科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 化学
科目番号 0020 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般教養 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高等学校 化学基礎(第1学習社)/フォローアップドリル(数研出版)、化学図録(数研出版)、化学基礎 書き込みサブノート(旺文社)
担当教員 山田 洋平,一森 勇人

到達目標

1. 基本的な炭化水素を記述、分類できる。官能基から有機化合物の性質を類推できる。
2. 構成原子間の電子移動により酸化還元反応が進むことを理解し、酸化還元反応の量的な計算ができる。
3. 身近な電池の仕組みを理解し、構造の概略を説明できる。電気分解における量的関係の計算ができる。
4. 与えられた条件から熱化学方程式を立式できる。反応熱の計算ができる。
5. 反応速度の定義を学び、反応速度式で記述することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的な炭化水素を記述できる。官能基から有機化合物の性質を系統的に説明できる。基本的な炭化水素を記述できる。官能基から有機化合物の性質を類推できる。基本的な炭化水素を記述できない。官能基から有機化合物の性質を類推できない。
評価項目2様々な酸化剤・還元剤を用いた酸化還元反応の量的な計算ができる。酸化剤・還元剤を用いた酸化還元反応の量的な計算ができる。酸化剤・還元剤を用いた酸化還元反応の量的な計算ができない。
評価項目3様々な電池の仕組みを系統的に説明できる。電気分解における量的な計算が正確にできる。代表的な電池の仕組みを説明できる。電気分解における量的な計算ができる。代表的な電池の仕組みを説明できない。電気分解における量的な計算ができない。
評価項目4熱化学方程式を立式できる。エネルギー図を用いて反応熱の計算が正確にできる。熱化学方程式を立式できる。反応熱の計算ができる。熱化学方程式を立式できない。反応熱の計算ができない。
評価項目5反応速度の測定結果から反応速度式が記述できる。反応速度と濃度、温度、触媒の関係を説明することができる。アレニウス式を用いて、反応速度定数と活性化エネルギーの関係を説明することができる。反応速度の測定結果から反応速度式が記述できる。反応速度と濃度、温度、触媒の関係をすることができる。反応速度の測定結果から反応速度式が記述できる。反応速度と濃度、温度、触媒の関係を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
講義は理科総合(1年)での学習内容をふまえて進めていく。理解が十分でない内容は必ず復習をして、授業には集中して取り組むこと。
授業の進め方・方法:
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有機化合物: 飽和炭化水素の名称や構造を説明できる。
2週 有機化合物: 飽和炭化水素・不飽和炭化水素の名称や構造を説明できる。
3週 有機化合物・ 飽和炭化水素・不飽和炭化水素の名称や構造、性質を説明できる。
4週 有機化合物: 簡単な構造式を見て、官能基を見つけることができる。
5週 有機化合物・エステル(酢酸エチル、酢酸ペンチル、サリチル酸メチル)の合成実験 エステルの合成実験を通じて、分子構造の違いが物性(特に匂い)に及ぼす影響を理解する。
6週 酸化還元反応: 電子の授受から酸化と還元を理解する。
酸化数を決定できる。
7週 酸化還元反応: 酸化還元反応式における酸化数の変化から、酸化された物質、還元された物質を決定できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 酸化還元反応: 酸化剤と還元剤の半反応式をつくることができる。
10週 酸化還元反応 酸化剤と還元剤の半反応式から全反応式をつくることができる。
11週 酸化還元反応 酸化還元滴定の原理を説明し、計算することができる。
12週 酸化還元反応 金属のイオン化傾向と金属の反応性について関連付けして説明できる。
13週 酸化還元反応 金属のイオン化傾向と金属の反応性について関連付けして説明できる。
14週 酸化還元反応 電池の基本的な原理を説明できる。
ダニエル電池・ボルタ電池の原理を説明できる。
15週 酸化還元反応 鉛蓄電池・燃料電池の原理を説明できる。
16週 前期末試験
後期
3rdQ
1週 電気分解 電気分解の反応系を見て、電極材料と水溶液中に存在する分子やイオンを列挙できる。
2週 電気分解 電極材料と水溶液の情報から、電極上で起こる反応を記述できる。
3週 電気分解 電気分解の応用例(NaCl水溶液の電気分解・電解精錬)を説明できる。
4週 電気分解 電気分解における量的関係の計算ができる。
5週 電気分解 電気分解における量的関係の計算ができる。
6週 反応熱と熱化学方程式 いくつかの反応熱を挙げ、それを熱化学方程式で記述できる。
7週 反応熱と熱化学方程式 いくつかの反応熱を挙げ、それを熱化学方程式で記述できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 反応熱と熱化学方程式 ヘスの法則を用いた反応熱の計算ができる。
10週 反応熱と熱化学方程式 結合エネルギーを用いた反応熱の計算ができる。
11週 化学反応の速さ 化学反応の速さを決める因子をいくつか説明できる。
12週 化学反応の速さ 触媒と活性化エネルギーの関係について説明できる。
13週 化学反応の速さ 過酸化水素の分解実験
14週 化学反応の速さ 過酸化水素の分解実験の結果から、発生した酸素の物質量と時間の関係および反応の速さと濃度の関係をグラフ化できる。アレニウス式を用いて、反応速度定位数から活性化エネルギーを求めることができる。
15週 化学反応の速さ ハーバー・ボッシュ法の意義を説明できる。
16週 後期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3

評価割合

定期試験小テストレポート・課題合計
総合評価割合602020100
基礎的能力602020100
専門的能力0000
分野横断的能力0000