分析化学

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 分析化学
科目番号 1413C01 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学コース 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 基本分析化学~イオン平衡から機器分析法まで(三共出版)
担当教員 上田 康平,江連 涼友

到達目標

1. 溶解平衡について理解し,溶解度の変化に関する計算ができる。陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できる。
2. 錯生成平衡について理解し,キレート滴定に関する計算ができる
3. 酸化還元反応について理解し,酸化還元滴定に関する計算ができる。
4.酸塩基平衡について理解し、pHをはじめとした中和滴定に関する計算ができる。緩衝溶液について説明ができる。
5.イオン交換法について説明できる。分配平衡について理解し、溶媒抽出法に関する計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
到達目標1溶解平衡について理解し,説明できる。溶液平衡の考え方を応用し,溶液組成による溶解度の変化に関する計算ができる。陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できる。溶解平衡について理解し,説明できる。陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できる。陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について説明できる。
到達目標2錯生成平衡について理解し,説明できる。キレート滴定に関する定量計算ができる。また,滴定曲線の概形も説明でき,必要な指示薬の設定も説明できる。錯生成平衡について理解し,説明できる。キレート滴定に関する定量計算ができる。錯生成平衡について理解し,説明できる。
到達目標3酸化還元反応について理解し,ファラデーの法則,ネルンストの式を用いた計算ができる。酸化還元滴定に関する定量計算ができる。また,滴定曲線の概形も説明で,終点決定法の説明ができる。酸化還元反応について理解し,ファラデーの法則,ネルンストの式を用いた計算ができる。酸化還元滴定に関する定量計算ができる。酸化還元反応について理解し,説明できる。
到達目標4酸塩基平衡について理解し、説明できる。中和滴定について理解し、説明できる。緩衝溶液について説明できる。強酸、強塩基、弱塩基、弱酸、弱酸の塩、強塩基の塩のpHの計算ができる。また、滴定曲線の概形も説明でき、必要な指示薬の設定も説明できる。酸塩基平衡について理解し、説明できる。中和滴定について理解し、説明できる。緩衝溶液について説明できる。強酸、強塩基、弱塩基、弱酸、弱酸の塩、強塩基の塩のpHの計算ができる。酸塩基平衡について理解し、説明できる。中和滴定について理解し、説明できる。緩衝溶液について説明できる。
到達目標5イオン交換による分離方法について理解し、説明できる。溶媒抽出法を用いた分析方法について理解し、説明できる。分配係数、分配比、抽出率について理解し、説明でき、その計算ができる。イオン交換による分離方法について理解し、説明できる。分配平衡について理解し、説明できる。分配係数、分配比、抽出率について理解し、説明できる。イオン交換による分離方法について理解し、説明できる。分配平衡について理解し、説明できる。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 D-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
分析化学は試料に含まれる成分やその含有量を調べたり、それらの化学構造や存在状態を解析する学問である。普段あまり意識をすることはないが、分析化学の技術や考え方は、医療・食品・環境など社会の広い分野で利用されている。本講義では、分析化学の基礎となる統計学的な考え方、溶液内の化学平衡(酸塩基平衡・錯生成平衡・沈殿平衡・分配平衡)に関する理論の習得を目的とする.
授業の進め方・方法:
講義と演習により進める。
注意点:
講義では関数電卓を使用する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 原子量、分子量、モル、濃度の表示法 原子量表から物質量の計算ができる。モル濃度やモル分率などの濃度計算ができる。密度(比重)を用いて質量%濃度とモル濃度の換算ができる。
2週 化学平衡と活量 化学平衡と活量について理解し,説明できる。
3週 溶解平衡
溶解度・溶解度積について理解し,溶解度の変化に関する計算ができる。
4週 イオンの系統分析
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し,溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析について説明できる。
5週 重量分析 沈殿による物質の分離法について理解し,化学量論から沈殿量の計算ができる。
6週 錯体の形成 錯体の生成について説明できる。
7週 キレート滴定 キレート滴定について原理を理解し,金属イオンの濃度計算ができる。
8週 演習
2ndQ
9週 中間試験
10週 酸化還元反応 酸化数の概念が説明できる。
11週 電池と起電力 電池の正極,負極での反応式が説明でき,ファラデーの法則を用いた計算ができる。
12週 酸化還元反応と平衡定数 ネルンストの式を理解し,電池反応の標準起電力から平衡定数を求めることができる。
13週 電極電位に影響を及ぼす因子 電極電位に影響を及ぼす因子について説明できる。
14週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
15週 演習
16週 期末試験返却・解説
後期
3rdQ
1週 酸および塩基の概念 酸と塩基の定義が説明できる。酸塩基平衡について説明できる。
2週 中性溶液と強酸また強塩基水溶液 pHの定義を説明できる。強酸、強塩基が計算できる。
3週 弱酸の水溶液 弱酸の解離定数およびpHが計算できる。
4週 弱塩基の水溶液 弱塩基の解離定数およびpHが計算できる。
5週 緩衝溶液 緩衝液の定義が説明できる。緩衝溶液の解離定数およびpHが計算できる。
6週 共役酸塩基対の溶液とpH緩衝液 共酸塩基対の混合液の解離定数およびpHが計算できる。
7週 多塩基酸および多酸塩基溶液 多塩基酸、多酸塩基溶液の解離定数およびpHが計算できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中和滴定1
中和滴定の原理について説明できる。強塩基による強酸の滴定に関する計算ができる。
10週 中和滴定2
強塩基による弱酸の滴定に関する計算ができる。強酸による弱塩基の滴定に関する計算ができる。
11週 中和滴定3
酸塩基指示薬について計算できる。緩衝指数について計算できる。
12週 溶媒抽出法1
分配平衡について説明できる。分配平衡、分配係数、抽出率が計算できる。
13週 溶媒抽出法2
溶媒抽出法による分析方法を説明できる。
14週 イオン交換法
イオン交換法の原理を説明できる
15週 分析データの取り扱い
データの適切な取り扱いができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4前4
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前2
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4前3
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4前5
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4
錯体の生成について説明できる。4前6
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4前4
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4前10,前12,前14
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4前7
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4

評価割合

定期試験ポートフォリオ合計
総合評価割合7030100
基礎的能力20020
専門的能力503080