到達目標
1. 変圧器の原理と構造について説明でき、各種特性量を計算できる
2. 同期機の原理と構造について説明でき、各種特性量を計算できる
3. 誘導機の原理と構造について説明でき、各種特性量を計算できる
4. 回転機の速度制御法の種類と原理について説明でき、各種機器の回転速度を計算できる
5. パワーエレクトロニクスの原理と働きについて説明でき、回路諸量を計算できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 |
到達目標1 | 変圧器の特性値や種々の試験から等価回路定数を計算できる | 変圧器の原理について説明でき、変圧された出力電圧を計算できる | 変圧器の役割を説明できる |
到達目標2 | 同期機の電機子反作用について説明でき、また特性への影響を説明できる | 同期機の回転原理について説明でき、同期速度を計算できる | 同期機が多くの発電所で用いられる理由を説明できる |
到達目標3 | 誘導機の等価回路を用いて、二次回路に流れる電流を計算できる | 誘導機の回転原理について説明でき、すべりを計算できる | 磁界中の渦電流に働く力を説明できる。 |
到達目標4 | 速度制御法のメリットとデメリットを踏まえてその適用例を説明できる | 回転機の速度制御法の種類と原理を説明できる
| 回転子の回転速度を計算できる
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到達目標5 | インバータ回路の基礎的な諸量について計算できる
| パワーエレクトロニクス回路で使用する回路素子の動作原理を説明できる
| パワーエレクトロニクスの働きについて説明できる |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
交流電力変換機器の一つであり、また静止電力変換器でもある変圧器を対象に、その原理と構造および各種特性の理解を目的とする。交流回転機器のなかで代表的な誘導機(主に三相誘導電動機)と同期機(主に同期発電機と同期電動機)について、各回転機の原理・構造や等価回路を基礎とした基本特性、さらにこれらの回転機の運転法についての理解を目的とする。
授業の進め方・方法:
本授業では、グループ学習の中で議論しながら学びを深める形態とする。学習スケジュールとして、予習、予習確認テスト、グループ討議・解答・解説、自己学習評価、予習事項説明、復習のような複数回の学習を行う。分野横断的能力のうち、自分で学習を進める力、議論する力、他者と協力する力を身に着けることを目標とする。
【授業時間30時間+自学自習時間60時間】
注意点:
必ず予習、復習を行い、自らの理解度を高めること。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電気機器工学の交流回路 |
RLC交流回路のフェーザ図を描くことができる
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2週 |
変圧器の特性試験 |
変圧器の特性試験から等価回路定数を求めることができる
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3週 |
変圧器の電圧変動率 |
変圧器の電圧変動率を計算できる
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4週 |
変圧器の損失と効率 |
変圧器の損失と効率を計算できる
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5週 |
同期インピーダンスと短絡比 |
同期インピーダンスと短絡比を計算できる
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6週 |
同期発電機の電圧変動率 |
同期発電機の電圧変動率を計算できる
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7週 |
同期電動機の出力 |
同期電動機の出力とトルクを計算できる
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8週 |
誘導機の出力 |
誘導電動機の入力と出力を割合の式から計算できる
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2ndQ |
9週 |
誘導機の損失 |
誘導電動機の損失を割合の式から計算できる
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10週 |
中間試験 |
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11週 |
誘導機のトルクとすべり |
速度を変化させたときのトルクとすべりを計算できる
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12週 |
誘導機の速度制御 |
各種速度制御法について説明できる
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13週 |
パワーエレクトロニクス |
インバータ回路について説明できる
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14週 |
小型機 |
小型機の特徴と使用例について説明できる
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15週 |
電気機器応用 |
電気機器の応用について説明できる
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16週 |
期末試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | 前4 |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | 前3 |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前3 |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | 前4 |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | 前4 |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。 | 4 | 前5,前6 |
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。 | 4 | 前3 |
直流機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前12,前13 |
誘導機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前10,前11 |
同期機の原理と構造を説明できる。 | 4 | 前6,前7,前9 |
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 50 | 20 | 10 | 0 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 10 | 0 | 0 | 10 |