到達目標
1. 半導体中の電気伝導現象を理解し、移動度の計算ができる。
2. 半導体のpn接合の特性を理解し、電流-電圧特性の特徴がわかる。
3. トランジスタの特徴と動作原理が理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 |
到達目標1 | 半導体のエネルギーバンドを用いて電気伝導について説明でき、移動度の式を導出できる。 | 半導体のエネルギーバンドを用いて電子と正孔のはたらきが説明でき、移動度の値を算出できる。 | エネルギーバンド図により金属、半導体、絶縁体の違いを説明でき、移動度に関する計算ができる。 |
到達目標2 | pn接合の整流特性、および接合容量の式が導出できる。 | pn接合の特性を理解した上で、電流-電圧特性の特徴がわかる。 | pn接合の電流-電圧特性の図を描くことができる。 |
到達目標3 | トランジスタの動作原理を理解し、特性について説明できる。 | トランジスタの動作の概要を説明でき、電流-電圧特性の図を描くことができる。 | トランジスタの電流-電圧特性の図を描くことができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
身の回りのほとんどの電気製品には、様々な半導体デバイスが使われている。本講義では、技術者が最低限知っておくべき半導体に関する基礎的事項について学ぶ。具体的には、半導体とはどういうものか、またどのような動作原理に基づいてデバイスとして利用されているか、などである。なお、この科目は,企業で半導体開発を担当していた教員がその経験を活かし、半導体工学についての講義を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進めていく。教科書で不足する内容については、プリント等を配る。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート等を課す。
【授業時間30時間+自学自習時間60時間】
注意点:
本講義は、電磁気学に関する基本的な事項、および微分方程式の解法に関する知識を必要とします。これらに関しては授業中に復習はできませんので、本講義が始まる前によく勉強しておいてください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
固体のエネルギー帯1 |
エネルギー帯について理解できる。
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2週 |
固体のエネルギー帯2 |
電子と正孔のはたらきについて理解できる。
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3週 |
キャリア密度と電気伝導率1 |
シュレディンガー方程式の解から状態密度関数を求めることができる。
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4週 |
キャリア密度と電気伝導率2 |
フェルミ-ディラックの分布関数を用いて、キャリア密度を求めることができる。
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5週 |
ホール効果と移動度 |
キャリアの移動度を求めることができる。
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6週 |
電流と連続の式1 |
拡散電流とドリフト電流を求めることができる。
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7週 |
電流と連続の式2 |
再結合を考慮に入れた場合のキャリア密度を求めることができる。
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8週 |
【中間試験】 |
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2ndQ |
9週 |
pn接合1 |
pn接合の電流-電圧特性が理解できる。
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10週 |
pn接合2 |
空乏層幅を求めることができる。
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11週 |
pn接合3 |
接合容量を求めることができる。
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12週 |
バイポーラトランジスタ |
バイポーラトランジスタの構造と動作原理が理解できる。
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13週 |
金属-半導体接合 |
ショットキー接合とオーミック接合の違いが理解できる。
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14週 |
MOSFET1 |
MOSFETの構造と動作原理が理解できる。
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15週 |
MOSFET2 |
MOSFETの構造と動作原理が理解できる。
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16週 |
【期末試験返却】 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 40 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 10 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 40 | 0 | 30 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |