原子力工学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 原子力工学
科目番号 0043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科(平成25年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜、資料を配布する。
担当教員 中村 厚信,中村 雄一,三木 哲志

到達目標

1.原子核反応の基礎事項を修得し、基礎的な計算ができる。
2.簡単な原子炉構造に対する中性子束分布を求めることができる。
3.原子力発電の特徴を理解し、その経済性および安全性について説明できる。
4.軽水炉の種類と特徴を理解し、それら発電プラントの構造を説明できる。
5.重水炉・ガス冷却炉・高速炉の特徴を理解し、各種発電プラントの構造を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1原子核反応における保存則を説明することができ、発生エネルギーや散乱断面積に関する計算ができる。原子核反応における発生エネルギーや散乱断面積に関する計算ができる。原子核反応が理解できず、反応に関する計算もできない。
到達目標2球形・円柱形の原子炉構造に対する中性子束分布を求めることができ、臨界条件を導くことができる。板状・四角柱の境界条件に対する中性子束分布を求めることができ、臨界条件を導くことができる。中性子束分布の意味が理解できず、値を求めることもできない。
到達目標3原子力発電の特徴を理解し、その経済性および安全性について説明できる。原子力発電の経済性および安定性について説明できる。原子力発電の経済性および安定性について説明できない。
到達目標4軽水炉の種類と特徴を説明できる。また、それら発電プラントの構造を説明できる。軽水炉の種類と特徴を説明できる。軽水炉の種類と特徴を説明できない。
到達目標5重水炉・ガス冷却炉・高速炉の特徴を説明できる。また、各種発電プラントの構造を説明できる。重水炉・ガス冷却炉・高速炉の特徴を説明できる。重水炉・ガス冷却炉・高速炉の特徴を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 原子力工学の基礎事項として、核物理の基礎、原子炉の特性、原子力発電のしくみなどを修得させることを目的とする。
授業の進め方・方法:
 配付資料に沿った座学を基本にし、原子炉を中心にして基礎から応用まで系統的に解説する。さらに理解を深めるための課題を与える。
注意点:
 講義を深く理解するために、しっかり予習復習するとともに、講義終了後、与えられた課題に速やかに取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 放射性元素と放射線 原子核の構成と放射性元素の関係について理解でき、放射線の種類について説明できる。
2週 放射性崩壊とエネルギー 放射性崩壊による放出エネルギーを、質量の変化から計算することができる。
3週 原子核反応 原子核反応における保存則が理解でき、反応式を書くことができる。
4週 中性子断面積 中性子断面積の種類を覚え、簡単な計算をすることができる。
5週 核分裂生成物と崩壊熱 核分裂により生じる生成物や崩壊熱の影響について理解することができる。
6週 1群原子炉方程式 簡単な形状に対して1群原子炉方程式を解くことができ、臨界条件を導くことができる。
7週 減速材や反射体中の中性子束 減速材や反射体中の中性子束を求めることができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 原子力発電 原子力発電の特徴を理解し、その経済性および安全性について説明できる。
10週 原子力発電 原子力発電の特徴を理解し、その経済性および安全性について説明できる。
11週 原子力発電 原子力発電の特徴を理解し、その経済性および安全性について説明できる。
12週 原子力発電所 発電用原子炉の種類と特徴を理解し、各種発電プラントの構造を説明できる。
13週 原子力発電所 発電用原子炉の種類と特徴を理解し、各種発電プラントの構造を説明できる。
14週 原子力発電所 発電用原子炉の種類と特徴を理解し、各種発電プラントの構造を説明できる。
15週 原子力発電所 発電用原子炉の種類と特徴を理解し、各種発電プラントの構造を説明できる。
16週 期末試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力300100040
専門的能力400200060
分野横断的能力000000