電気機器工学2

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気機器工学2
科目番号 2406 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気コース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電気機器学基礎(数理工学社)/電気機器演習ノート(実教出版)
担当教員 西尾 峰之

到達目標

1. 変圧器の原理について説明でき、変圧された出力電圧を計算できる
2. 同期機の回転原理について説明でき、同期速度を計算できる
3. 誘導機の回転原理について説明でき、すべりを計算できる
4. 交流を用いた回転磁界の発生方法と電磁力の大きさを計算できる
5. 磁気回路の意義について説明でき、損失を計算できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
到達目標1変圧器の特性値や種々の試験から等価回路定数を計算できる。変圧器の原理について説明でき、変圧された出力電圧を計算できる変圧器の役割を説明できる。
到達目標2同期機の電機子反作用について説明でき、また特性への影響を説明できる。同期機の回転原理について説明でき、同期速度を計算できる。同期機が多くの発電所で用いられる理由を説明できる。
到達目標3誘導機の等価回路を用いて、二次回路に流れる電流を計算できる。 誘導機の回転原理について説明でき、すべりを計算できる。 磁界中の渦電流に働く力を説明できる。
到達目標4同期機、誘導機、直流機における発生する磁界の違いを説明できる 交流を用いた回転磁界の発生方法と電磁力の大きさを説明できる 三相交流により発生する磁束の時間変化を説明できる
到達目標5アンペールの法則を用いて、空隙のある磁気回路中の磁束を計算できる 渦電流損とヒステリシス損について説明でき、両者の大きさを計算できる 磁気回路の意義について説明できる

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
交流電力変換機器の一つであり、また静止電力変換器でもある変圧器を対象に、その原理と構造および各種特性の理解を目的とする。交流回転機器のなかで代表的な誘導機(主に三相誘導電動機)と同期機(主に同期発電機と同期電動機)について、各回転機の原理・構造や等価回路を基礎とした基本特性、さらにこれらの回転機の運転法についての理解を目的とする。
授業の進め方・方法:
本授業では、グループ学習の中で議論しながら学びを深める形態とする。学習スケジュールとして、予習、予習確認テスト、グループ討議・解答・解説、自己学習評価、予習事項説明、復習のような複数回の学習を行う。分野横断的能力のうち、自分で学習を進める力、議論する力、他者と協力する力を身に着けることを目標とする。
注意点:
必ず予習、復習を行い、自らの理解度を高めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気機器工学概論 電気機器の役割を説明できる
2週 磁気回路と損失 ヒステリシス損と渦電流損の大きさを計算できる
3週 変圧器の原理 変圧器の変圧比と2次換算インピーダンスを計算できる
4週 変圧器の等価回路 変圧器の2次負荷電流と1次電流との関係が理解できる。
5週 変圧器の特性 変圧器の効率について説明でき、特性計算ができる。
6週 変圧器の特性試験 変圧器の試験から等価回路定数を決定できる。
7週 電磁力とトルク 電磁力とトルクを計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 発電機の電磁誘導 電磁誘導による誘導起電力を計算できる。
10週 回転磁界の発生 回転磁界の発生方法を説明できる。
11週 同期機の理論 同期発電機の基本原理が説明できる。
12週 同期機の誘導起電力 同期発電機の誘導起電力が計算できる。
13週 同期機の電機子反作用 同期発電機の電機子反作用による磁束の変化を説明できる。
14週 誘導機の原理 誘導機の回転の基本原理が説明できる。
15週 誘導機の誘導起電力 誘導機の2次回路に発生する誘導起電力を計算できる。
16週 期末試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ他者評価合計
総合評価割合60201010100
基礎的能力1000010
専門的能力501010070
分野横断的能力01001020