有機化学基礎

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 有機化学基礎
科目番号 1412A10 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 化学コース 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 改訂 高等学校化学(第一学習社)
担当教員 杉山 雄樹

到達目標

1.有機化合物全般の特徴を理解し,分類法と官能基の種類を修得する。
2. 脂肪族炭化水素の命名法や個々の物質の性質はもとより,単結合,二重結合,三重結合などの分子の構造に基づく有機化合物の考え方を修得する。
3. 酸素を含む有機化合物の代表として、アルコール,エーテル,アルデヒド,ケトン,カルボン酸,エステルなどについて特徴的な性質を修得する。
4. 芳香族化合物は特異的な原子集団であることを理解し,ニトロ化,スルホン化,ハロゲン化などの主要な反応と,それらによりつくられる代表的な化合物の性質を修得する。
5. 高分子化合物の特徴を理解し,分類法と代表的な高分子の性質を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安
評価項目1化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する名称を全て説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する名称を7割程度説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する名称を5割程度説明することができる。
評価項目2化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する構造を全て説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する構造を7割程度説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する構造を5割程度説明することができる。
評価項目3化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する特徴を全て説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する特徴を7割程度説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する特徴を5割程度説明することができる。
評価項目4化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する反応を全て説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する反応を7割程度説明することができる。化学の教科書内の有機化合物・高分子化合物に関する反応を5割程度説明することができる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年次からのスタートする大学課程の専門分野は,高等学校化学が土台になっている。本講義は高校範囲の有機化学を含めた大学課程の有機化学の橋渡し的な科目として
位置付けており,化学を学ぶ者の「基礎」であることを意識して,2年次においてしっかりと化学の基礎を身につける。。
授業の進め方・方法:
授業計画の順序にほぼ沿って授業を進めていく。 また、数回のレポートの提出を課す。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 アルコールとエーテル アルコールとエーテルの種類と命名法,性質が説明出来る。
2週 アルデヒドとケトン アルデヒドとケトンの種類と命名法,性質が説明出来る。
3週 カルボン酸とエステル カルボン酸,エステルの種類と命名法,性質および,鏡像異性体の説明が出来る。
4週 芳香族炭化水素 芳香族炭化水素の命名法,性質,芳香族特有の反応が説明出来る。
5週 フェノール類 フェノール類の種類と命名法,性質が説明出来る。
6週 芳香族カルボン酸、芳香族アミン 芳香族カルボン酸,芳香族アミンの種類と命名法,性質が説明出来る。
7週 有機化合物の分離 有機化合物の官能基の性質を利用し,分離できることを説明出来る。
8週 中間試験
4thQ
9週 油脂 油脂について説明できる。
10週 高分子化合物とその分類 高分子化合物の特徴を理解し,分類法を説明できる。
11週 合成繊維 合成繊維の特徴,種類,合成法を説明できる。
12週 合成樹脂 合成樹脂の特徴,種類,合成法を説明できる。
13週 ゴム ゴムの特徴,種類,合成法を説明できる。
14週 機能性高分子
機能性高分子について説明できる。
15週 高分子化合物の処理 高分子の処理,再利用を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。1後1,後4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。1後1,後2,後3,後4,後5,後6
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。1後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。1後1,後2,後3,後4,後5,後6,後9
高分子化合物がどのようなものか説明できる。1後10,後14,後15
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。1後10,後11,後12,後13,後14
重合反応について説明できる。1後10,後11,後12,後13
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。1後11,後12,後13

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合7000030100
基礎的能力600002080
専門的能力100001020
分野横断的能力000000