到達目標
1.流体の流れの基礎を学んで、流体輸送に必要な動力の算出ができる。
2.気液分離の基礎を学んで、連続蒸留の技術が理解でき、説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) |
到達目標1 | 流れの物理法則を理解し、流体輸送装置の設計のための計算ができる。 | 流れの物理法則を理解し、基本的な計算ができる。 | 流れの物理法則を理解している。 |
到達目標2 | 蒸留操作の原理を理解し、連続蒸留装置の設計のための計算ができる。 | 蒸留操作の原理を理解し、基本的な計算ができる。 | 蒸留操作の原理を理解している。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学工学は化学コースにおける主要科目群の柱の一つであり、化学物質を製造するプロセスと設備に関する学問です。化学分野における機械工学とも呼ばれることもあり、化学プラントを動かすための知識を学びます。3年生の化学工学1では、本格的に単位操作の内容に入ります。最初は流体の流れの物質収支とエネルギー収支について学びます。次に蒸留と蒸発を通して気液分離の基礎を学びます。大学では1か月程度でさらっと流される単元ですが、本講義ではじっくりと時間をかけて、内容を理解して計算できる力を養成します。
授業の進め方・方法:
「原理の説明→その理解のための例の提示と演習」の繰り返しです。講義の最後に宿題を与えます。宿題をすることが復習と予習につながります。講義には電卓を忘れないように持ってきてください。
【授業時間30時間】
注意点:
不明な点は授業中に質問してください。
テスト問題作成後は質問は一切受け付けられませんので、日頃から予習・復習に努めてください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
流体輸送の原理と装置 |
流体の特性とポンプの構造が理解できる。
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2週 |
連続の式 |
連続の式を使った計算ができる。
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3週 |
ベルヌーイの定理 |
ベルヌーイの定理を使った計算ができる。
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4週 |
粘度の定義 |
流体の粘度を理解できる。
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5週 |
レイノルズ数と管内の流れ |
レイノルズ数を求めて管内の流れを判定できる。
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6週 |
管摩擦損失 |
管内の摩擦による損失を計算できる。
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7週 |
流体輸送に必要な動力 |
流体の輸送に必要な動力を計算できる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
蒸留の原理と装置 |
蒸留の工業的な意義と蒸留塔の構造が理解できる。
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10週 |
気液平衡関係1 |
x-y線図の活用ができる。
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11週 |
気液平衡関係2 |
アントワンの式を使って蒸気圧や沸点の計算ができる。
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12週 |
単蒸留の計算 |
単蒸留における計算ができる。
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13週 |
連続蒸留の計算1 |
マッケーブ・シール法を使って理論段数が計算できる。
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14週 |
連続蒸留の計算2 |
理論段数を求める原理が理解できる。
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15週 |
連続蒸留の計算3 |
理論段数を求める原理が理解できる。
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16週 |
期末試験と試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | 管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 4 | |
流れの物質収支の計算ができる。 | 4 | |
流れのエネルギー収支やエネルギー損失の計算ができる。 | 4 | |
流体輸送の動力の計算ができる。 | 4 | |
蒸留の原理について理解できる。 | 4 | |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 4 | |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 4 | |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 10 | 20 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 10 | 20 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |