1.化学工学に使う「量」とその単位について理解できる。2.物質およびエネルギーの収支について理解し、基礎的な計算ができる。3.反応工学の基礎としての反応速度とアレニウス式を理解し、基礎的な計算ができる。4.物質量・濃度の変化と反応率の関係について理解し、反応速度と反応率との関係について解説できる。
概要:
化学工学は化学コースにおける主要科目群の柱の一つであり、化学物質を製造するプロセスと設備に関する学問である。化学分野における機械工学とも呼ばれることもあり、化学プラントを動かすための知識を学ぶ。2年生の化学工学基礎では、プラントで製造される物質の量を推定するための知識と、化学反応に必要な物質の投入量や投入エネルギーを推定するための知識について学習する。また、反応速度について解説し、反応速度と反応成分の濃度や反応温度、触媒のなどとの関係について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業計画の順序にほぼ沿って授業を進めていく。原理の説明→その理解のための例の提示と演習を繰り返して講義を行う。理解を深めるために演習課題のレポートの提出,授業期間中に数回の小テストを行う。
注意点:
例題・練習問題は正しく解けるようになるまで繰り返し取り組み、知識を確実なものとすること。演習問題は解答を暗記するのではなく、知識がどのように生かされているのかに留意し、考え方・解き方をマスターするよう心がけること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
化学工業のプロセス。 |
化学工業について概説できる。化学工学の目的と内容について説明できる。
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2週 |
化学工学でよく使う「量」と「単位」。 |
化学工学でよく使う「量」と単位について説明できる。単位の成り立ちや単位の換算ができる。
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3週 |
物質収支計算の基礎ー装置、操作方法、組成、流量。 |
化学装置と操作方法の分類について説明できる。混合物の組成について説明でき、計算ができる。
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4週 |
物質収支の基礎式。 物理的操作の物質収支1. |
物質収支の考え方の基礎と計算手順について説明できる。蒸発、濃縮などの物理的操作の物質収支を計算できる。
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5週 |
物理的操作の物質収支2。 |
リサイクル、複数の物理的操作の物質収支を計算できる。
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6週 |
反応を伴う操作の物質収支。 |
反応を伴う操作の物質収支について説明でき、計算できる。
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7週 |
物理的過程のエネルギー収支。 |
物理的過程のエンタルピー変化を計算できる。
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8週 |
物質収支とエネルギー収支のまとめと演習。 |
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
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10週 |
反応熱、ヘスの法則。 反応を伴う操作のエネルギー収支1。 |
反応熱の定義、ヘスの法則を用いる反応熱の計算ができる。
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11週 |
反応を伴う操作のエネルギー収支2. |
反応を伴う操作のエネルギー収支の計算ができる。
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12週 |
化学反応の分類と反応器の分類。反応速度。 |
化学反応の分類および反応器の分類について説明できる。
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13週 |
反応率で量論関係を表わす。 |
反応率について説明できる。濃度、反応量、反応率について計算できる。
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14週 |
反応速度の基本形。 |
反応速度の定義と基本形について説明できる。
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15週 |
反応速度の温度依存性。 |
反応速度の温度依存性であるアレニウス式を説明できる。
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16週 |
期末試験答案返却 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。 | 3 | |
分数式の加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。 | 3 | |
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。 | 3 | |
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。 | 3 | |
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な連立方程式を解くことができる。 | 3 | |
無理方程式・分数方程式を解くことができる。 | 3 | |
1次不等式や2次不等式を解くことができる。 | 3 | |
恒等式と方程式の違いを区別できる。 | 3 | |
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。 | 3 | |
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | |
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。 | 3 | |
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。 | 3 | |
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | |
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。 | 4 | |