行列で表すことができる。
10週 1次変換 (2) 1次変換の合成変換・逆変換を求めるができる。
11週 1次変換 (3) 直線など基本的な平面図形の、1次変換による像・原像を求めることができる。
12週 固有値と固有ベクトル (1) 2次・3次の正方行列の固有値・固有ベクトルを求めることができる。
13週 固有値と固有ベクトル (2) 正方行列の固有値・固有ベクトルを用いて対角化できる。
14週 固有値と固有ベクトル (3) 正方行列の累乗を対角化を利用して計算することができる。
15週 固有値と固有ベクトル (4) 対称行列を直交行列を用いて対角化できる。
16週 前期期末試験
後期
3rdQ
1週 極座標 極座標の表し方を理解し、直交座標に変換でき、その逆もできる。
2週 極方程式 (1) 極方程式を理解し、直交座標に関する方程式に変換でき、その逆もできる。
3週 極方程式 (2) 2次曲線を表す極方程式を、直交座標に関する方程式に変換できる。
4週 微分方程式と解 微分方程式を理解し、与えられた関数が一般解か特殊解か判定できる。
5週 変数分離形微分方程式の解法 (1) 変数分離形微分方程式の一般解を求めることができる。
6週 変数分離形微分方程式の解法 (2) 初期条件を理解し特殊解を求めることができる。
7週 同次形微分方程式の解法 同次形微分方程式の一般解を求めることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 1階線形微分方程式の解法 (1) 定数変化法により1階線形微分方程式の一般解を求めることができる。
10週 1階線形微分方程式の解法 (2)
定数変化法により1階線形微分方程式の一般解を求めることができる。
11週 定数係数2階線形微分方程式の解法 (1) 斉次方程式を理解し、一般解を求めることができる。
12週 定数係数2階線形微分方程式の解法 (2) 初期条件および境界条件を理解し、特殊解を求めることができる。
13週 定数係数2階線形微分方程式の解法 (3) 非斉次方程式を理解し、特殊解と一般解を求めることができる。
14週 定数係数2階線形微分方程式の解法 (4) 非斉次方程式を理解し、特殊解と一般解を求めることができる。
15週 定数係数2階線形微分方程式の解法 (5) 非斉次項の関数が、斉次形方程式の一般解に含まれている場合も特殊解を求めることができる。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組みその他合計
総合評価割合9001000100
基礎的能力9001000100
専門的能力000000
分野横断的能力000000