有機化学実験

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 有機化学実験
科目番号 1412T01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学コース 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 化学(第一学習社)、化学基礎(第一学習社)
担当教員 杉山 雄樹,吉田 岳人

到達目標

1.有機化合物の合成実験の手法(実験装置の組立て、試薬の秤量と混合、反応条件の調節、反応の後処理、生成物の単離・精製)と生成物の確認(同定)方法を習得する。
2.化学変化を観察し、その現象を論理的に考察できる。
3.実験データを用いて報告書の作成法を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1有機化合物の合成実験の手法と生成物の確認方法を習得し、他の学生を指導できる。有機化合物の合成実験の手法と生成物の確認方法を習得している。有機化合物の合成実験の手法と生成物の確認方法を習得していない。
到達目標2化学変化を観察し、その現象を論理的に考察できる。化学変化を観察し、その現象を考察できる。化学変化を観察し、その現象を論理的に考察できる。
到達目標3実験データを用いて、論理的な報告書が作成できる。実験データを用いて報告書が作成できる。実験データを用いて報告書が作成できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
代表的な有機化学の反応を行い、基本的な有機化学の実験操作(実験装置の組立て、試薬の秤量と混合、反応条件の調節、反応の後処理、生成物の単離・精製)と生成物の確認方法を身につける。実験操作の意味や反応機構を理解し、実験結果を論理的なレポートとして作成できるようにする。
授業の進め方・方法:
基本的な有機化学の実験操作と生成物の確認方法を身につけるため、代表的な有機化学の反応を実際に行い、生成物の同定も行う。有機化学の知識も身につけるため、教科書を用いた座学の講義も合わせて行う。
注意点:
実験を事故なく遂行するため下記の注意事項を必ず守ること。
1. 実験室内は飲食厳禁、携帯電話類の持ち込みを禁止とする。
2. 時間までに実験室に入室する。
3. 実験室に入室する際には、必ず所定の白衣、上履きを着用する。また長い髪の学生は後ろで束ねること。
4. 実験を開始する前に、必ず保護メガネ、保護手袋を着用する。
5. 担当教員から諸注意や指示があった時は速やかに従うこと。
6. レポートは所定の期日までに提出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス/物性
2週 有機化合物の分離と精製(1) 再結晶による精製ができる。
3週 吸水性ポリマーの合成(1) 架橋性ポリマーの合成ができる。
4週 吸水性ポリマーの合成(2) 合成した吸水性ポリマーの吸水量などを評価することができる。
5週 含酸素有機化合物/確認試験1
6週 酢酸エチルの合成(1) エステル化ができる。
7週 酢酸エチルの合成(2) 分留操作ができる。GC,NMR測定を行い酢酸エチルを同定することができる。
8週 NMR解析法 簡単にNMRの原理を説明でき,解析することができる。
4thQ
9週 芳香族/確認試験2
10週 有機化合物の分離と精製(2) 分液ロートを用いた抽出操作ができる。
11週 アセトアニリドの合成(1) アミド化反応ができる。
12週 アセトアニリドの合成(2) IR,NMR,融点測定を行い,アセトアニリドを同定できる。
13週 アゾ染料の合成(1) アゾカップリング反応ができる。
14週 アゾ染料の合成(2) TLCで化合物の同定ができる。
15週 実験予備日
16週 実験予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。3
蒸留による精製ができる。3
吸引ろ過ができる。3
再結晶による精製ができる。3
分液漏斗による抽出ができる。3
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。3
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。3
収率の計算ができる。3

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合0000100100
基礎的能力00006060
専門的能力00004040
分野横断的能力000000