到達目標
1.質点および剛体の運動方程式を理解し、導くことができる。
2.振動の種類を説明でき、質量・ばね・ダッシュポット系の自由運動を運動方程式で表して解析できる。
3.調和外力や調和変位が作用する減衰系の強制振動を運動方程式で表して解析できる。
4.共振現象を理解し、振動の防止について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) |
到達目標1 | 剛体を含む複雑な形状の物体および多数の物体で構成される力学系の運動を解析できる。 | 演習レベルの簡単な力学系の運動方程式を導き、系の運動を解析できる。 | 例題レベルの単純な力学系の運動方程式を導き、系の運動を解析できる。 |
到達目標2 | 自由振動の運動方程式を導き、解析できるとともに、実験結果から系のパラメータを同定できる。 | 自由振動系の運動方程式を導き、解析結果を説明できる。 | 自由振動系の運動方程式を導くことができる。 |
到達目標3 | 強制振動系の運動方程式を導き、解析結果と共振現象との関係を正しく説明できる。 | 強制振動系の運動方程式を導き、系の運動を解析できる。 | 強制振動系の運動方程式を導くことができる。 |
到達目標4 | 共振現象を説明でき、各種振動防止方法のうち、状況に適した方法を提案できる。 | 共振現象を理解し、各種振動防止方法について説明できる。 | 各種振動防止方法の基本的な適用方法について説明できる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械力学は、静力学、動力学、運動学、振動学、制御学などの機械に関連した広範囲な分野が含まれ、機械を設計する際には欠かせない分野の一つである。本講義では、工業力学で修得した知識を利用しながら、運動学から振動学の基礎までを修得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業各回終了時,演習問題を自学自習課題として供する.各自復習として課題を解き,提出すること.
また,事前課題としてmanabaを通じたオンライン課題を供する.各自あらかじめ次回の内容を確認して解答すること.
【授業時間30時間+自学自習時間60時間】
注意点:
本講義は物理、工業力学の授業を基礎とし、さらに発展させたものである。力学の基礎について開講までに十分な復習が求められる。課題以外の練習問題も豊富にあり、自主的な学習による振動解析手法の習得が期待される。
ポートフォリオ評価には【課題レポート(自学自習課題)】【オンライン復習テスト】の評価が含まれる。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
力学の基礎Ⅰと機械力学のための数学基礎 |
ニュートンの運動法則を理解し、システムのモデル化ができる。 常微分方程式、行列の計算ができる。
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2週 |
力学の基礎Ⅱと剛体の運動Ⅰ |
モデル化されたシステムの運動方程式を導き、簡単な解析ができる。 比較的複雑な形状を有する剛体の慣性モーメントを求めることができる。
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3週 |
剛体の運動Ⅱ |
慣性モーメントを考慮して剛体の平面運動を解析できる。
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4週 |
一自由度系の振動Ⅰ |
マクスウェルモデル、フォークトモデルの解析ができる。 ばねの働きを理解し、不減衰一自由度系の振動を解析できる。
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5週 |
一自由度系の振動Ⅱ |
物理振り子の運動を解析できる。 減衰振動の現象を理解し、減衰比による分類ができる。
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6週 |
一自由度系の振動Ⅲ |
ダッシュポットの働きを理解し、減衰一自由度系の振動を解析できる。 対数減衰率を理解し、減衰波形から減衰率を求めることができる。
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7週 |
一自由度系の振動Ⅳと強制振動Ⅰ |
衝撃入力を受ける一自由度系の振動を解析できる。 調和外力による強制振動を解析し、共振現象について説明できる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
一自由度系の強制振動Ⅱ |
半パワー法による解析ができる。 変位入力による強制振動を解析できる。
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10週 |
二自由度系の振動 |
二自由度系の自由振動・強制振動解析ができる。
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11週 |
連続体の振動 |
弦を対象に偏微分方程式によるモデル化を理解し、連続体の振動を解析できる。
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12週 |
回転体の振動Ⅰ |
回転運動を理解し、危険速度および不釣り合いによる振動を解析できる。
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13週 |
回転体の振動Ⅱ |
不釣り合い量を理解し、回転体の釣り合わせ設計ができる。
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14週 |
振動の防止Ⅰ |
振動の防止方法の種類と特徴を説明できる。
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15週 |
振動の防止Ⅱ |
振動絶縁・基礎絶縁を理解し、動吸振器の設計ができる。
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16週 |
試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 4 | 後4 |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 4 | |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 4 | 後5 |
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後5 |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後6 |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後7 |
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | 後9 |
評価割合
| 中間・定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 30 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 60 | 0 | 30 | 0 | 0 | 90 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |