化学工学3

科目基礎情報

学校	阿南工業高等専門学校	開講年度	平成29年度 (2017年度)
授業科目	化学工学3
科目番号	5413	科目区分	専門 / 選択
授業形態	授業	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	化学コース	対象学年	4
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	反応工学（三共出版）
担当教員	鄭 涛

到達目標

化学反応の分類、反応器の操作と分類を理解し、反応速度式と反応量論関係に関する計算の習得、また、均一系反応における代表的な回分式、連続式槽型、流通式管型各反応器の設計計算法の習得、ならびに不均一系反応における反応と物質移動の関係の理解を目的とする。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	化学反応と反応器の分類を理解し、均一反応の速度論および反応速度の測定と計算ができる。	化学反応と反応器の分類を理解し、均一反応の速度論および反応速度の測定と計算を理解する。	化学反応と反応器の分類を理解しない。均一反応の速度論を理解しない。
評価項目2	均一系反応における代表的な回分式、連続式槽型、流通式管型各反応器の設計ができる。	均一系反応における代表的な回分式、連続式槽型、流通式管型各反応器の設計を理解する。	均一系反応における代表的な回分式、連続式槽型、流通式管型各反応器の設計ができない。
評価項目3	不均一系反応（気固、固体触媒反応）における反応と物質移動の関係を理解し、反応器の設計ができる。	不均一系反応（気固、固体触媒反応）における反応と物質移動の関係を理解する。	不均一系反応（気固、固体触媒反応）における反応と物質移動の関係を理解しない。

教育方法等

概要:

反応工学は、反応器（反応プロセス）の設計・操作を適切に行うために必要な、設計・操作に係わる諸因子の合成と解析の方法論に関する学問である。 本講義では、反応器のモデリングの方法論、均一反応ならびに不均一反応の反応速度論、さらに、反応器の設計・操作に必要な性能評価手法とその適用に焦点をあてた講義を行う。

授業の進め方・方法:

1) 序論 2) 均一反応の反応速度論 3) 回分反応器のデータ解析 4) 反応器設計序論 5) 理想的反応器概論 6) 単一反応の反応器設計 7) 並列反応の反応器設計 8) 複合反応の反応器設計 9) 温度と圧力の反応器に及ぼす影響

注意点:

２，３年の講義「化学工学」の収支計算と物質移動論および物理化学の反応速度論の理解を必要とします。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	化学反応の分類と反応器の操作法と分類。	単一反応、複合反応などの化学反応の分類を理解する。反応器の種類と操作方法を理解する。
		2週	反応速度式。	反応速度の定義と反応速度の基本式を理解し、反応速度に関する計算ができる。
		3週	反応量論関係。	反応率、選択率、収率の概念を理解し、定容系と定圧系の濃度と反応率の計算ができる。
		4週	反応速度、反応量論関係のまとめと演習。
		5週	反応器の設計方程式。	定容系、定圧系回分反応器の設計方程式を理解し、計算ができる。
		6週	管型反応器、連続槽型反応器の設計。	管型反応器、連続槽型反応器の設計と性能比較を理解する。
		7週	反応速度解析。	回分反応器と連続反応器を用いた反応速度解析ができる。
		8週	反応器設計のまとめと演習。
	4thQ
		9週	中間テスト
		10週	複合反応の設計。	並列反応、逐次反応、可逆反応の濃度変化を理解する。
		11週	流体混合モデル。	滞留時間分布関数を理解し、混合拡散モデルを用いた反応器設計ができる。
		12週	反応と物質移動。	気液反応、気固反応、未反応核モデルの解析を理解する。
		13週	気固触媒反応の移動速度。	触媒反応の反応速度を理解し、固体粒子と流体間および触媒粒子内の物質移動を理解する。
		14週	固体触媒内の反応。	触媒粒子内の気体の濃度分布、触媒有効係数とその推定法を理解する。 触媒反応速度、固定層触媒反応器の設計を理解する。
		15週	まとめ。
		16週	期末テスト。

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	0	0	20	100
基礎的能力	30	0	0	0	0	10	40
専門的能力	30	0	0	0	0	10	40
分野横断的能力	20	0	0	0	0	0	20