建設構造力学1

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建設構造力学1
科目番号 1813C01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建設コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 構造力学[第2版]上 静定編(森北出版)/構造力学Ⅰ(コロナ社)
担当教員 笹田 修司

到達目標

1.力の三要素や力のつり合いについて理解し、力の合成と分解や力のモーメントが計算できる。
2.静定ばりの構造を理解し、支点反力や断面力の計算ができ、断面力図が描ける。
3.静定ラーメンの支点反力や断面力の計算ができ、断面力図が描ける。
4.静定ばりの影響線が描け、影響線を利用して支点反力や断面力の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
到達目標1力の三要素や力のつり合いを理解し、力の合成と分解や力のモーメントを用いた未知力の計算ができる。力の三要素や力のつり合いを理解し、力の合成と分解や力のモーメントが計算できる。力の三要素や力のつり合いは理解しているが、力の合成と分解や力のモーメントの計算は十分にはできない。
到達目標2静定ばりの構造を理解し、支点反力や断面力の計算ができ、断面力図を描くことができる。静定ばりの構造を理解し、支点反力や断面力の計算ができ、断面力図が理解できる。張出ばりやゲルバーばりの構造を理解しているが、支点反力や断面力の計算は十分にはできない。
到達目標3静定ラーメンの支点反力や断面力の計算ができ、断面力図を理解できる。静定ラーメンの支点反力や指定された位置の断面力の計算はできるが、断面力図が理解できない。静定ラーメンの支点反力や断面力の計算は部分的にはできるが、断面力図を十分には理解して描けない。
到達目標4静定ばりの影響線を利用して支点反力や断面力の計算ができ、移動荷重に対する最大値も計算できる。静定ばりの影響線が描け、影響線を利用して支点反力や断面力の計算ができる。単純ばりの曲げモーメントの影響線であれば描け、影響線を利用して集中荷重や分布荷重作用時の支点反力や断面力の計算はできる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造力学は、構造物の設計や、その安全性の検討に欠くことのできない実学であり、その理論は広く他の科目の基礎学力としても必要な内容です。本授業では、以降の学年の力学的分野の科目でも基礎となる力学的知識を修得することを目的とした授業を行います。
授業の進め方・方法:
授業では教科書や配布資料の例題や演習問題を適宜使用しますが、基本は板書講義です。教科書に掲載されていない内容もあるため、板書内容をノートに取るようにしてください。成績評価は、定期試験の得点を前期と後期で4:6、中間と期末で4:6の比率で試験得点として評価します。評価割合の「レポート・課題」は宿題として出した練習問題の解答をもとに評価します。
【授業時間60時間】
注意点:
関数電卓は必ず持参してください。授業中に出題する問題を解くために必要です。板書内容は必ずノートに取ってください。配布資料も授業で解らなかったことは、復習を十分にして理解に努めてください。教員室への質問に来ても構いません。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、使用する単位 授業の進め方や評価方法の説明をする。力や長さの単位について理解する。
2週 静力学の基本原理 力の定義、力の3要素と基本原理について理解する。
3週 静力学の基本原理 力の合成と分解を理解し、力のつり合い式の使った計算が出来る。
4週 静定ばり(前編) 支点と荷重について理解し、静定ばりの形式について理解する。
5週 静定ばり(前編) 単純ばりの支点反力の計算ができる。
6週 静定ばり(前編) 単純ばりの支点反力と断面力の計算ができる。
7週 静定ばり(前編) 単純ばりの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 静定ばり(後編) 片持ちばりの支点反力と断面力の計算ができる。
10週 静定ばり(後編) 片持ちばりの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
11週 静定ばり(後編) 張出ばりの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
12週 静定ばり(後編) ゲルバーばりの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
13週 静定ばり(後編) ゲルバーばりの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
14週 静定ばり(後編) 間接荷重を受けるはりの断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
15週 前期末試験
16週 答案返却
後期
3rdQ
1週 静定ラーメン 静定ラーメンの種類を理解し、支点反力と断面力の計算ができる。
2週 静定ラーメン 静定ラーメンの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
3週 静定ラーメン 静定ラーメンの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
4週 静定ラーメン 静定ラーメンの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
5週 静定ラーメン 静定ラーメンの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
6週 静定ラーメン 静定ラーメンの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
7週 静定ラーメン 静定ラーメンの支点反力と断面力の計算ができ、断面力図を理解する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 静定ばりの影響線 単純ばりの影響線を理解し、影響線図が描ける。
10週 静定ばりの影響線 片持ちばりの影響線を理解し、影響線図が描ける。
11週 静定ばりの影響線 張出ばりの影響線を理解し、影響線図が描ける。
12週 静定ばりの影響線 間接荷重を受けるはりの影響線を理解し、影響線図が描ける。
13週 静定ばりの影響線 影響線を用いた応用問題が解ける。
14週 静定ばりの影響線 影響線を用いた応用問題が解ける。
15週 学年末試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4前14
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4後13
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4後14
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4後7

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力100100020
専門的能力600200080
分野横断的能力000000