無機化学2

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 無機化学2
科目番号 1414B10 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 化学コース 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「無機化学ーその現代的アプローチ」第2版 東京化学同人
担当教員 鄭 涛

到達目標

1.元素の周期性について理解し、原子核の構造および核外電子の状態と元素の性質との関係について理解できることを目標とする。
2.錯体の構造や命名法、磁性や色のなどの性質、原子価結合理論や結晶場理論などの理論について理解できることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安
評価項目1元素の性質と分類について説明できる。各ブロックの元素および化合物の性質についてすべて説明できる。元素の性質と分類について説明できる。各ブロックの元素および化合物の性質について説明できる。元素の性質と分類について説明できる。各ブロックの元素および化合物の性質について簡単に説明できる。
評価項目2配位結合、配位化合物の定義、構造についてすべて説明できる。錯体の異性体について説明でき、構造をすべて描くことができる。配位結合、配位化合物の定義、構造について説明できる。錯体の異性体について説明でき、構造を描くことができる。配位結合、配位化合物の定義、構造について簡単に説明できる。錯体の異性体について説明できる。
評価項目3原子価結合理論、結晶場理論についてすべて説明できる。結晶場分裂と錯体の磁性、色の関係などについてすべて説明できる。原子価結合理論、結晶場理論について説明できる。結晶場分裂と錯体の磁性、色の関係などについて説明できる。原子価結合理論、結晶場理論について簡単に説明できる。結晶場分裂と錯体の磁性、色の関係などについて簡単に説明できる。
評価項目4錯体の安定度と反応について説明できる。安定度定数や濃度に関する計算がすべてできる。錯体の安定度と反応について説明できる。安定度定数や濃度に関する計算ができる。錯体の安定度と反応について簡単に説明できる。安定度定数や濃度に関する基本な計算ができる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
元素の性質は原子核のまわりに運動する電子の性質に依存する。
本講義の前半において、同族元素の共通点と相違点を意識しながら主な元素とそれから構成される無機化合物の構造、合成、物性に関して説明する。
本講義の後半において、錯体の定義や構造、原子価結合理論、結晶場理論などの理論、錯体の磁性や色などの性質について説明する。

※実務との関係 この科目は企業で電極材料などの無機材料に関する研究開発を担当していた教員が、この経験を生かし、無機化学について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義の前半において、各族の元素や化合物の性質についてグループで調べ、発表をする。
グループで作成した課題をクラス全員で解答する。質疑に対し、グループメンバーは解答する。
注意点:
参考図書
シュライバー無機化学(上,下), 東京化学同人

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 酸化・還元反応 酸化・還元反応、酸化剤・還元剤について説明でき、酸化還元反応式を書くことができる。
2週 元素の性質と分類。水素、希ガス 元素の性質と分類について説明できる。
水素、希ガスの性質について説明でき、問題を解くことができる。
3週 アルカリ金属とアルカリ土類金属。ホウ素および13族の元素 アルカリ金属とアルカリ土類金属、ホウ素および13族の元素の性質について説明でき、問題を解くことができる。
4週 炭素および14族の元素。窒素および15族の元素 炭素および14族の元素、窒素および15族の元素の性質について説明でき、問題を解くことができる。
5週 酸素およびハロゲン 酸素およびハロゲンの性質について説明でき、問題を解くことができる。
6週 亜鉛および12族元素。希土類元素とアクチノイド元素 亜鉛および12族元素の性質について説明でき、問題を解くことができる。希土類元素とアクチノイド元素の性質について説明でき、問題を解くことができる。
7週 遷移金属 遷移金属の元素の性質について説明でき、問題を解くことができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 配位化合物(金属錯体)と配位結合。錯体の構造 配位化合物、配位結合について説明できる。
錯体の構造について説明できる。
10週 配位化合物の命名法。錯体の異性体 配位化合物の命名法について説明できる。
錯体の異性体について説明でき、異性体の構造を描くことができる。
11週 原子価結合理論と錯体の磁性 原子価結合理論について説明でき、この理論を用いて、錯体の磁性を説明できる。
12週 結晶場理論の概要 結晶場理論、結晶場分裂について説明できる。
13週 結晶場と金属イオンの電子状態 結晶場安定化エネルギーと金属イオンの電子状態について説明できる。
14週 錯体の電子状態と分光学 d-d遷移、分光化学系列などについて説明できる。エネルギー順位と錯体の色との関係を説明できる。
15週 錯体の安定度と反応 水溶液中における錯体の平衡や安定度定数について説明できる。
16週 期末試験答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4
錯体の命名法の基本を説明できる。4
配位数と構造について説明できる。4
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。4
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000002070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000