概要:
機械部品を製作するために必要な機械製図ルールの意義と指示方法をマスターし、CADによる主要な機械製図指示方法を習得し、単純形状の機械部品や数点から構成される機械の組立図をCADにより製図ができることを目標とする。
授業の進め方・方法:
製図のルールについて,Manabaコンテンツによる説明を実施し毎回プリント課題をチームで実施するアクティブラーニング型授業で展開する.CAD課題はCAD利用技術者試験の問題に基づいた課題の遂行によりCADスキルの修得を目指す.さらに,最後の5週間で機械工作実習の時間を活用し,学習した製図ルールとCADスキルを活用しスターリングエンジンの部品に必要な製図指示をチームで考え,部品CAD製図する課題の遂行する.【授業時間60時間】
注意点:
本講義は機械部品およびそれら組立時の寸法・形状精度を決定づける機械製図の知識がほとんどであるため、講義内容を単なる知識にとどめず、講義内容とCAD製図演習を関連付けて行うこと。また、製図知識に関する演習を授業中に行い課題提出を求め、定期試験ではCAD実技試験を課す。CAD課題はManabaへの提出となるため,提出遅れの無いようにすること.
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1年生の復習1(立体と3面図) |
立体から3面図が配置できる
|
2週 |
1年生の復習2(3面図の配置) |
加工を配慮した3面図の配置および断面図指示ができる
|
3週 |
1年生の復習3(寸法配置) |
立体から加工を配慮した3面図(断面図等含む)を作成し,効率的な寸法づけができる
|
4週 |
寸法公差の意義 |
寸法公差を指示する意義が説明できる
|
5週 |
寸法公差の演習 |
寸法公差が指示できる
|
6週 |
はめあいの意義 |
はめあい記号とその許容差の指示が説明できる
|
7週 |
はめあい指示の演習 |
はめあい記号とその許容差が指示できる
|
8週 |
中間試験 |
3面図、寸法公差、はめあいに関する製図ルール確認テスト
|
2ndQ |
9週 |
面の肌 |
面の肌(表面粗さ)の指示ができる
|
10週 |
幾何公差 |
幾何公差が指示できる
|
11週 |
CADによる機械製図練習(基本操作) |
CADにより作図基本操作ができる.(構築線・線分・OSNAP・移動・トリム・レイアウト・表題欄記入・提出方法)
|
12週 |
CADによる機械製図練習(図面提出) |
CADによるミラー・面取・R作成とLMSへ図面提出ができる
|
13週 |
CADによる機械製図練習(寸法許容差・加工指示・注記) |
3面図に適切に寸法、許容差(はめあい),注記指示ができる
|
14週 |
CADによる機械製図練習(断面図作図) |
断面図を含む3面図に適切に寸法、許容差(はめあい)等の指示ができる
|
15週 |
CADによる機械製図練習(幾何公差) |
3面図に適切に寸法、許容差、はめあい(幾何公差)が指示できる
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
機械部品CAD製図基本練習(CAD1級) |
回転複写・ミラー・ディバイダ・回転(参照)などを利用して,3面図を作図することができる
|
2週 |
機械部品CAD製図基本練習(CAD1級) |
同上
|
3週 |
ミニバイス 部品CAD製図 |
ミニバイスの構成部品の製図をすることができる.を用いて組立図が製図できる.
|
4週 |
ミニバイス 組立図CAD製図 |
ミニバイスの部品図を用いて,組立図を製図することができる.
|
5週 |
スターリングエンジン部品・組立図製図準備1 |
スターリングエンジンの仕組みと動作原理を説明できる.
|
6週 |
スターリングエンジン部品・組立図製図準備2 |
スターリングエンジンのP-V線図と各部品の機能が説明できる.
|
7週 |
中間試験 |
はめあい、表面粗さ、幾何公差支持を含む3面図製図実技試験
|
8週 |
スターリングエンジン部品・組立図製図準備3 |
スターリングエンジンの分解作業と各部はめ合い,幾何公差の検討ができる.
|
4thQ |
9週 |
スターリングエンジン スケッチ |
スターリングエンジンの各部品のスケッチを行い,ノギスなどを用いて測定し寸法記入ができる.
|
10週 |
スターリングエンジン 部品図CAD製図 |
スケッチ図面(手書き)に基づいて,CAD製図が実施できる.
|
11週 |
スターリングエンジン 部品図CAD製図 |
教員添削による製図の誤りを理解し,部品図の修正ができる.
|
12週 |
スターリングエンジン 組立図CAD製図 |
部品図を用いて,組立図を作成できる.
|
13週 |
スターリングエンジン 組立図CAD製図 |
組立図で不具合のある部品図を修正し,機能上問題なく,組立て可能な部品図と組立図が作成できる.
|
14週 |
スターリングエンジン 組立図CAD製図 |
同上
|
15週 |
溶接記号・材料記号 |
簡単な材料記号・溶接記号が指示できる.
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
製図用具を正しく使うことができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
線の種類と用途を説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 4 | 前1,前2,前3 |
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。 | 4 | 前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10 |
部品のスケッチ図を書くことができる。 | 4 | 後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14 |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 4 | 前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後7 |