到達目標
1.金属の電気的性質について説明でき、移動度や導電率に関する基本的な計算ができる。
2.真性半導体と不純物半導体の違いについて説明できる。
3.コンデンサにおける誘電体の役割について説明できる。
4.常磁性と強磁性の違いについて説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標1 | 金属において電気抵抗の生じる要因について説明でき、各要因による抵抗値の温度依存性を描ける。 | 金属の電流-電圧特性を説明でき、移動度や電子数密度などから導電率を計算できる。 | 金属の電流-電圧特性を説明できない。 |
到達目標2 | 真性半導体と不純物半導体の違いについてフェルミ分布関数を用いて説明できる。 | 真性半導体と不純物半導体においてキャリア密度の温度依存性が異なる理由を説明できる。 | 真性半導体と不純物半導体の違いがわからない。 |
到達目標3 | 誘電体によりコンデンサの静電容量が増加する理由を、誘電分極現象から説明できる。 | 誘電体を挟むと平行板コンデンサの静電容量が増加する理由を説明できる。 | 誘電体のはたらきがわからない。 |
到達目標4 | 原子の磁気モーメントや伝導電子まで考慮して、常磁性と強磁性の違いについて説明できる。 | 常磁性と強磁性を示す物質では、磁化の外部磁場依存性が異なることを説明できる。 | 常磁性体と強磁性体の違いがわからない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義は、電気電子工学分野に用いられる材料である、導電材料・半導体材料・磁性材料・誘電体材料などについて学び、それらを利用する場合に必要とされる知識を身につけることを目的とする。特に電気電子技術者にとって必要不可欠な半導体材料に関しては、少し詳しく説明する。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進めていく。教科書で不足する内容については、プリント等を配る。
注意点:
半導体材料に関する知識は、様々な電子デバイスを学んでいく上で必要不可欠です。必ず予習・復習を行い、知識の修得に努めて下さい。また、出された課題は必ず自分で考え、解決して下さい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ボーアの原子模型と電子の軌道 |
原子内の電子の軌道半径やエネルギーは離散的であることが理解できる。
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2週 |
原子間の結合の種類 |
原子間の結合は、原子内の電子配置と関係があることを理解できる。
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3週 |
共有結合のしくみ |
水素原子の共有結合のしくみが理解できる。
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4週 |
シリコン単結晶の構造 |
シリコン単結晶の立体構造が説明できる。
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5週 |
導電材料の性質 |
電気伝導現象において、移動度・導電率・電気抵抗などの諸量に関する計算ができる。
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6週 |
抵抗材料の性質 |
抵抗材料の種類と特徴を理解できる。
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7週 |
半導体のバンド構造 |
半導体のバンド構造について理解できる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
真性半導体の物性 |
真性半導体のキャリア密度の計算ができる。
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10週 |
不純物半導体の物性 |
不純物半導体におけるキャリア密度の温度変化が理解できる。
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11週 |
誘電体の電気的性質 |
電子分極、イオン分極、配向分極について理解できる。
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12週 |
誘電体の応用 |
誘電率やキャパシタンスの計算ができる。
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13週 |
磁性の起源 |
物質の磁性の起源について説明できる。
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14週 |
常磁性物質の性質 |
キュリーの法則に関する計算ができる。
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15週 |
強磁性物質の性質 |
キュリー・ワイスの法則に関する計算ができる。
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16週 |
期末試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | レポート・課題 | 発表 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 40 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 10 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 40 | 0 | 30 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |