電気電子工学実験1

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電気電子工学実験1
科目番号 1312Q01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気コース 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 前期:4 後期:4
教科書/教材 資料をその都度配布する / なし
担当教員 釜野 勝,藤原 健志

到達目標

1.能力向上のため、実験実習を主体的に取り組むことができる。
2.実験目的、原理を理解し、正しい手順で実験することができる。
3.測定装置の使用法を理解し、正しく使用することができる。
4.マイコンモジュールを用いて電子回路を製作することができる。
5.回路CAD作成および回路基板設計をすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安
到達目標1実験を進める過程において不明な点を自ら質問しながら、進んで実験に取り組むことができる。スタッフに詳細な指示を仰ぎながら実験に取り組むことができる。レポート・課題を期限を守って提出できる。
到達目標2図書やその他資料を参考にしながら、その実験の意義や発展性について説明できる。実験書の内容を理解し、正しい手順で実験を行うことができる。教員の指示に従って、正しい手順で実験を行うことができる。
到達目標3測定装置の使用法、電子部品の基本特性を理解し、正しく使用することができる。測定装置や電子部品を正しく使用して回路を製作することができる。測定装置や電子部品を基板上にはんだづけすることができる。
到達目標4マイコンモジュールとセンサーを用いた電子回路を製作できるマイコンモジュールを用いた電子回路を製作できるマイコンモジュールを使用することができる。
到達目標5回路CADソフトを用いて独自製作素子を含む基板設計をすることができる。回路CADソフトを用いて基板設計をすることができる。回路CADソフトを用いて回路図を作成することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学実験を実施するにあたり、その基礎となる機材(テスター、オシロスコープ)の使い方を学ぶ。次に、配置が一意に決定されない回路製作実習を行うことにより、創造力を育む。またマイコンモジュールを用いて、現代的な電子回路を製作する。さらにMultisimおよびUltiboardによる回路設計技術も習得する。これらの実習を通じて高学年での実験実習を円滑に進めるための基礎知識を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
2班に分かれて実習を行う。小さな部品をたくさん使用するので紛失しないように十分気をつけてること。またハンダごてや電工ナイフなど工具を使用するため、事故や怪我のないよう取り扱いには充分気を付けること。実習後には筆記試験を行う。やむを得ない事情により受講できなかった実験テーマは、指導教員に相談の上、当該試験日までに追実験を受ける必要がある。(テーマ変更の可能性あり)
また、後期から実験の1テーマとして電気技術イノベーション実習を実施し,学生自身で模擬会社を起業することで社会人として必要とされる能力の育成する。実験のレポート週に模擬会社での実際の業務を行い、業務日報の作成や報告会等での発表を行う。
【授業時間90時間】
注意点:
全ての提出物は、必ず期限までに提出すること。いくつかのテーマにおいて実験スキルについて評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 実験レポートを書くことができる。
2週 はんだ付け基礎 ハンダこてを正しく使うことができる。
3週 計測機器基礎 テスターやオシロスコープを使い、基本的な電気信号の計測を行うことができる。
4週 LED点灯回路1 LED点灯回路の回路図を理解し、ブレッドボードを用いることができる。
5週 LED点灯回路2 ハンダごてを正しく使い、LED点灯回路を製作することができる。
6週 電源回路1 MultiSIMを用いて、回路図を製作できる。
7週 電源回路2 直流電源の回路を理解できる。
8週 電源回路3 直流電源を製作することができる。
2ndQ
9週 マイコン実習1 Arduinoの使い方を理解できる。
10週 マイコン実習2 Arduino言語の基礎を理解できる。
11週 マイコン実習3 ArduinoのIOピンを制御することができる。
12週 マイコン実習4 Arduinoを組み込んだ電子回路を制御することができる。
13週 電気工事士実習1 電気工事用配線部品を適切に配線することができる。
14週 電気工事士実習2 電気工事用配線部品を適切に配線することができる。
15週 授業内実技試験
16週
後期
3rdQ
1週 CAD実習A 基板設計をすることができる。
2週 電気技術イノベーション実習1 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
3週 CAD実習A(課題整理) 基板設計に必要な部品を製作することができる。
4週 電気技術イノベーション実習2 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
5週 CAD実習B 基板設計に必要な部品を製作することができる。
6週 電気技術イノベーション実習3 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
7週 CAD実習B(課題整理) 基板設計に必要な部品を製作することができる。
8週 電気技術イノベーション実習4 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
4thQ
9週 ブリッジ実習 ブリッジ回路の計測をすることができる。
10週 電気技術イノベーション実習5 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
11週 重ね合わせ回路実習 重ね合わせ回路の計測をすることができる。
12週 電気技術イノベーション実習6 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
13週 電気工事実習 電気工事用配線部品を適切に配線することができる。
14週 電気技術イノベーション実習7 自らの技術を生かしてグループで活動することできる。
15週 電気工事実習 電気工事用配線部品を適切に配線することができる。
16週 実技試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。1前1,前2,前7,前13,後1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。1前1,前2,前7,前13,後1
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。1前1,前2,前7,前13,後1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1前1
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1前1
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。1前1
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。1前1
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。1前1,前2,前7,前13,後1
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。1前1,前2,前7,前13,後1
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。1前1,前2,前7,前13,後1
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。1前1,前2,前7,前13
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。1前5,前12
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。1前1
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。1後9
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。1後11

評価割合

中間・定期試験小テストポートフォリオ発表・他者評価その他合計
総合評価割合0307000100
基礎的能力010200030
専門的能力020300050
分野横断的能力00200020