機械要素設計

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械要素設計
科目番号 1303 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械コース 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械要素設計(日本理工出版会)/機械要素設計(実教出版)
担当教員 川畑 成之

到達目標

1.動力と回転速度から回転軸の伝達トルクを計算できる。また、軸の曲げ応力、ねじり応力が計算できる。
2.ねじに加わるトルクとねじサイズから、ねじの軸力が計算できる。
3.軸受の寿命計算ができる。
4.コイルばねの線径と有効巻数を計算できる。重ね板ばね、トーションバーの設計ができる。
5.管・バルブ・シールの特徴を説明でき、管の厚みと外径を設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
到達目標1必要動力から軸に加わるトルクを計算し、ねじり応力を計算できる。また、曲げ応力を計算できる。動力と回転速度から回転軸の伝達トルクを計算できる。また、軸の曲げ応力、ねじり応力が計算できる。例題と同様の状況下において、動力と回転速度から回転軸の伝達トルクを計算できる。また、軸の曲げ応力、ねじり応力が計算できる。
到達目標2ねじの軸力を得るための必要トルクの計算とねじに作用する引張応力を計算できる。ねじに加わるトルクとねじサイズから、ねじの軸力が計算できる。例題と同様の状況下において、ねじに加わるトルクとねじサイズから、ねじの軸力が計算できる。
到達目標3基本動定格荷重、必要軸受寿命と適用軸径から軸受の選定ができる。ラジアル荷重とアキシャル荷重が同時に作用する軸受の寿命計算ができる。ラジアル荷重が作用する軸受の寿命計算ができる。
到達目標4ばねの諸元計算に有効なグラフを活用して、ばねの諸元を効率的に計算することができる。コイルばね、重ね板ばね、トーションバーの基本的な設計ができる。例題と同様の状況下において、コイルばね、重ね板ばね、トーションバーの設計ができる。
到達目標5流量や圧力が与えられているポンプ等で、管のサイズを設計することができる。使用圧力からスケジュール番号を求めることができる。配管の種類と特徴を説明できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 機械製品を構成するためには、設計者が設計する部品に加え、軸、ねじ、歯車、ばねなど多種多様な機械要素の利用が必要不可欠である。したがって、機械要素なくして機械製品の設計、製作、組立は実施できない。
授業の進め方・方法:
本講義では機械要素の利用を考えた設計を行う上で基礎となる軸、ねじ、軸受け、ばねおよび管に作用する力と応力の計算や、軸受寿命の計算を学ぶ。そして、各種機械要素の設計計算を適切に行うことができる能力を備えることを目的とする。
注意点:
各回、機械要素に対しての講義を終えた時点で、設計計算演習を実施する。日頃からしっかり予習、復習をすること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 動力とトルク、トルク計算 動力とトルクの関係が説明でき、動力と回転数とトルクの関係式を用いて必要な数値が計算できる。
2週 曲げを受ける軸 曲げ応力と断面係数、モーメントの関係が説明できる。
曲げ応力が計算できる。
3週 ねじりを受ける軸 ねじり応力と極断面係数、トルクの関係が説明できる。
ねじりを受ける軸の直径を設計できる。
4週 曲げとねじりを同時に受ける軸 相当ねじりモーメントと相当曲げモーメントの関係を説明でき、曲げとねじりが同時に作用する軸の設計ができる。
5週 軸の剛性 ねじり角度と軸長さ、直径、トルクの関係を説明できる。
ねじり応力とねじり角度の計算ができる。
6週 ねじの軸力 ねじの種類と特徴を説明できる。
ねじに加わるトルクと軸力から必要なねじを設計できる。
7週 ねじにかかる力 せん断力のかかるねじの設計ができる。
軸力の作用するねじの長さを設計できる。
リード角と締付けトルクの関係を説明でき、必要な締付けトルクを計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 転がり軸受け1 軸受けの種類と特徴を説明できる。
軸受けの呼び番号の意味を説明できる。
転がり軸受けの寿命を計算できる。
10週 転がり軸受け2 ラジアル荷重とアキシャル荷重が同時に作用する軸受けの寿命を計算できる。
11週 ばね要素1 ばねの種類と特徴を説明できる。
コイルばねの応力と寸法諸量の関係を説明でき、諸元を計算できる。
12週 ばね要素2 重ね板ばねの設計ができる。
13週 ばね要素3 トーションバーの設計ができる。
14週 管・バルブ・シール 配管の種類と特徴を説明できる。
使用圧力から配管の設計ができる。
15週 総合演習 これまでに修得した要素設計法を用いて、様々な機械要素を組み合わせた設計ができる。
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合5005000100
基礎的能力300300060
専門的能力200200040
分野横断的能力000000