到達目標
1.CADを用いて単純形状の機械部品の3面図(あるいは2面図)が製図できる。
2.CADを用いて数点の機械部品で構成される組立図が製図できる。
3.寸法公差、はめあい、表面粗さ、幾何公差、溶接記号を用いた簡単な図面指示ができる。
4.材料記号を用いて表題欄に材料表記ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベル | 標準的な到達レベル | 最低限の到達レベル |
到達目標1 | CADを用いて複雑形状の機械部品の3面図(あるいは2面図)が製図できる。 | CADを用いて単純形状機械部品について、3面図(あるいは2面図)が製図できる。 | CADを用いて単純形状部品の3面図(あるいは2面図)を製図できる。 |
到達目標2 | CADを用いて多数の部品で構成される組立図が製図できる。 | CADを用いて5点の部品で構成される組立図が製図できる。 | CADを用いて2点の部品で構成される組立図が製図できる。 |
到達目標3 | 寸法公差、はめあい、表面粗さ、幾何公差、溶接記号により機能・加工・組立を考慮した図面指示ができる。 | 寸法公差、はめあい、表面粗さ、溶接記号を用いた簡単な図面指示ができる。 | 寸法公差、表面粗さを用いた簡単な図面指示ができる。 |
到達目標4 | コスト、加工性、部品の強度等を考慮した材料記号を用いて表題欄に指示できる。 | 材料記号の意味を理解した上で表題欄に材料表記ができる。 | 材料記号を用いて表題欄に材料表記できる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は,スノーモービルのエンジンの設計を担当していた教員がその経験を活かし,機械部品を製作するために必要な機械製図ルールの意義と指示方法、CADによる主要な機械製図指示方法,さらには単純形状の部品群とそれら構成される小型スターリングエンジンの部品・組立図をCAD製図により完成させることにより,製品の機能を満たす図面指示の実践力を身に着けることを目的とし,講義(授業)と演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
製図のルールについて,Manabaコンテンツによる説明を実施し毎回プリント課題をチームで実施するアクティブラーニング型授業で展開する.CAD課題はCAD利用技術者試験の問題に基づいた課題の遂行によりCADスキルの修得を目指す.さらに,最後の5週間で機械工作実習の時間を活用し,学習した製図ルールとCADスキルを活用しスターリングエンジンの部品に必要な製図指示をチームで考え,部品CAD製図する課題の遂行する.【授業時間60時間】
注意点:
本講義は機械部品およびそれら組立時の寸法・形状精度を決定づける機械製図の知識がほとんどであるため、講義内容を単なる知識にとどめず、講義内容とCAD製図演習を関連付けて行うこと。また、製図知識に関する演習を授業中に行い課題提出を求め、定期試験ではCAD実技試験を課す。CAD課題はManabaへの提出となるため,提出遅れの無いようにすること.
参考書:精説機械製図三訂版(実教出版)平惣書店
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1年生の復習1(立体と3面図) |
立体から3面図が配置できる
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2週 |
1年生の復習2(3面図の配置) |
加工を配慮した3面図の配置および断面図指示ができる
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3週 |
1年生の復習3(寸法配置) |
立体から加工を配慮した3面図(断面図等含む)を作成し,効率的な寸法づけができる
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4週 |
寸法公差の意義 |
寸法公差を指示する意義が説明できる
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5週 |
寸法公差の演習 |
寸法公差が指示できる
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6週 |
はめあいの意義 |
はめあい記号とその許容差の指示が説明できる
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7週 |
はめあい指示の演習 |
はめあい記号とその許容差が指示できる
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8週 |
中間試験 |
3面図、寸法公差、はめあいに関する製図ルール確認テスト
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2ndQ |
9週 |
面の肌 |
面の肌(表面粗さ)の指示ができる
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10週 |
幾何公差 |
幾何公差が指示できる
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11週 |
CADによる機械製図練習(基本操作) |
CADにより作図基本操作ができる.(構築線・線分・OSNAP・移動・トリム・レイアウト・表題欄記入・提出方法)
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12週 |
CADによる機械製図練習(図面提出) |
CADによるミラー・面取・R作成とLMSへ図面提出ができる
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13週 |
CADによる機械製図練習(寸法許容差・加工指示・注記) |
3面図に適切に寸法、許容差(はめあい),注記指示ができる
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14週 |
CADによる機械製図練習(断面図作図) |
断面図を含む3面図に適切に寸法、許容差(はめあい)等の指示ができる
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15週 |
CADによる機械製図練習(幾何公差) |
3面図に適切に寸法、許容差、はめあい(幾何公差)が指示できる
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16週 |
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答案返却
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後期 |
3rdQ |
1週 |
機械部品CAD製図基本練習(CAD1級) |
回転複写・ミラー・ディバイダ・回転(参照)などを利用して,3面図を作図することができる
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2週 |
機械部品CAD製図基本練習(CAD1級) |
同上
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3週 |
ミニバイス 部品CAD製図 |
ミニバイスの構成部品の製図をすることができる.を用いて組立図が製図できる.
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4週 |
ミニバイス 組立図CAD製図 |
ミニバイスの部品図を用いて,組立図を製図することができる.
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5週 |
スターリングエンジン部品・組立図製図準備1 |
スターリングエンジンの仕組みと動作原理を説明できる.
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6週 |
スターリングエンジン部品・組立図製図準備2 |
スターリングエンジンのP-V線図と各部品の機能が説明できる.
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7週 |
スターリングエンジン部品・組立図製図準備3 |
スターリングエンジンの分解作業と各部はめ合い,幾何公差の検討ができる.
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8週 |
中間試験 |
はめあい,表面粗さ,幾何公差を含む3面図製図実技試験
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4thQ |
9週 |
スターリングエンジン スケッチ |
スターリングエンジンの各部品のスケッチを行い,ノギスなどを用いて測定し寸法記入ができる.
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10週 |
スターリングエンジン 部品図CAD製図 |
スケッチ図面(手書き)に基づいて,CAD製図が実施できる.
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11週 |
スターリングエンジン 部品図CAD製図 |
教員添削による製図の誤りを理解し,部品図の修正ができる.
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12週 |
スターリングエンジン 組立図CAD製図 |
部品図を用いて,組立図を作成できる.
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13週 |
スターリングエンジン 組立図CAD製図 |
組立図で不具合のある部品図を修正し,機能上問題なく,組立て可能な部品図と組立図が作成できる.
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14週 |
スターリングエンジン 組立図CAD製図 |
同上
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15週 |
溶接記号・材料記号 |
簡単な材料記号・溶接記号が指示できる.
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16週 |
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答案返却
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
製図用具を正しく使うことができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
線の種類と用途を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10 |
部品のスケッチ図を書くことができる。 | 4 | 後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後7 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 50 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 0 | 40 | 0 | 0 | 80 |
専門的能力 | 10 | 0 | 10 | 0 | 0 | 20 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |