基礎物理学1

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 基礎物理学1
科目番号 1413301 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 初歩から学ぶ基礎物理学(力学Ⅰ),力学Ⅰ問題集(大日本図書)
担当教員 中村 厚信

到達目標

1.運動方程式を立てて問題を解くことができる。
2.エネルギーや運動量などに関する保存則を用いて、問題を解くことができる。
3.回転運動や単振動の問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安
評価項目1微積分の知識を用いて、物体の運動に関する計算をすることができる。内力や外力がはたらいている系について公式を用いることにより、物体の運動を求めることができる。内力のみの簡単な系について、物体の運動を求めることができる。
評価項目2保存則の意味を理解したうえで、保存則の式を立てて問題を解くことができる。保存則の式を立てて問題を解くことができる。簡単な系について、保存則の式を立てて問題を解くことができる。
評価項目3運動方程式や保存則との関連を考えた上で式を立て、問題を解くことができる。手順に従って式を立て、問題を解くことができる。公式に代入して、問題を解くことができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 力学は量子化学を学ぶための基礎である。しかしそれを学ぶためには、ベクトルや微分、積分などの数学の知識を必要とする。従って、本科目では先ずこれらの復習を行う。その後、運動の法則、保存則、円運動、単振動の学習へと進んでいく。
授業の進め方・方法:
 前期中間試験までは数学の復習を行う。具体的には、まず最初に各回の復習内容を説明した後、演習を行っていく。前期中間試験以降から力学の内容に移る。説明は教科書に沿って、授業計画のとおり行っていく。なお頻繁に小テストを行う。
【授業時間:60時間】
注意点:
 本科目で指定した教科書に加え、今まで用いてきた数学や物理の検定教科書も良く読んで学習していくこと。また小テストも頻繁に行うので、必ず予習・復習を行うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルの計算 ベクトルの和・差・内積の計算ができる。
2週 指数関数と対数関数の計算 指数関数と対数関数に関する計算ができる。
3週 微分の計算1 整式の微分、積・商の微分ができる。
4週 微分の計算2 指数・対数関数の微分、合成関数の微分ができる。
5週 積分の計算1 整式・指数関数・対数関数の積分ができる。
6週 積分の計算2 置換積分、部分積分ができる。
7週 関数の最大・最小 関数の最大・最小に関する計算ができる。
8週 【前期中間試験】
2ndQ
9週 速度と加速度 速度、加速度を求めることができる。
10週 速度の合成と相対速度 速度の合成、相対速度を求めることができる。
11週 重力中の運動 放物運動に関する計算ができる。
12週 力の合成と分解 力の合成と分解ができる。
13週 力のつり合い 力のつり合いと作用・反作用に関する計算ができる。
14週 力の具体例 弾性力、摩擦力に関する計算ができる。
15週 慣性の法則と運動の法則 慣性の法則と、運動の法則に関する計算ができる。
16週 【前期末試験】
後期
3rdQ
1週 2物体の運動方程式 2物体の運動方程式を立てて解くことができる。
2週 斜面、摩擦力、慣性力 斜面や摩擦力、また慣性力に関する計算ができる。
3週 力積と運動量 力積と運動量の関係に関する計算ができる。
4週 運動量保存則 運動量保存則に関する計算ができる。
5週 反発係数 反発係数に関する計算ができる。
6週 仕事と仕事率 仕事や仕事率を求めることができる。
7週 力学的エネルギー1 運動エネルギーと位置エネルギーを求めることができる。
8週 【後期中間試験】
4thQ
9週 力学的エネルギー2 力学的エネルギー保存則に関する計算ができる。
10週 力学的エネルギー3 保存力とエネルギー損失に関する計算ができる。
11週 等速円運動 等速円運動に関する計算ができる。
12週 単振動1 単振動の速度と加速度に関する計算ができる。
13週 単振動2 ばね振り子と単振り子に関する計算ができる。
14週 万有引力1 万有引力の法則に関する計算ができる。
15週 万有引力2 万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。
16週 【学年末試験】

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3

評価割合

試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合60103000100
基礎的能力305150050
専門的能力205150040
分野横断的能力10000010