電子物性

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成27年度 (2015年度)
授業科目 電子物性
科目番号 0087 科目区分 ES / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 : 2
開設学科 電気・制御システム工学専攻(平成30年度以前入学生) 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 電子物性、松澤剛雄 他著、森北出版/電気?電子材料、中澤達夫 他著、コロナ社
担当教員 正木 和夫

到達目標

1.固体のパンド構造について説明できる。
2.半導体中のキャリア密度の温度?化について説明できる。
3.種類の電気分極の機構について説明できる。
4.磁性の発現機構について説明できる。
5.超伝導現象について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1固体のバンド構造について説明でき、ブロッホの定理を用いてその電子状態を記述することができる。固体のパンド構造を、周期ポテンシャルと関連付けて説明できる。固体のパンド構造に関する考え方を理解することができない。
到達目標2真性半導体と不純物半導体のキャリア密度の温度変化について、フェルミ分布関数を用いて説明できる。真性半導体と不純物半導体のキャリア密度の温度変化について、定性的な説明をすることができる。半導体中のキャリアに間する考え方を理解することができない。
到達目標33種類の電気分極の機構について、定量的な説明をすることができる。3種類の電気分極の機構について、定性的な説明をすることができる。電気分極に関する考え方を理解することができない。
到達目標4原子の磁気モーメントや伝導電子を考慮して、磁性の発現機構について定量的に説明できる。磁性の発現機構について.定性的な説明をすることができる。磁性に関する考え方を理解することができない
到達目標5超伝導現象、マイスナー効果、ジョセフソン効果について,お互いに関連付けて説明できる。超伝導現象を定性的に説明することができる。超伝導現象とはどんな現象かを説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
身の回りの様々な物質、また製造業で使われる材料が示す物理的・化学的な諸物性のほとんどは、物質中の電子の振る舞いに起因したものである。本講義は量子力学を出発点として、最も基本的な性質について述べていき、将来のより発展した学修のための基礎を身に着けることを目的としている。
内容としては、先ず量子力学の基礎的な事柄を学んだ後、エネルギーバンド構造と半導体を学び、その後誘電体、磁性体、超伝導体へと進んでいく。
授業の進め方・方法:
注意点:
本講義を履修するためには、微分方程式や線形代数に関する知識が不可欠です。また、内容が多いため、講義中に演習問題を解く時間が無く、演習は課題として提出してもらいます。内容の理解のために,課題は他の多くの書物を参照して、自分で解決してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 量子力学の基礎 井戸型ポテンシャルに対して波動関数を求めることができる。
2週 量子力学の基礎 トンネル効果について説明できる。
3週 エネルギーバンド理論 金属の自由電子モデルについて説明できる。
4週 エネルギーバンド理論 金属の自由電子モデルについて説明できる。
5週 エネルギーバンド理論 周期ポテンシャルとエネルギーギャップの関係について説明できる。
6週 半導体 真性半導体と不純物半導体
7週 半導体 真性半導体と不純物半導体
8週 半導体 pn接合と半導体デバイス
2ndQ
9週 中間試験
10週 誘電体 ローレンツの局所場について説明できる。
11週 誘電体 電子分極、イオン分極、配向分極について説明できる。
12週 磁性 磁気モーメントの起源について説明できる。
13週 磁性 常磁性、反磁性、強磁性、反強磁性の違いについて説明できる。
14週 超伝導体 超伝導現象とマイスナー効果について説明できる。
超電導材料とその応用について説明できる。
15週 期末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力3000020050
専門的能力3000020050
分野横断的能力0000000