到達目標
1.熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を解析的手法で解き、定量的解を得ることができる。
2.エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を解析的手法で解き、定量的解を得ることができる。
3.ギブス分布・マックスウェルの速度分布則・ボルツマンの原理・分配関数の概念を理解し,定量的取り扱いができる.
4.古典粒子系の物理量の期待値(熱力学的諸量)を,統計的手法を用いて,定量的に導出することができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で解き、定量的解を得られる。 | 熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、定性解をえられる。 | 熱力学第1、第2法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、解を得ることができない。 |
評価項目2 | エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で解き、定量的解を得られる。 | エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、定性解をえられる。 | エントロピーと熱力学基本法則を理解し、関連した問題を代数・解析的手法で考察し、定性解を得ることができない。 |
評価項目3 | ギブス分布・マックスウェルの速度分布則・ボルツマンの原理・分配関数,の応用的定量活用ができる. | ギブス分布・マックスウェルの速度分布則・ボルツマンの原理・分配関数の定量解を得ることができる. | ギブス分布・マックスウェルの速度分布則・ボルツマンの原理・分配関数の概略を得ることができる. |
評価項目4 | 応用的古典粒子系の物理量の期待値(熱力学的諸量)を,統計的手法を用いて,応用的課題において定量的解を導出できる | 古典粒子系の物理量の期待値(熱力学的諸量)を,統計的手法を用いて,定量的に導出できる. | 古典粒子系の物理量の期待値(熱力学的諸量)を,統計的手法を用いて,概略的定量解を得ることができる.
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
本講義は、自然科学の基本となる古典物理学の中で19世紀に確立した熱力学,およびミクロスコピックな自然現象理解の端緒となる統計力学の初歩について、一貫した論理体系として把握させる。 演習問題を多く取り入れることで問題解決能力を養い、工学分野への応用能力を身につける。工学応用で重要となる物質の性質を数理科学的に理解することを学ぶ.この科目は企業で、半導体集積素子の設計及び製造プロセスの研究・開発を担当していた教員が、その経験を活かし、平衡状態の熱力学および統計力学の基礎について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業内容は授業計画を参照すること。基本的に講義形式をとる。板書が主体であるが,関連資料のスライド紹介も取り入れる.学生への発問はするので(3-5回/1コマ),積極的に答えること。指名されない学生も積極的に考えること。計15回(計約60問)の課題は、自主的に考えて解き問題解法の力を養うこと。終盤では自学自習課題の解法をスライドを用いて発表させる.
注意点:
4年生までの数学系科目と「物理1, 2, 3」「物理化学3」でに学んだ物理の内容を前提として活用するので、これらの内容をしっかり復習しておくこと。また授業各回毎に出された課題の実施を含む自学自習が不可欠である。授業時間内に自学自習課題の解説を十分に行うことは不可能なので、疑問点があれば質問に来ること。質問にあたっては、先ず自分で調べ考えてみて、何が理解できなかったのかをはっきりさせてから質問に来ること。
参考書:砂川重信,物理の考え方「熱・統計力学の考え方」(岩波書店)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
1. 熱力学の基礎 |
熱力学の基礎概念を理解し定性的説明と計算ができる
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2週 |
1. 熱力学の基礎 |
熱力学第1法則に関する問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
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3週 |
1. 熱力学の基礎 |
熱力学第2法則に関する問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
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4週 |
1. 熱力学の基礎 |
エントロピーに関する問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
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5週 |
1. 熱力学の応用 |
不可逆過程を含む熱力学的問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
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6週 |
1. 熱力学の応用 |
不可逆過程を含む熱力学的問題を代数もしくは解析的手法で計算できる
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7週 |
1. 熱力学の応用 |
一般の熱機関の効率・クラペイロン-クラウジウスの法則に関する計算ができ熱力学的問題に適用し代数・解析的解を得ることができる
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
2. 統計力学の基本 |
熱力学におけるヘルムホルツの自由エネルギーから熱力学的諸量を計算できる.ガンマ空間の概念を理解し定性的に説明できる
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10週 |
2. 統計力学の基本 |
平等確率の仮説を理解し定性的に説明できる.ギブス分布を導出し物理的意味を説明できる
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11週 |
2. 統計力学の基本 |
マックスウェルの速度分布則を導出し分子速度に関する諸量を計算できる
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12週 |
2. 統計力学の基本 |
ボルツマンの原理と分配関数の物理的意味を理解し説明できる
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13週 |
2. 統計力学の基本 |
分配関数と自由エネルギーの関係を導出できてその意味を説明できる
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14週 |
3.統計力学の応用 |
相互作用のない粒子系の物理量期待値を計算できる.理想気体の状態方程式を理論的に導出できる
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15週 |
3.統計力学の応用 |
固体における原子間相互作用のない比熱モデル(デュロン・プティ(古典),アインシュタイン(量子))を導出でき,固体の比熱を温度の関数として導出することができる
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16週 |
期末試験答案返却及び解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 物理 | 速度と加速度の概念を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 自学自習課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 30 |
専門的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 50 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 20 |