化学工学1

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 化学工学1
科目番号 1413E03 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 化学コース 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ベーシック化学工学(化学同人)橋本健治著 / 参考書は講義中に適宜連絡する
担当教員 上田 康平

到達目標

1.流体の流れの基礎を学んで、流体輸送に必要な動力の算出ができる。
2.気液分離の基礎を学んで、連続蒸留の技術が理解でき、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)
到達目標1流れの物理法則を理解し、流体輸送装置の設計のための計算ができる。流れの物理法則を理解し、基本的な計算ができる。流れの物理法則を理解している。
到達目標2蒸留操作の原理を理解し、連続蒸留装置の設計のための計算ができる。蒸留操作の原理を理解し、基本的な計算ができる。蒸留操作の原理を理解している。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 化学工学は化学コースにおける主要科目群の柱の一つであり、化学物質を製造するプロセスと設備に関する学問です。化学分野における機械工学とも呼ばれることもあり、化学プラントを動かすための知識を学びます。3年生の化学工学1では、本格的に単位操作の内容に入ります。最初は流体の流れの物質収支とエネルギー収支について学びます。次に蒸留と蒸発を通して気液分離の基礎を学びます。大学では1か月程度でさらっと流される単元ですが、本講義ではじっくりと時間をかけて、内容を理解して計算できる力を養成します。
授業の進め方・方法:
 「原理の説明→その理解のための例の提示と演習」の繰り返しです。講義の最後に宿題を与えます。宿題をすることが復習と予習につながります。講義には電卓を忘れないように持ってきてください。
【授業時間30時間】
注意点:
 不明な点は授業中に質問してください。
 テスト問題作成後は質問は一切受け付けられませんので、日頃から予習・復習に努めてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 流体輸送の原理と装置  流体の特性とポンプの構造が理解できる。
2週 連続の式  連続の式を使った計算ができる。
3週 ベルヌーイの定理  ベルヌーイの定理を使った計算ができる。
4週 粘度の定義  流体の粘度を理解できる。
5週 レイノルズ数と管内の流れ  レイノルズ数を求めて管内の流れを判定できる。
6週 管摩擦損失  管内の摩擦による損失を計算できる。
7週 流体輸送に必要な動力  流体の輸送に必要な動力を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 蒸留の原理と装置 蒸留の工業的な意義と蒸留塔の構造が理解できる。
10週 気液平衡関係1 x-y線図の活用ができる。
11週 気液平衡関係2 アントワンの式を使って蒸気圧や沸点の計算ができる。
12週 単蒸留の計算 単蒸留における計算ができる。
13週 連続蒸留の計算1 マッケーブ・シール法を使って理論段数が計算できる。
14週 連続蒸留の計算2 理論段数を求める原理が理解できる。
15週 連続蒸留の計算3 理論段数を求める原理が理解できる。
16週 期末試験と試験返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。4
流体輸送の動力の計算ができる。4
蒸留の原理について理解できる。4
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。4
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。4

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合70102000100
基礎的能力000000
専門的能力70102000100
分野横断的能力000000