電子物性

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成26年度 (2014年度)
授業科目 電子物性
科目番号 0087 科目区分 ES / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 電気・制御システム工学専攻(平成30年度以前入学生) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 電気物性基礎(電気学会)/電子物性工学(コロナ社)
担当教員 正木 和夫

到達目標

1.一種類と二種類の格子振動による分散関係式を導出できること。
2.格子比熱を古典論、アインシュタインのモデル、デバイのモデルで導出できること。
3.個体のバンド理論を説明できること。
4.個体内の電子の群速度、逆有効質量、エネルギーバンドギャップを説明し導出できること。
5.個体のバンド理論により電気伝導を説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1一種類と二種類からなる格子振動の分散関係式を導出して、振動様式を説明できること。一種類の格子振動の分散関係式を導出できる。一次元の格子振動の分散関係式を導出できない。
到達目標2古典論、アインシュタインのモデル、デバイのモデルを用いて格子比熱を導出できる。古典論、アインシュタインのモデルを用いて、格子比熱を導出できる。古典論モデルを用いて、格子比熱を導出できる。
到達目標3電子のエネンルギー状態の禁制帯、許容帯ができることが説明でき、進行波と後進波で定在波が説明できる。周期的なポテンシャルのなかで電子のエネンルギー状態に禁制帯、許容帯ができることが説明できる。周期的なポテンシャルのなかで電子のエネンルギー状態に禁制帯、許容帯ができることが説明できない。
到達目標4波の位相速度、群速度が説明でき、電子の逆有効質量が導出できる。波の位相速度、群速度が説明できる。波の位相速度が理解できる。
到達目標5エネルギーと波数空間を使って電気の伝道現象と絶縁体の振動現象を説明できる。エネルギーと波数空間を使って電気の伝導現象を説明できる。エネルギーと波数空間を使って電気の伝導現象を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義は固体中の電気的な性質を学ぶことを目的とする。まず一種類の一次元格子振動と二種類の分散関係式を説明する。格子振動に基づく格子比熱を古典論、アインシュタインのモデル、デバイのモデルで説明する。次にエネルギーバンド理論を説明し、バンド理論を用いて金属と絶縁体の電気伝導の講義を行う。
授業の進め方・方法:
注意点:
物理における波の性質をよく理解しておくこと。マックスウェル分布統計、ボーズ・アインシュタイン統計、フェルミ分布統計を理解しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 格子振動 固体中の格子振動の速度を導出できること。
2週 格子振動 一次元単原子振動の分散関係式えお導出できること。
3週 格子振動 二種類の原子からなる一次元格子振動の分散関係式を導出できること。
4週 格子振動 二種類の原子からなる一次元格子振動の分散関係式を導出できること。
5週 格子比熱 古典論の比熱うを導出できること。
6週 格子比熱 アインシュタインのモデルを用いて格子比熱を導出できること。
7週 格子比熱 デバイのモデルを用いて格子比熱を導出できること。
8週 中間試験
2ndQ
9週 個体の帯理論 周期的ポテンシャル場のエネルギー状態を説明できること。
10週 個体の帯理論 禁制帯と許容帯を説明できること。
11週 個体の帯理論 状態密度関数を導出できること。
12週 個体の帯理論 エネルギーバンドギャップができることが説明できること。
13週 電子の速度と質量 位相速度と群速度を説明できること。
逆有効質量を導出できること。
14週 固体中の電気伝導 金属中の電気伝導を説明できること。
絶縁体中の電気振動を説明できること。
15週 期末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力4000010050
専門的能力4000010050
分野横断的能力0000000