熱力学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 熱力学
科目番号 0045 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気コース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「ゼロからスタート・熱力学」日新出版 石原敦、飽本一裕
担当教員 西岡 守

到達目標

1.熱とは何か説明できる.
2.熱の性質を理解し,.自動車等のエンジン,火力発電所の原理を理解できる.
3蒸気の持つエネルギーについて理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学の第1法則及び第2法則を十分理解し、エネルギーとしての熱と仕事の関連性について説明できる。熱力学の第1法則及び第2法則を理解できる。熱力学の第1法則及び第2法則を理解できない。
評価項目2理想気体の性質を十分理解し、各種状態変化におけるPVT、熱量、仕事などを算出できる。 理想気体の性質、各種状態変化におけるPVT、熱量、仕事など説明できる。 理想気体の性質、各種状態変化におけるPVT、熱量、仕事など説明できない。 
評価項目3蒸気の特性を十分理解し、蒸気のもつエントロピ、エンタルピなどのエネルギー量を求めることができる。蒸気の特性を理解し、蒸気のもつエントロピ、エンタルピなどのエネルギー量を説明できる。蒸気の特性を理解し、蒸気のもつエントロピ、エンタルピなどのエネルギー量を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
まず、熱力学第1法則や第2法則等の熱力学の基礎を理解します。熱力学第1法則は熱エネルギーを含むエネルギーの保存則です。熱力学第2法則に関しては、カルノーサイクルが象徴的存在です。熱力学の応用に、ガソリンエンジンやジェットエンジンがあります。ジェットエンジンは火力発電にも応用されています。これらエネルギー変換システムの効率化がCO2等の廃棄物を削減し、地球環境の改善につながります。
授業の進め方・方法:
エネルギーは人類の生活に必須ですし、地球環境の将来も地球温暖化の抑制可能性は人類のエネルギー利用の効率化にかかっています。特に、福島第1原発事故以来、エネルギーは国民的論議の的になっています。この授業では、エネルギーシステムの基本である熱力学の基礎を理解し、熱力学の応用であるエンジンや発電等のエネルギー変換システムを理解できるようになります。
注意点:
熱力学の学習には微分と積分の知識が必要ですから、なるべく微分積分学の関連単位を取得した人、または微積分がわかる人のみ受講するようにしてください。
また、卒業間近の学生も他の学生と同様に公平に扱い、特別配慮はありません。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 発電と熱力学と熱エネルギー 発電と熱力学と熱エネルギーについて説明できる.
2週 気体の性質:その1:熱力学ではなぜ気体が重要なのか?気体の状態方程式とは? 気体の性質の状態方程式について説明できる.
3週 気体の性質:その2 気体の性質の断熱について説明できる.
4週 熱力学第1法則:ジュールの実験等 熱力学第1法則を説明できる.
5週 熱力学第1法則の応用、エンタルピー 熱力学第1法則の応用、エンタルピーについて説明できる.
6週 熱力学第2法則とエントロピー:増減するエントロピー 熱力学第2法則とエントロピーについて説明できる.
7週 理想的なエンジン:カルノーサイクル カルノーサイクルの原理を説明できる.
8週 カルノーサイクルの応用 カルノーサイクルの応用について説明できる.
4thQ
9週 外燃機関と蒸気機関 外燃機関と蒸気機関を説明できる.
10週 内燃機関とガソリンエンジン 内燃機関とガソリンエンジンを説明できる.
11週 オットーサイクルエンジン オットーサイクルについて理解し、オットーサイクルエンジンの効率を算出できる.
12週 ディーゼルサイクルエンジン ディーゼルサイクルについて理解し、ディーゼルサイクルエンジンの効率を算出できる.
13週 各種エンジン 各種サイクルについて理解し、各種サイクルエンジンの効率を算出できる.
14週 冷凍システム 冷凍システムについて説明できる.
15週 熱力学第3法則 熱力学第3法則について説明できる.
16週 テストとまとめ まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000