建設構造力学3

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建設構造力学3
科目番号 1815C01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建設コース 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 構造力学第2版 下 不静定編(森北出版)
担当教員 森山 卓郎

到達目標

1.仕事とエネルギーの概念やエネルギー保存則について理解できる。
2.エネルギー法によるいくつかの方法で静定ばりのたわみの算定ができる。
3.構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念について理解できる。
4.不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点応力の算定ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1仕事とエネルギーの概念が理解でき、エネルギー保存則により、はりのたわみやトラスの変位などが確実に算出できる。仕事とエネルギーの概念がほぼ理解でき、エネルギー保存則によりはりのたわみやトラスの変位などがほぼ算出できる。仕事とエネルギーの概念やエネルギー保存則についてあまり理解できない。
到達目標2エネルギー法によるいくつかの方法で静定ばりのたわみの算定ができる。エネルギー法による方法のどれか1つで静定ばりのたわみの算定ができる。エネルギー法による方法で静定ばりのたわみの算定がほとんどできない。
到達目標3構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念が確実に理解できる。構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念がほぼ理解できる。構造物の安定・不安定および静定・不静定の概念があまり理解できない。
到達目標4複数の方法で、不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点反力の算定ができる。どれか1つの方法で、不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点反力の算定ができる。不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点反力の算定がほとんどできない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 構造力学は、構造物を設計する際の基礎となる力学であり、建設分野における最重要科目の一つである。本講義では、エネルギー法と呼ばれる種々の原理や方法について理解を深めることを目的とする。これらの方法により、はりのたわみや支点反力などの算定ができることを目標とする。さらに、構造物の安定・不安定や静定・不静定の概念について理解し、不静定次数の低い簡単な不静定ばりの支点反力の算定ができるようになることを目指していく。
授業の進め方・方法:
 授業では出来るだけ例題を多く解説し、必要に応じて演習問題を宿題として出題する。理解を深めてもらうために、授業中に演習や小テストも実施する予定である。
 【授業時間30時間】
注意点:
 本講義は、力のつりあいやはりについて解説した3年次の建設構造力学1およびトラスやはりなどについて解説した4年次の建設構造力学2の続編であるので、それらの基礎知識を十分に復習しておくことが望ましい。宿題や演習問題は、紙と鉛筆を使って自分の頭で十分に考えながら解答し、内容の理解に努めてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 エネルギー法 仕事とエネルギーの概念が理解できる。
2週 エネルギー法 エネルギー保存則を用いてトラスの変位などが算定できる。
3週 エネルギー法 エネルギー保存則を用いてはりのたわみなどが算定できる。
4週 エネルギー法 仮想仕事の原理の概念が理解できる。
5週 エネルギー法 仮想仕事の原理の概念が理解できる。
6週 エネルギー法 単位荷重法を用いてはりのたわみなどが算定できる。
7週 エネルギー法 カスティリアノの定理の概念が理解できる。
8週 エネルギー法 カスティリアノの定理を用いてはりのたわみなどが算定できる。
2ndQ
9週 エネルギー法 相反定理の概念が理解できる。
10週 【前期中間試験】
11週 不静定構造 構造物の安定・不安定、静定・不静定が理解できる。
12週 不静定構造 不静定次数を算定できる。
13週 不静定構造 静定構造に分解する方法を用いて簡単な不静定構造の支点反力が算定できる。
14週 不静定構造 静定構造に分解する方法を用いて簡単な不静定構造の支点反力が算定できる。
15週 不静定構造 最小仕事の原理を用いて簡単な不静定構造の支点反力が算定できる。
16週 【前期末試験】

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4前9
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4前11
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。4前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他小テスト合計
総合評価割合8000001010100
基礎的能力4000005550
専門的能力4000005550
分野横断的能力00000000