化学工学基礎

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学工学基礎
科目番号 1412E01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 化学コース 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック化学工学(化学同人)
担当教員 鄭 涛

到達目標

1.化学工学に使う「量」とその単位について理解できる。2.物質およびエネルギーの収支について理解し、基礎的な計算ができる。3.反応工学の基礎としての反応速度とアレニウス式を理解し、基礎的な計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(不可)
評価項目1化学工学に使う「量」とその単位について理解でき、単位換算ができる。化学工学に使う「量」とその単位について理解でき、簡単な単位換算ができる。化学工学に使う「量」とその単位について理解できない。単位換算ができない。
評価項目2物質収支について理解し、物理的操作および反応操作の物質収支に関する算ができる。物質収支について理解し、簡単な基礎的な計算ができる。物質収支について理解できない。基礎的な計算ができない。
評価項目3エネルギー収支について理解し、物理的操作および反応操作のエネルギー収支に関する算ができる。エネルギー収支について理解し、簡単な基礎的な計算ができる。エネルギー収支について理解できない。基礎的な計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学は化学コースにおける主要科目群の柱の一つであり、化学物質を製造するプロセスと設備に関する学問である。化学分野における機械工学とも呼ばれることもあり、化学プラントを動かすための知識を学ぶ。2年生の化学工学基礎では、まず化学工学でよく使う「量」と単位について学習します。また、プラントで製造される物質の量を推定するための知識と、化学反応に必要な物質の投入量や投入エネルギーを推定するための知識について学習する。
授業の進め方・方法:
授業計画の順序にほぼ沿って授業を進めていく。原理の説明→その理解のための例の提示と演習を繰り返して講義を行う。理解を深めるために演習課題のレポートの提出,授業期間中に数回の小テストを行う。
注意点:
例題・練習問題は正しく解けるようになるまで繰り返し取り組み、知識を確実なものとすること。演習問題は解答を暗記するのではなく、知識がどのように生かされているのかに留意し、考え方・解き方をマスターするよう心がけること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学工業のプロセス。 化学工業について概説できる。化学工学の目的と内容について説明できる。
2週 化学工学でよく使う「量」と「単位」。 化学工学でよく使う「量」と単位について説明できる。
3週 国際単位系、単位換算 国際単位系について説明でき、単位の換算ができる。
4週 物質収支計算の基礎ー装置、操作方法、組成、流量。 化学装置と操作方法の分類について説明できる。混合物の組成について説明でき、計算ができる。
5週 物質収支の基礎式。 物質収支の考え方の基礎と計算手順について説明できる。
6週 物理的操作の物質収支1. 蒸発、濃縮などの物理的操作の物質収支を計算できる。
7週 物理的操作の物質収支2. リサイクル、複数の物理的操作の物質収支を計算できる。
8週 反応を伴う操作の物質収支1。 反応操作の物質量変化について説明できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 反応を伴う操作の物質収支2 反応操作の物質収支を計算できる。
11週 物理的過程のエネルギー収支1。 物理的過程のエンタルピー変化について説明できる。
12週 物理的過程のエネルギー収支2。 物理的過程のエンタルピー変化を計算できる。
13週 反応熱、ヘスの法則。反応を伴う操作のエネルギー収支1 反応熱の定義について説明できる。ヘスの法則を用いる反応熱の計算ができる。
14週 反応を伴う操作のエネルギー収支2. 化学反応を含む場合のエンタルピー変化を計算できる
15週 復習 演習・復習
16週 期末試験・答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
バッチ式と連続式反応装置について特徴や用途を理解できる。4

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合7003000100
基礎的能力300100040
専門的能力200100030
分野横断的能力200100030