電気電子工学実験3

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気電子工学実験3
科目番号 1314Q01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 3
開設学科 電気コース 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:3 後期:3
教科書/教材 資料をその都度配布する
担当教員 香西 貴典,釜野 勝,松本 高志,朴 英樹

到達目標

1.他者と協力して実験に取り組むことができる。
2.実験目的、原理を理解し、正しい手順で実験を遂行することができる。
3.測定装置や電子部品を正しく使用することができる。
4.実験結果に対する考察等をレポートにまとめ、他者に発表することができる。
5.各種電気機器の使用に関する注意を十分理解し、安全確保のための方法を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベル(優)標準的な到達レベル(良)最低限の到達レベル(可)
到達目標1グループ内で役割分担しながら、他者と協力して実験に取り組むことができる。他者と協力して実験に取り組むことができる。実験に取り組むことができる。
到達目標2実験目的、原理を理解し、教員に質問しながら適切な機器を選定し正しい手順で実験を行うことができる。実験目的、原理を理解し、正しい手順で実験を遂行することができる。実験書に基づいて正しい手順で実験を行うことができる。
到達目標3測定装置の使用法、電子部品の基本特性を理解し、正しく使用することができる。測定装置や電子部品を正しく使用することができる。測定装置や電子部品を使用することができる。
到達目標4実験結果を客観的に整理・分析し、他者に報告・発表することができる。実験結果に対する考察等をレポートにまとめ、他者に発表することができる。実験結果をレポートにまとめ、他者に発表することができる。
到達目標5各種電気機器の使用に関して注意すべき点を自ら判断し、安全な使用を他者に促すことができる。各種電気機器の使用に関する注意を十分理解し、安全確保のための方法を説明することができる。安全確保のための方法を説明することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学で扱う電流や電圧は目に見えない.そのため,座学で学んだとしても,その本質や具体的現象を理解できない場合がある.電気電子工学実験は計測器などを用いて基礎的な物理現象を観察し,座学で学んだ内容の本質を理解し定着させる科目である.また,実験結果についてレポートにまとめることで,データを整理する能力や理解したことを他人に伝える能力の訓練を行う.この科目は,企業で電気設備の設計・保守,機械・プラント制御設計・保守を担当していた教員が,その実務経験を活かして実験実習を行うものである.
授業の進め方・方法:
実験実習は別途連絡するスケジュールに従い、グループまたは個別で実施する。レポートは自学自習時間に作成し、レポートの提出は実験実施日より1週間後16:00までとする。ただし、別途担当教員より指示があった場合はそれに従うこと。また、実験内容についての筆記試験を実施する。
さらに、年間を通して実験の1テーマとして電気技術イノベーション実習を実施し,学生自身で模擬会社を起業することで社会人として必要とされる能力の育成する。実験のレポート週に模擬会社での実際の業務を行い、業務日報の作成や報告会等での発表を行う。
この科目は学修単位のため、事前・事後学習としてレポート等を実施する。
【授業時間90時間+自学自習時間45時間】
注意点:
受講についての細かな注意事項は別途連絡するので、それを遵守すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンスおよび演習
2週 各種形状の電極ギャップ間における放電特性 高電圧を用いた材料試験方法を説明できる
3週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
4週 交流ブリッジによるLCM測定 抵抗、インダクタンス、キャパシタンス、インピーダンスなどの各パラメータの測定方法を説明できる
5週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
6週 PLCに関する実験2 PLCを用いたシーケンス回路を設計できる
7週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
8週 試験
2ndQ
9週 交流回路のベクトル軌跡 交流回路の分析手法を説明できる
10週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
11週 直流分巻電動機・発電機の特性試験 直流分巻電動機・発電機の使用方法を説明できる
12週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
13週 RC回路の過渡現象 過渡現象について説明できる
14週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
15週 試験
16週
後期
3rdQ
1週 ガイダンスおよび演習
2週 変圧器の特性試験 変圧器の仕組みおよび特性について説明できる
3週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
4週 フォトダイオードと太陽電池の特性試験 半導体素子の電気的特性が測定できる
5週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
6週 試験
7週 オペアンプ1 各種増幅回路について説明および設計できる
8週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
4thQ
9週 オペアンプ2 半導体素子を用いた各種波形発生回路を設計できる
10週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
11週 LabVIEWによるプログラミング LabVIEWプログラミングを遂行できる
12週 試験
13週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
14週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
15週 電気技術イノベーション実習 自らの技術を生かしてグループで活動することできる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,後1
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,後1
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,後1
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前1,後1
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後4,後6,後8
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3前2,前4,前8,前10,前12,後2,後6,後8,後10
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3前4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3前2
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3前2,前4,前6,前8,前10,前12,後2,後6,後8,後10
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。3前4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。3前2
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。3前4,前6
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。3前12
共振について、実験結果を考察できる。3前4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3後8,後10
ダイオードの電気的特性の測定法を習得し、その実験結果を考察できる。3後6

評価割合

中間・定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合02060020100
基礎的能力000000
専門的能力0206001090
分野横断的能力00001010