分析化学実験

科目基礎情報

学校 阿南工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 分析化学実験
科目番号 5202 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 化学コース 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 教員作成のテキスト、化学図録(数研出版)、化学基礎(第一学習社)、化学(第一学習社)、セミナー化学(第一学習社)
担当教員 杉山 雄樹,大谷 卓,鄭 涛,小曽根 崇,吉田 岳人,大田 直友

到達目標

1. 陽イオンの定性分析(系統的定性分析)を修得する。
2. 容量分析(中和滴定、酸化還元滴定、キレート滴定)を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1陽イオンの各反応を理解し、系統的定性分析の実験を進めることができる。陽イオンの系統的定性分析の実験を進めることができる。陽イオンの各反応を理解していないため、系統的定性分析の実験を進めることができない。
到達目標2容量分析の中和滴定・酸化還元滴定・キレート滴定の類似点と相違点を理解し、実験を進めることができる。容量分析の中和滴定・酸化還元滴定・キレート滴定の実験を進めることができる。容量分析を理解していないため、実験を進めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 学問としての化学を深く理解・体得するには、それぞれの専門科目の授業と自分自身による化学の実験が必須である。本実験科目は、化学実験の基礎となる分析を主眼とするものであり、基本的な定性分析・定量分析に関する知識と技術を修得することを目的とする。
 また、本科目は化学コース配属後初めての実験科目であり、化学実験における基礎的な知識(実験技術、化学実験室におけるルール、実験ノートの作成方法、実験結果の考察方法など)も修得目的とする。
授業の進め方・方法:
 化学において実験は基礎であり、基礎技術の習得は不可欠である。実験目的をよく考え、実験方法、考え方をまずは予習において学び、それを実験において確かめ、化学の法則を実際に経験し、理解を深める。また実験後においては、正確な測定によって得られた実験データを用いて解析を行い、レポートにまとめる。このレポートの作成の段階を復習とすると、化学実験では、予習、実験、復習を繰り返すことによって実験を深く学ぶ。実験の始まる前までに実験ノートに実験計画を記入して、実験に臨むことを課す。実験終了時には結果と実験データを記録したノート及び報告書を担当の教員に提出することにより、この実験の終了とする。
注意点:
実験を事故なく遂行するため下記の注意事項を必ず守ること。

1. 実験室内は飲食厳禁、携帯電話類の持ち込みを禁止とする。
2. 時間までに実験室に入室する。
3. 実験室に入室する際には、必ず所定の白衣、上履きを着用する。また長い髪の学生は後ろで束ねること。
4. 実験を開始する前に、必ず保護メガネ、保護手袋を着用する。
5. 担当教員から諸注意や指示があった時は速やかに従うこと。
6. レポートは所定の期日までに提出する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 講義1 定性分析法
3週 実験1 定性分析 1 陽イオン(第I族)について、分離及び確認ができる。また、陽イオンの乾式呈色法ができる。
4週 実験2 定性分析 2 陽イオン(第III族)について、分離及び確認ができる。
5週 実験3 定性分析 3 陽イオン(第II族及び第V族)について、分離及び確認ができる。
6週 実験4 陽イオンの系統分析 (未知試料分析) 陽イオン(未知試料)について、分離及び確認を行い、定性分析することができる。
7週 実験5 陰イオン交換樹脂によるFe(III), Co(II), Ni(II)の分離 陰イオン交換樹脂を用いて、3種類の金属イオンを分離することができ、定性することができる。
8週 講義2 中和反応、酸化還元反応、化学計算演習
2ndQ
9週 実験6 中和滴定 中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。
10週 実験7 酸化還元滴定 酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。
11週 実験8 キレート滴定 キレート滴定を理解し、錯体の濃度及び硬度を計算することができる。
12週 実験9 緩衝作用 緩衝作用の原理を理解し、緩衝溶液のpHを計算することができる。
13週 実験10 水質調査 水の性質を理解し、水質の有機汚濁指標であるCODの分析を行うことができる。
14週 試験
15週 実験予備日
16週 実験予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験小テストポートフォリオ発表・取り組み姿勢その他合計
総合評価割合0010000100
基礎的能力00600060
専門的能力00400040
分野横断的能力000000