有機化学特論

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 有機化学特論
科目番号 1414A11 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 化学コース 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 少しはやる気がある人のための自学自修用有機化学問題集(裳華房), マクマリー有機化学概説 第7版(東京化学同人)
担当教員 杉山 雄樹

到達目標

1. 有機化合物の構造を決定することができる。
2. 求電子付加反応、求電子置換反応を議論できる力を身につける。
3. 求核付加反応、求核置換反応を議論できる力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安
評価項目1有機化合物の構造を的確に決定することができ,未知化合物の構造を予測できる。有機化合物の構造を的確に決定することができる。有機化合物の構造を決定することができる。
評価項目2求電子付加反応、求電子置換反応を的確に説明でき,反応結果・合成法が予測できる。求電子付加反応、求電子置換反応を的確に説明することができる。求電子付加反応、求電子置換反応を説明することができる。
評価項目3求核付加反応、求核置換反応を的確に説明することができ,反応結果・合成法が予測できる。求核付加反応、求核置換反応を的確に説明することができる。求核付加反応、求核置換反応を説明することができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義は,各官能基別の化合物群に共通する化学現象を理解し,反応結果や有機化合物の合成法を予測でき,構造決定をできる実力をつけることが目的である。
授業の進め方・方法:
毎週自学自習課題を提示する。課題内容はその週に取り扱った類似問題および、次週の予習となる基本事項の確認問題とする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第11章 カルボニル化合物III-1 ケトーエノール互変異性が説明できる。
2週 第11章 カルボニル化合物III-2 マロン酸エステル合成を説明できる。
3週 第11章 カルボニル化合物III-3 アルドール反応,Claisen縮合について反応機構を用いて説明できる。
4週 第13章 有機化合物の構造決定1 質量分析法について説明ができ,データから有機化合物の分子式を決定できる。
5週 第13章 有機化合物の構造決定2 IRの原理を説明でき,データから有機化合物の官能基を決定できる。
6週 アルカン アルカン類の命名,立体配座を説明出来る。アルカン類合成法を説明出来る。
7週 アルケン アルケン類の反応結果(求電子付加反応)合成法を説明出来る。
8週 中間試験
4thQ
9週 アルキン アルキン類の反応結果,合成法を説明出来る。
10週 芳香族 芳香族の定義が説明でき,反応結果,合成法を説明出来る。
11週 芳香族 求電子置換反応を説明出来る。
12週 ハロゲン化アルキル 求核置換反応を説明出来る。
13週 アルコール・エーテル アルコール,エーテル類の反応結果,合成法を説明出来る。
14週 カルボニル化合物1 カルボニル化合物の反応結果(ケトン・アルデヒドなど),合成法を説明出来る。
15週 カルボニル化合物2 カルボニル化合物の反応結果(カルボン酸誘導体など),合成法を説明出来る。
16週 期末試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4後6
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4後6,後7,後9,後12,後13,後14,後15
σ結合とπ結合について説明できる。4後6,後7
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4後6
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4後10,後11
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4後6,後7
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4後6
共鳴構造について説明できる。4後10,後11
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4後6
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4後10
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4後6
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4後7
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4後6
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4後1,後6,後7,後9,後10,後12,後13,後14,後15
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4後1,後6,後7,後9,後10,後12,後13,後14,後15
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4後1,後2,後3,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4後11
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合6000040100
基礎的能力400002060
専門的能力200002040
分野横断的能力000000