応用物理3

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 応用物理3
科目番号 0052 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科(平成25年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Essential 物理学(コロナ社)/熱・統計力学の考え方(岩波書店)
担当教員 吉田 岳人

到達目標

1.熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を解析的手法で解き、定量的解を得ることができる。
2.エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を解析的手法で解き、定量的解を得ることができる。
3.原子の世界に関する簡単な問題を定式化し、定量的解を得ることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で解き、定量的解を得られる。熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、定性解をえられる。熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、解を得ることができない。
到達目標2エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で解き、定量的解を得られる。エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、定性解をえられる。エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、定性解を得ることができない。
到達目標3原子の世界に関する簡単な問題を、代数・解析的手法で定式化し、定量的解を得ることができる。原子の世界に関する簡単な問題を、代数・解析的手法で考察し、定性解を得ることができる。原子の世界に関する簡単な問題を、代数・解析的手法で考察し、定性解を得ることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義は、自然科学の基本となる古典物理学の中で、19世紀に確立した熱力学について、数学的手段を強化して一貫した論理体系として把握させる。次に現代物理学への序説として、原子物理学の基本知識を習得する。演習問題を多く取り入れることで問題解決能力を養い、工学分野への応用能力を身につける。
授業の進め方・方法:
授業内容は授業計画を参照すること。基本的に講義形式をとる。板書が主体であるが,関連資料のスライド紹介も取り入れる.学生への発問はするので(3-5回/1コマ),積極的に答えること。指名されない学生も積極的に考えること。計15回(計約60問)の課題は、自主的に考えて解き問題解法の力を養うこと。
注意点:
4年生までの数学と「応用物理1,2」までに学んだ物理の内容を前提として活用するので、これらの内容をしっかり復習しておくこと。また授業各回毎に出された課題の実施を含む自学自習が不可欠である。授業時間内に自学自習課題の解説を十分に行うことは不可能なので、疑問点があれば質問に来ること。質問にあたっては、先ず自分で調べ考えてみて、何が理解できなかったのかをはっきりさせてから質問に来ること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学の基礎 熱力学の基礎概念を理解し定性的説明と計算ができる
2週 熱力学の基礎 理想気体と状態方程式に関する計算ができる
3週 熱力学の基礎 熱力学第1法則に関する問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
4週 熱力学の基礎 熱力学第2法則に関する問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
5週 熱力学の応用 エントロピーに関する問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
6週 熱力学の応用 不可逆過程を含む熱力学的問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
7週 熱力学の応用 不可逆過程を含む熱力学的問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 熱力学の応用 一般の熱機関の効率・クラペイロン-クラウジウスの法則に関する計算ができ熱力学的問題に適用し代数・解析的解を得ることができる
10週 熱力学の応用 ヘルムホルツの自由エネルギーを計算しここから熱力学的諸量を定量的に算出することができる
11週 原子物理学 X線(発生、スペクトル、回折)と電子(トムソン、ミリカンの実験)に関して各種計算ができる
12週 原子物理学 光の粒子性(光電効果)、電子の波動性(電子線回折)に関する各種計算ができる
13週 原子物理学 原子の構造(トムソン、長岡-ラザフォード、ボーアの各モデル)を理解し水素原子のスペクトルを計算できる
14週 原子物理学 特殊相対性理論における運動量、運動エネルギーを理解し簡単な計算ができる
15週 原子物理学 コンプトン散乱の現象を理解し相対論的補正を入れた各種計算ができる
16週 期末試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力200000525
専門的能力3000002050
分野横断的能力200000525