到達目標
1.ボルツマン分布を用いて、単原子分子・2原子分子・調和振動子の平均エネルギーを求めることができる。
2.化学反応におけるギブズ自由エネルギー変化に関する計算をすることができる。
3.化学平衡における平衡定数を求めることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 |
評価項目1 | ボルツマン統計を理解した上で求めることができる。 | 公式に代入し、自分の力で計算することができる。 | 数学公式を参照して求めることができる。 |
評価項目2 | ギブズ自由エネルギーの意味を理解して求めることができる。 | 公式に代入し、自分の力で計算することができる。 | 数学公式を参照して求めることができる。 |
評価項目3 | 平衡定数の意味を理解して求めることができる。 | 公式に代入し、自分の力で計算することができる。 | 数学公式を参照して求めることができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
熱力学は物理学の1つの分野であり、特に機械、化学、地球環境分野では重要な科目である。しかし知識として知っておくことは大切であると考えられることから、電気コースや情報コースの副専門科目として開講されている。
最初はミクロな立場から統計力学に基づいた考え方を説明し、次にマクロな現象を扱うための自由エネルギーの説明へと進んでいく。最後に平衡状態の議論を通して物質の変化について学んでいく。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進めていく。教科書で不足する内容についてはプリント等を配る。授業内容は下に記したとおりである。なおこの科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題等を課す。
【授業時間30時間+自学自習時間60時間】
注意点:
本講義では、3年生の「微分積分」で学んだ偏微分、重積分、微分方程式の解法、および級数に関する知識と計算力が必要です。これらの知識は当初から必要ですので、受講を希望する学生は授業が始まるまでに必ず「微分積分」の内容をよく復習しておいてください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
熱力学の概要とボイル・シャルルの法則 |
熱力学の基礎的な事項を復習する。
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2週 |
理想気体と実在気体の状態方程式 |
理想気体と実在気体の状態方程式を使って物理量が計算できる。
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3週 |
気体分子運動論と統計力学 |
気体分子運動論と統計力学の基礎的事項について学ぶ。
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4週 |
マックスウェル-ボルツマン分布 |
マックスウェル-ボルツマン分布の導出について学ぶ。
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5週 |
エネルギー等分配の法則 |
単原子分子・2原子分子・調和振動子の平均エネルギーを求めることができる。
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6週 |
内部エネルギーと熱力学第一法則 |
モル熱容量を用いて内部エネルギー変化を計算できる。
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7週 |
エンタルピー |
ヘスの法則を用いて反応熱を求めることができる。
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8週 |
【中間試験】 |
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4thQ |
9週 |
熱機関と状態変化 |
カルノーサイクルにおける各過程について学ぶ。
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10週 |
エントロピー |
温度、圧力、体積変化におけるエントロピー変化を求めることができる。
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11週 |
熱力学第二、第三法則 |
クラウジウスの不等式からエントロピーの増大が理解できる。
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12週 |
自由エネルギー |
標準ギブズ自由エネルギーの変化を計算することができる。
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13週 |
熱力学的性質の相互関係と化学ポテンシャル |
マックスウェルの関係式、及び化学ポテンシャルについて学ぶ。
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14週 |
化学平衡 |
平衡定数を求めることができる。
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15週 |
溶液の熱力学 |
理想溶液に関する計算をすることができる。
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16週 |
【期末試験返却】 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 10 | 30 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 15 | 0 | 0 | 65 |
専門的能力 | 20 | 0 | 15 | 0 | 0 | 35 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |