現代物理学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成26年度 (2014年度)
授業科目 現代物理学
科目番号 0037 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 構造設計工学専攻(平成30年度以前入学生) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 基礎量子力学 (講談社)/量子力学(Ⅰ) (裳華房)
担当教員 松尾 俊寛

到達目標

1.古典物理の体系では理解、説明できない現象が存在することを認識し、典型的な例を説明できる。
2.波動関数の物理的意味を説明できる。
3.水素原子のエネルギー順位を計算できる。
4.1次元の量子系の基本的な問題に関してシュレーディンガー方程式を扱うことができる。
5.演算子や固有ベクトルなどの線形代数の知識を用いて量子力学の基本的な構成について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1古典物理学の問題点を具体例で説明することができ、それらを初期の量子論が如何に解決したか説明できる。古典物理学の問題をあげることができ、それらを解決した初期の量子論のアイデアの例をあげられる。ミクロの世界では通用しなくなる古典物理学の問題の例を挙げることができない。
到達目標2ボーアの理論を用いて水素原子のエネルギー準位の計算ができる。さらに模型の抱える問題点を指摘できる。ボーアの理論を説明でき、それを用いて水素原子のエネルギー準位の計算ができる。原子模型に対するボーアの理論の主要な条件を説明できない。
到達目標3水素原子に対するシュレーディンガー方程式をたて、球対称な解をもとめてエネルギー準位を計算できる。水素原子に対するシュレーディンガー方程式を書くことができ、波動関数の物理的意味を説明できる。水素原子に対するシュレーディンガー方程式を書くことができない。波動関数の物理的意味を説明できない。
到達目標4種々の1次元の量子系について波動関数を決定でき、解の物理的内容を説明できる。1次元の量子系についてシュレーディンガー方程式をたてることができ、定性的な解の様子を説明できる。波動方程式を全く解くことができない。または、接続条件を用いて波動関数を決定することができない。
到達目標5演算子や固有ベクトルなどの線形代数の知識を用いて量子力学の基本的な構成について説明できる。演算子、固有値と固有ベクトルなどの量子力学の基本的な概念について説明できる。物理量と演算子の関係などの量子力学の基本的な概念について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
量子力学は現代科学技術の根底をなす最も基本的な理論体系の一つであり、将来の科学技術の発展も量子力学の理解なくしては達成されない。本講義では、量子力学の基礎を学ぶとともに、簡単な応用例を通じて現代物理学の考え方を修得する。
授業の進め方・方法:
注意点:
本科、専攻科でこれまで学んだ物理学、数学の内容を理解していることを前提に抗議します。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 波動性と粒子性 古典物理学の問題点を具体例で説明することができ、それらを初期の量子論が如何に解決したか説明できる。
2週 過渡期の原子構造論 ボーアの理論を用いて水素原子のエネルギー準位の計算ができる。さらに模型の抱える問題点を指摘できる。
3週 シュレーディンガーの波動工学 水素原子に対するシュレーディンガー方程式をたて、球対称な解をもとめてエネルギー準位を計算できる。
4週 シュレーディンガーの波動工学 水素原子に対するシュレーディンガー方程式をたて、球対称な解をもとめてエネルギー準位を計算できる。
5週 シュレーディンガーの波動工学 水素原子に対するシュレーディンガー方程式をたて、球対称な解をもとめてエネルギー準位を計算できる。
6週 シュレーディンガーの波動工学 水素原子に対するシュレーディンガー方程式をたて、球対称な解をもとめてエネルギー準位を計算できる。
7週 シュレーディンガーの波動工学 水素原子に対するシュレーディンガー方程式をたて、球対称な解をもとめてエネルギー準位を計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 1次元の量子系 種々の1次元の量子系について波動関数を決定でき、解の物理的内容を説明できる。
10週 1次元の量子系 種々の1次元の量子系について波動関数を決定でき、解の物理的内容を説明できる。
11週 1次元の量子系 種々の1次元の量子系について波動関数を決定でき、解の物理的内容を説明できる。
12週 1次元の量子系 種々の1次元の量子系について波動関数を決定でき、解の物理的内容を説明できる。
13週 量子力学の形式 演算子や固有ベクトルなどの線形代数の知識を用いて量子力学の基本的な構成について説明できる。
14週 量子力学の形式 演算子や固有ベクトルなどの線形代数の知識を用いて量子力学の基本的な構成について説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストレポート・課題発表その他合計
総合評価割合6004000100
基礎的能力400200060
専門的能力100100020
分野横断的能力100100020