到達目標
1.コンピュータにおける数値表現として,整数,固定小数点数,浮動小数点数の表現方法を理解する。
2.命令セットアーキテクチャの概要を理解する。
3.コンピュータの構成要素ごとにそれぞれのアーキテクチャの概要を理解する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
コンピュータの数値表現 | 整数,固定小数点数,浮動小数点数の表現方法を具体例を用いて説明できる。 | 整数,固定小数点数,浮動小数点数の表現方法がわかる。 | 整数,固定小数点数,浮動小数点数の表現方法がわからない。 |
命令セットアーキテクチャ | 命令セットアーキテクチャを詳細に説明できる。 | 命令セットアーキテクチャの概要を説明できる。 | 命令セットアーキテクチャが把握できていない。 |
コンピュータの構成要素ごとのアーキテクチャ | コンピュータ構成要素ごとのアーキテクチャを説明できる。 | コンピュータ構成要素ごとのアーキテクチャの概要を把握している。 | コンピュータ構成要素ごとのアーキテクチャの概要が把握できていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
情報コースでは,組み込みシステムやディジタル回路,プログラミングなのど学習を通してコンピュータの実際の構成を把握し利用したり,コンピュータを構成している複雑な回路に含まれる,よりプリミティブな回路につい理解してきた。本科目では,コンピュータがどのような構造や仕組みを有しており,どのように動作するのかといったことを系統だてて学習する。これにより,よりコンピュータに対する理解を深め,詳細にコンピュータの動作等を考えられるようになることを期待する。
授業の進め方・方法:
必要に応じて理解を助けるためのスライド,プリントを用いることもあるが,基本的には講義によって授業を進める。授業は,ほぼ教科書に沿って進めるが,時間数とのバランスから教科書のすべてを網羅し,講義することはできない。このため,必然的に講義内容を教科書からピックアップするような形式で授業を行うことになる。また,授業実施ごとに課題を出す。
【授業時間31時間+自学自習時間60時間】
注意点:
本科目では,これまでに学習したコンピュータにおける数値表現やディジタル回路に関する知識をベースとなる部分もある。したがって,既に学習した範囲を復習しなければならない場合もあり得る。また,授業実施ごとに出題する課題は評価対象とするので,しっかり取り組み,期限内に提出することが大切である。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
コンピュータアーキテクチャとは |
コンピュータシステムにおけるトレードオフ,情報処理の階層構造などを把握する
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2週 |
コンピュータにおける数表現1 |
整数値表現の確認,文字表現の方法を理解する
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3週 |
コンピュータにおける数表現2 |
固定・浮動小数点数表現方法を理解する
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4週 |
論理回路1:組み合わせ回路 |
各種組み合わせ回路の構成や機能を復習し,理解する
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5週 |
論理回路2:順序回路 |
各種順序回路の構成や機能を復習し,理解する
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6週 |
基本アーキテクチャ1:ノイマン型コンピュータのハードウェア構成 |
ノイマン型コンピュータの基本的な構成を把握する
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7週 |
基本アーキテクチャ2:命令セット,命令形式 |
基本的な命令の記述形式と動作の対応を把握する
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
基本アーキテクチャ3:アドレッシングモード |
アドレッシングモードを理解する
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10週 |
制御アーキテクチャ1:命令実行順序とその制御 |
命令実行順序制御の概要を理解する
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11週 |
制御アーキテクチャ2:割り込み |
割り込みの概念と仕組みの概要を理解する
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12週 |
演算アーキテクチャ1:加減算 |
固定小数点数の加減算機構を理解する
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13週 |
メ演算アーキテクチャ2:乗除算・浮動小数点演算 |
固定小数点数の乗除算機構を理解し,浮動小数点数演算の考え方を把握する
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14週 |
メモリアーキテクチャ1:メモリ装置とアーキテクチャ |
メモリ装置の種類・構成を把握する
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15週 |
メモリアーキテクチャ2:仮想メモリ,キャッシュ |
仮想メモリの構成・原理を理解する
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16週 |
試験返却(解説) |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | 計算機工学 | 整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 4 | |
整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 4 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 4 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 4 | |
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。 | 4 | |
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。 | 4 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 4 | |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 4 | |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | |
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 40 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |