建設構造力学２

科目基礎情報

学校	阿南工業高等専門学校	開講年度	平成31年度 (2019年度)
授業科目	建設構造力学２
科目番号	1814C01	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	建設コース	対象学年	4
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	構造力学第2版　上　静定編（森北出版）
担当教員	森山 卓郎

到達目標

1.部材内部に生じる応力とひずみの概念を理解し、それらに関する計算ができる。
2.図心位置や断面2次モーメントなどの断面諸量が計算できる。
3.トラス構造物の支点反力および部材力の算定ができる。
4.2通りの方法で静定ばりのたわみの算定ができる。
5.柱部材の座屈荷重および座屈応力の算定ができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
到達目標1	部材内部に生じる応力とひずみの概念を理解し、それらに関する計算が確実にできる。	部材内部に生じる応力とひずみの概念を理解し、それらに関する計算がほぼできる。	部材内部に生じる応力とひずみの概念が理解できず、それらに関する計算がほとんどできない。
到達目標2	任意の断面の図心位置や断面2次モーメントなどの断面諸量が確実に計算できる。	簡単な断面の図心位置や断面2次モーメントなどの断面諸量がほぼ計算できる。	簡単な断面の図心位置や断面2次モーメントなどの断面諸量が計算できない。
到達目標3	トラス構造物の支点反力および部材力の算定が確実にできる。	トラス構造物の支点反力および部材力の算定がほぼできる。	トラス構造物の支点反力および部材力の算定がほとんどできない。
到達目標4	講義で解説した2通りの方法で静定ばりのたわみの算定が確実にできる。	講義で解説した2通りの方法のどちらかで静定ばりのたわみの算定ができる。	静定ばりのたわみの算定がほとんどできない。
到達目標5	柱部材の座屈荷重および座屈応力の算定が確実にできる。	柱部材の座屈荷重および座屈応力の算定がほぼできる。	柱部材の座屈荷重および座屈応力の算定がほとんどできない。

教育方法等

概要:

　構造力学は、構造物を設計する際の基礎となる力学であり、建設分野における最重要科目の一つである。本講義では、断面諸量の算定法や応力とひずみの概念、トラス構造物や柱の部材力の算定法や静定ばりのたわみの算定法など、構造力学の基礎理論の理解を目標とする。

授業の進め方・方法:

　授業では出来るだけ例題を多く解説し、必要に応じて演習問題を宿題として出題する。理解を深めてもらうために、授業中に演習や小テストを年に数回、実施する予定である。
　【授業時間６０時間】

注意点:

　本講義では、力のつりあいやはりの力学を取り扱った3年次の構造力学1の続編であるため、それらの基礎知識を十分に復習しておくことが望ましい。宿題や演習問題は、紙と鉛筆を使って自分の頭で十分に考えながら解答し、内容の理解に努めてほしい。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	応力とひずみ	応力とひずみについて理解できる。
		2週	応力とひずみ	応力とひずみの関係や弾性係数、ポアソン比について理解できる。
		3週	応力とひずみ	フックの法則や応力とひずみを使った計算が理解できる。
		4週	断面諸量	断面一次モーメントと図心について理解できる。
		5週	断面諸量	断面一次モーメントと図心について理解できる。
		6週	断面諸量	断面二次モーメントと断面係数について理解できる。。
		7週	断面諸量	断面二次モーメントと断面係数について理解できる。
		8週	【前期中間試験】
	2ndQ
		9週	静定トラス	トラスの種類や安定性が理解できる。
		10週	静定トラス	節点法を用いて、トラスの部材力が算定できる。
		11週	静定トラス	節点法を用いて、トラスの部材力が算定できる。
		12週	静定トラス	節点法を用いて、トラスの部材力が算定できる。
		13週	静定トラス	断面法を用いて、トラスの部材力が算定できる。
		14週	静定トラス	断面法を用いて、トラスの部材力が算定できる。
		15週	静定トラス	断面法を用いて、トラスの部材力が算定できる。
		16週	【前期末試験】
後期
	3rdQ
		1週	静定トラス	トラスの影響線の関数を求めることができる。
		2週	静定トラス	トラスの影響線の関数を求めることができる。
		3週	静定トラス	トラスの影響線を描くことができる。
		4週	静定ばりのたわみ	はりの弾性変形の概要について理解できる。
		5週	静定ばりのたわみ	たわみの微分方程式の積分による方法を用いて、はりのたわみの算定ができる。
		6週	静定ばりのたわみ	たわみの微分方程式の積分による方法を用いて、はりのたわみの算定ができる。
		7週	静定ばりのたわみ	たわみの微分方程式の積分による方法を用いて、はりのたわみの算定ができる。
		8週	【後期中間試験】
	4thQ
		9週	静定ばりのたわみ	弾性荷重法を用いて、、はりのたわみの算定ができる。
		10週	静定ばりのたわみ	弾性荷重法を用いて、、はりのたわみの算定ができる。
		11週	静定ばりのたわみ	弾性荷重法を用いて、、はりのたわみの算定ができる。
		12週	柱	短柱について理解できる。
		13週	柱	短柱について理解できる。
		14週	柱	長柱と座屈について理解できる。
		15週	柱	長柱と座屈について理解できる。
		16週	【後期末試験】

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	建設系分野	構造	断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。	4	前5
				断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。	4	前7
				トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。	4	前9
				節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。	4	前15
				応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。	4	前3
				断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。	4	前3
				はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。	4	後11
				圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)を理解し、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。	4	後15

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	小テスト	合計
総合評価割合	80	0	0	0	0	10	10	100
基礎的能力	40	0	0	0	0	5	5	50
専門的能力	40	0	0	0	0	5	5	50
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0	0