到達目標
1.組み込みマイコンの主要な構成と働きを説明できる。
2.組み込みマイコンで動作するプログラム(C言語)を作成する手順を説明できる。
3.組み込みマイコンに内蔵されている主要な周辺回路を用いる方法がわかる。
4.組み込みマイコンを用いてスイッチやLED、モータなどを制御する方法がわかる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 |
到達目標1 | 組み込みマイコンの主要な構成と働きを説明でき、使用できる。 | 組み込みマイコンの主要な構成と働きを説明できる。 | 組み込みマイコンの主要な構成と働きを説明できない。 |
到達目標2 | 組み込みマイコンで動作するプログラム(C言語)の作成手順を説明でき、マイコンを制御できる。 | 組み込みマイコンで動作するプログラム(C言語)を作成する手順を説明できる。 | 組み込みマイコンで動作するプログラム(C言語)を作成する手順を説明できない。 |
到達目標3 | 組み込みマイコンに内蔵されている主要な周辺回路を用いる方法がわかり、利用できる。 | 組み込みマイコンに内蔵されている主要な周辺回路を用いる方法がわかる。 | 組み込みマイコンに内蔵されている主要な周辺回路を用いる方法がわからない。 |
到達目標4 | 組み込みマイコンを用いてスイッチやLED、モータなどを制御する方法がわかり、自在に制御できる。 | 組み込みマイコンを用いてスイッチやLED、モータなどを制御する方法がわかる。 | 組み込みマイコンを用いてスイッチやLED、モータなどを制御する方法がわからない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義では,組み込み用ワンチップマイコンを対象として、その仕組みや利用方法を理解することを目的とし,「組み込みシステム実習」と連動して授業を実施する。実習ではマイコンプログラムを作成するが,これに用いるC言語は前学年までに学習していないため,最初にC言語の学習を行う。マイコンは,入出力用の機能モジュールをチップに内蔵しているが,その利用は基本的にレジスタアクセスによる。最初のマイコンシステムでは,レジスタを直接アクセスする実習を通して組み込みシステムを把握・理解する。次に,近年見られるようになった,ライブラリが準備され直接レジスタをアクセスすることなく各種機能が利用できるようになっているマイコンシステムについて学習する。
授業の進め方・方法:
本講義で実習に必要な基礎的知識やシステムに関する情報を提示・説明し,実習の内容について解説する。まず,組み込みシステムを動作させるために必要なC言語を学習する。その後,ワンチップマイコンを用いた各種機能モジュールの構成や利用方法を学習する。次に,ライブラリが準備されたマイコンシステムについて,その構成や利用方法を学習する。
注意点:
この科目は別に開講される「組み込みシステム実習」の内容と密接に関係しており、授業で学習した内容を実際に確認することで内容をより理解することを目指す。したがって、授業でよくわからなかったことも、あきらめずに実習に取り組むことが大切である。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
C言語(基礎) |
プログラム記述法,変数宣言,演算子(ビット演算,シフト演算)
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2週 |
データ表現に関する解説と演習 |
コンピュータにおける記憶データと表現される値との対応が把握できる。
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3週 |
流れ制御に関する解説と演習 |
分岐,繰り返しなどの記述ができる。
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4週 |
関数に関する解説と演習 |
関数の記述法,引数,戻り値などの取り扱いがわかる。
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5週 |
変数とメモリの関係に関する解説と演習 |
変数とメモリ,アドレス演算子
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6週 |
ポインタに関する解説と演習 |
ポインタ変数,ポインタ変数と配列
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7週 |
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ポインタ変数と関数の引数,ポインタのポインタ
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8週 |
【前期中間試験】 |
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2ndQ |
9週 |
(答案返却) PCプログラムからマイコンのプログラムへ |
開発環境操作手順が把握できている。
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10週 |
ディジタルI/Oの基礎 |
マイコンのディジタル信号入出力の方法を理解する。
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11週 |
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ディジタル入出力により、スイッチ入力・LED点灯制御法がわかる。
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12週 |
カウント・タイマ パルス波形制御 |
外部入力・内部クロックによるカウンタの動作・利用方法がわかる。
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13週 |
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カウンタ・タイマを用い、スイッチ押下回数や時間計測法がわかる。
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14週 |
A/D変換1 |
A/D変換の基本的な機能,変換手順がわかる。 可変抵抗器による電圧変更とその計測
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15週 |
復習 |
マイコンによるディジタル入出力,カウンタ・タイマの取り扱い方法がわかる。
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16週 |
【答案返却】 |
期末試験返却
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後期 |
3rdQ |
1週 |
D/A変換 |
のこぎり波の生成を通し,D/A変換の基本的な機能,変換手順がわかる。
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2週 |
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波形の周波数や出力範囲を考慮したプログラムが作成できる。
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3週 |
パルス波形制御 |
内蔵のタイマ・カウンタを用いたPWM波の発生方法・考え方がわかる。
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4週 |
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PWM波の制御によるRCサーボの角度制御ができる。
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5週 |
ステッピングモータ制御 |
ステッピングモータの基本的な構造を把握し,その制御方法がわかる。
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6週 |
通信によるデータ交換 |
マイコンとPC間の通信ができる。
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7週 |
復習 |
D/A変換,PWM,ステッピングモータ制御,通信などについて理解する。
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8週 |
【後期中間試験】 |
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4thQ |
9週 |
ARMマイコンシステム概説 |
ARMマイコンシステムの利用法を把握する。
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10週 |
ディジタル入出力 |
LED点灯制御,スイッチ検出の方法がわかる。
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11週 |
タイマ割り込み |
タイマ割り込みの方法がわかる。
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12週 |
A/D変換 |
A/D変換を利用したプログラムが作成できる。
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13週 |
PWM |
PWMによるDCモータの速度調整ができる。
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14週 |
LCD制御 |
LCD表示制御ができる。
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15週 |
復習 |
ARMマイコンシステムの各種基本プログラム作成方法を把握する。
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16週 |
【答案返却】 |
期末試験返却
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 40 | 10 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |