到達目標
1.熱の流れの基礎を学んで、熱交換に必要な伝熱面積の算出ができる。
2.水蒸気や水の基本を学んで、空調や乾燥を行う機器の設計につながる計算ができる。
3.粉体の基礎を学んで、粉体を液体や気体から分離する機器の設計につながる計算ができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) |
到達目標1 | 熱の流れの物理法則を理解し、熱交換器の設計のための計算ができる。 | 熱の流れの物理法則を理解し、伝熱の基本的な計算ができる。 | 熱の流れの物理法則を理解できる。 |
到達目標2 | 湿り空気・湿り材料の性質を理解し、調湿および乾燥の基本的な計算ができる。 | 湿り空気・湿り材料の性質を理解し、これらのパラメータの算出ができる。 | 湿り空気・湿り材料の性質が理解できる。 |
到達目標3 | 粉体の特性を理解し、液体や気体から粉体を分離する装置の基礎的な計算ができる。 | 粉体の特性を理解し、これらのパラメータの算出ができる。 | 粉体と他の流体(液体・気体)との違いが理解できる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学工学は化学コースにおける主要科目群の柱の一つであり、化学物質を製造するプロセスと設備に関する学問です。化学分野における機械工学とも呼ばれることもあり、化学プラントを動かすための知識を学びます。4年生の化学工学2では、熱交換の基礎、調湿・乾燥の基礎および粉体の基礎について学びます。学習単位ですので、課題を効率的にこなすことで自学自習を積み重ねてください。
授業の進め方・方法:
「原理の説明→その理解のための例の提示と演習」の繰り返しです。講義の最後に宿題を与えますが、やるかやらないかは受講者に任せますが、宿題をすることが復習と予習につながります。講義には電卓を忘れないように持ってきてください。
注意点:
不明な点は授業中に質問してください。
テスト問題作成後は質問は一切受け付けませんので、日頃から予習・復習に努めてください。
レポート・課題の丸写し(本質的なクローン)については徹底的に調査し、見せた者、写した者双方の評価をゼロにします。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
熱交換器の基礎とその構造 |
ボイラー、蒸発缶などの熱交換器の構造が理解できる。
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2週 |
熱伝導1 |
フーリエの法則と熱伝導度を理解できる。
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3週 |
熱伝導2 |
様々な形状の固体の中の熱の伝わり方を理解し、計算ができる。
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4週 |
対流熱伝達1 |
熱伝達と熱伝導の違いを理解し、総括伝熱係数を計算できる。
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5週 |
対流熱伝達2 |
ヌッセル数、プラントル数および境膜伝熱係数の計算ができる。
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6週 |
熱放射 |
赤外線が空間を飛び越えて熱を伝える熱放射を理解し、放射熱の吸収率が計算できる。
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7週 |
熱交換器の設計 |
二重管式熱交換器のエネルギー収支を理解して、伝熱面積が計算できる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
湿り空気の性質 |
湿り空気の性質を理解し、そのエンタルピーが計算できる。
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10週 |
湿度図表とその使い方 |
湿度図表を用いて湿り空気の状態を示すパラメータを算出することができる。
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11週 |
調湿操作と冷水操作 |
空気中の水蒸気量をコントロールする方法が理解できる。
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12週 |
乾燥過程の解析 |
湿り材料から水分が抜けて乾燥する過程が理解できる。
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13週 |
粉体の特性 |
粉体の大きさとその分布についての基本が理解できる。
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14週 |
液体からの粉体の分離 |
沈降や濾過を用いて液体から粉体を分離する技術の原理が理解できる。
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15週 |
気体からの粉体の分離 |
集塵装置を用いて気体から粉体を分離する技術の原理が理解できる。
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16週 |
期末試験・試験返却 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 定期試験 | 小テスト | ポートフォリオ | 発表・取り組み姿勢 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 20 | 10 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 20 | 10 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |